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「完投」と「完封」の違いを一発理解!野球初心者でもわかる投手記録の基本

「完投」と「完封」の違いを一発理解!野球初心者でもわかる投手記録の基本

野球中継やスポーツニュースを見ていると、「完投勝利」「完封勝利」「完封リレー」といった言葉がよく出てきます。

なんとなくすごい記録だとわかっていても、具体的に何が違うのか聞かれると、意外と説明しにくいものです。

特に完投と完封は、どちらも投手が主役の記録なので混同されがちです。

しかし、違いはとてもシンプルです。

完投は、最後まで投げ切ったかを見る記録です。

完封は、相手に1点も与えずに勝ったかを見る記録です。

この記事では、野球初心者でもわかるように、完投と完封の違いを具体例つきでやさしく解説します。

あわせて、ノーヒットノーランや完全試合との違い、ニュースで間違えやすい表現も整理します。

読み終わるころには、投手記録の言葉がすっきり理解できるはずです。

目次

完投と完封の違いをまず結論で理解しよう

完投は「最後まで投げ切る」こと

完投とは、1人の投手が自分のチームの試合終了まで投げ切ることです。

MLB公式用語集でも、投手がチームのために試合全体を投げた場合に完投が記録されると説明されています。

ポイントは、相手に点を取られたかどうかではありません。

たとえば、先発投手が9回まで投げて3点を取られても、最後まで交代せずに投げ切れば完投です。

さらに、雨などで試合が短くなった場合や、延長戦に入った場合でも、そのチームで登板した投手が1人だけなら完投として扱われます。

つまり、完投は「投球内容の美しさ」よりも「最後までマウンドに立ったか」を見る記録です。

試合に勝ったか負けたか、失点したか無失点かは、完投そのものの条件ではありません。

野球ニュースで「完投勝利」と書かれていれば、最後まで投げて勝ったという意味です。

「完投負け」と書かれていれば、最後まで投げたけれど試合には負けたという意味です。

完封は「0点に抑えて勝つ」こと

完封とは、相手チームに1点も与えずに勝つことです。

公認野球規則9.18では、シャットアウトは「無得点勝利」の記録で、得点を許さなかった投手に与えられるとされています。

完封は、完投よりも条件がきびしくなります。

なぜなら、最後まで投げるだけでなく、相手に得点を許してはいけないからです。

たとえば、9回を1人で投げ切っても、1点を取られて5対1で勝った場合は完投勝利です。

しかし、完封にはなりません。

一方、9回を1人で投げ切り、3対0で勝った場合は完投でもあり、完封でもあります。

完封は「投げ切ったうえで、相手を0点にした勝利」と覚えるとわかりやすいです。

ヒットを打たれても、四球を出しても、走者を出しても、最終的に相手の得点が0なら完封になります。

つまり、完封で大事なのは「相手を出塁させなかったこと」ではなく、「ホームを踏ませなかったこと」です。

完投は負けても記録される

完投は、試合に勝たなくても記録されます。

ここが、完封と大きく違うところです。

たとえば、投手が9回を1人で投げて、チームが1対2で負けたとします。

この場合、その投手は最後まで投げ切っているので完投です。

しかし、相手に2点を取られていて、しかも負けているため完封ではありません。

完投は「勝ち負け」よりも「交代せずに投げ切ったか」が中心です。

そのため、スコアが0対1でも、3対4でも、10対12でも、1人で試合終了まで投げていれば完投になる可能性があります。

ただし、現代野球では球数管理や救援投手の分業が進んでいるため、最後まで投げること自体が昔より少なくなっています。

MLB公式用語集でも、ブルペンの重要性が高まったことで、完投はここ数十年でかなり珍しくなったと説明されています。

だからこそ、負け試合であっても完投は投手のスタミナや責任感を感じられる記録です。

迷ったら見る比較表

完投と完封は、次の表で見るとかなり整理しやすくなります。

項目完投完封
基本の意味最後まで投げ切ること相手を0点に抑えて勝つこと
失点してもよいしてはいけない
勝利必須ではない必須
9回2失点で敗戦9回0失点で勝利
難しさ長く投げる力が必要長く投げる力と無失点の投球が必要

シンプルに言えば、完投は「最後まで」、完封は「0点で勝つ」です。

この2つを混ぜてしまう理由は、完封の多くが完投とセットで語られるからです。

公認野球規則でも、原則として完投投手でなければシャットアウトの記録は与えられないとされています。

そのため、完封は完投の上位版のように見えます。

ただし、完全に同じ意味ではありません。

完投は投げた長さを見る記録で、完封は失点を許さず勝ったかを見る記録です。

この区別がわかると、野球中継の実況やスポーツニュースの言葉がかなり聞き取りやすくなります。

完投とは?意味と条件をやさしく解説

先発投手が試合終了まで投げる記録

一般的に、完投は先発投手が試合終了まで投げ切ったときに使われます。

試合開始からマウンドに上がり、そのまま最後のアウトまで投げるイメージです。

9回で終わる試合なら9回まで、延長10回で終わる試合なら10回まで投げ切る必要があります。

雨などで正式に短く終わった試合でも、そのチームの投手が1人だけなら完投になります。

大事なのは「自分のチームの投手として、その試合で他の投手に交代していないこと」です。

たとえば、8回まで完璧に投げても、9回に抑え投手が登板したら、その先発投手に完投はつきません。

逆に、5回で雨天コールドになった正式試合で、先発投手がそこまで1人で投げていれば完投になることがあります。

記録の世界では、イニング数だけでなく「試合がそこで正式に終わったか」が大切です。

だから、完投は単に9回投げることだけを指す言葉ではありません。

試合の終わりまで自分の役目を果たした投手に与えられる記録です。

失点しても完投になる理由

完投は、相手に何点取られたかとは別の記録です。

そのため、失点しても最後まで投げ切れば完投になります。

たとえば、9回を投げて4失点しても、チームが6対4で勝てば完投勝利です。

9回を投げて4失点し、チームが2対4で負ければ完投負けです。

どちらも「最後まで投げた」という事実は同じなので、完投として扱われます。

この考え方は、打者の記録に置き換えるとわかりやすいです。

ヒットを1本打った打者は、チームが勝っても負けても安打が記録されます。

それと同じように、完投もチームの勝敗とは別に、投手がどこまで投げたかを示します。

もちろん、失点が少ない完投のほうが評価は高くなりやすいです。

しかし、記録の条件としては、無失点である必要はありません。

だからこそ、「1失点完投」と「完封」は別の言葉として使い分ける必要があります。

「最後まで投げた」が完投で、「最後まで投げて0点に抑えて勝った」が完封です。

完投勝利と完投負けの違い

完投勝利は、投手が最後まで投げ切り、チームも勝った試合のことです。

たとえば、3対1で勝った試合を1人の投手が投げ切れば、完投勝利になります。

完投負けは、最後まで投げ切ったものの、チームが負けた試合です。

たとえば、0対1で負けたとしても、投手が最後まで投げていれば完投負けです。

この場合、投手としてはよく投げたのに、打線の援護が少なく負けてしまったという見方もできます。

野球では、投手の出来と勝敗が必ず一致するわけではありません。

1点しか取られていなくても負けることがあります。

反対に、5点取られても味方が6点取れば勝てることがあります。

だから、完投勝利と完投負けは、投手の記録とチームの結果を組み合わせた言い方です。

完投という土台があり、そのうえで勝ったなら完投勝利、負けたなら完投負けになります。

スポーツニュースでこの言葉を見たら、「その投手は交代せずに最後まで投げたんだな」とまず考えると理解しやすいです。

勝敗だけでなく、投手がどれだけ長く責任を背負ったかを見ると、試合の見え方が少し変わります。

なぜ現代野球で完投が少ないのか

現代野球で完投が少ない大きな理由は、投手の役割分担が進んだからです。

先発投手が6回や7回まで投げ、そこから中継ぎ、セットアッパー、抑えへつなぐ形が一般的になっています。

MLB公式用語集でも、ブルペンの重要性が高まったことで、完投はここ数十年で珍しくなったと説明されています。

完投には、球数を抑える力、四球を出しすぎない制球力、終盤でも球威を落とさない体力が必要です。

さらに、投手の故障を防ぐために、無理をさせすぎない考え方も広がっています。

試合に勝つためには、疲れた先発投手を続投させるより、元気な救援投手に交代したほうがよい場面もあります。

そのため、今の野球では「最後まで投げること」だけが正解ではありません。

チーム全体で勝つために、投手交代を細かく使う戦い方が増えています。

それでも、先発投手が最後まで投げ切る試合には特別な迫力があります。

終盤のマウンドで疲れながらもアウトを重ねていく姿は、野球の大きな見どころのひとつです。

完封とは?完投より難しい理由を解説

相手チームを無得点に抑える記録

完封は、相手チームを無得点に抑えた投手に与えられる記録です。

公認野球規則9.18では、シャットアウトの記録は得点を許さなかった投手に与えられると定められています。

日本語では「完封」、英語では「shutout」と呼ばれます。

完封が難しいのは、たった1点でも許したら成立しないからです。

9回2アウトまで0点に抑えていても、最後に押し出し四球で1点を取られたら完封ではありません。

NPBの表彰ページにも、9回二死満塁から押し出しで完封を逃したものの完投勝利になった例が記されています。

この例からもわかるように、完封は最後の最後まで気を抜けない記録です。

ヒットを少なくするだけでなく、四球や失策の後に粘れるか、ピンチで得点を許さないかが重要になります。

完投は「最後まで投げた」記録です。

完封は「最後まで投げ、さらに相手を0点にした」記録です。

そのため、完封のほうが条件はきびしく、達成したときの価値も高くなります。

完封には勝利が必要になる

完封は、ただ0点に抑えればよいという記録ではありません。

公認野球規則では、シャットアウトを「無得点勝利」と表現しています。

つまり、相手を0点に抑えたうえで、自分のチームが勝つ必要があります。

たとえば、9回まで0対0のまま延長戦に入り、10回に救援投手へ交代した場合、先発投手は9回無失点でも完封にはなりません。

なぜなら、試合を最後まで投げておらず、勝利もまだ決まっていないからです。

また、9回無失点で投げても、チームが点を取れずに延長へ進めば、その時点で完封とは言えません。

MLB公式用語集でも、完封した投手は定義上、勝利投手にもなると説明されています。

理由はシンプルです。

相手を0点に抑えて、試合終了まで自分で投げ切っているなら、自分のチームが1点以上取って勝つしかないからです。

この点が、完投との大きな違いです。

完投は負けても記録されます。

完封は、勝っていなければ記録されません。

ヒットや四球を出しても完封になる

完封は、相手に出塁を許さない記録ではありません。

相手にヒットを打たれても、四球を出しても、失策で走者を出しても、得点されなければ完封になります。

たとえば、9回を投げて被安打8、四球3でも、相手が一度もホームを踏まなければ完封です。

野球では、走者を出しても必ず点になるわけではありません。

一塁に走者を出しても、次の打者を併殺に打ち取ればピンチは消えます。

三塁まで進まれても、最後の打者を三振に取れば得点は入りません。

完封には、走者を出さない力だけでなく、走者を出した後に踏ん張る力も必要です。

この点が、ノーヒットノーランや完全試合との違いにつながります。

ノーヒットノーランは、相手にヒットを許さないことが中心です。

完全試合は、相手の打者を一人も出塁させないことが中心です。

一方で、完封は「相手の得点を0にしたか」が中心です。

だから、ヒットを打たれた完封も普通にあります。

「走者を出したら完封ではない」と思っている人は、ここでしっかり直しておくと観戦が楽になります。

完封リレーと個人の完封は別物

ニュースで「完封リレー」という言葉を聞くことがあります。

これは、複数の投手がつないで相手チームを0点に抑えて勝った試合を指す言い方です。

ただし、個人記録としての完封とは別です。

公認野球規則9.18では、投手が2人以上リレーしてシャットアウトした場合、リーグの公式投手成績にその旨の説明をつけると定められています。

MLB公式用語集でも、先発投手が無失点のまま途中交代し、その後の救援投手も無失点なら、チーム全体としてのシャットアウトになると説明されています。

つまり、完封リレーはチームとして相手を0点に抑えた試合です。

個人の完封は、1人の投手が最後まで投げて相手を0点に抑えた記録です。

たとえば、先発投手が7回無失点、中継ぎが1回無失点、抑えが1回無失点で3対0なら、チームは完封勝ちです。

しかし、先発投手には個人の完封はつきません。

途中で交代しているからです。

この違いを知っておくと、「完封勝ち」と「完封した投手」の意味を正しく読み分けられます。

具体例でわかる完投・完封・完全試合・ノーヒットノーラン

9回1失点で勝った場合

9回1失点で勝った場合は、完投勝利です。

たとえば、チームが4対1で勝ち、先発投手が最後まで1人で投げ切ったとします。

この投手は完投しています。

しかし、相手に1点を取られているため、完封ではありません。

ここで大事なのは、たった1点でも失点があると完封にはならないことです。

たとえ自責点ではない失点でも、相手チームに得点が入っていれば完封ではありません。

完封は「自責点0」ではなく「失点0」が必要です。

たとえば、味方のエラーで走者が出て、その走者がホームに帰った場合、投手の自責点にならないことがあります。

しかし、相手チームの得点としては1点が入ります。

そのため、完封は消えます。

9回1失点の勝利は、投手としてかなり立派な内容です。

それでも記録名としては完封ではなく、完投勝利です。

この違いを覚えると、試合結果の表現を正確に読めます。

「惜しくも完封を逃した」という言葉が使われるのは、ほとんど無失点に近い内容だったのに、どこかで1点を許したような場面です。

9回0失点で勝った場合

9回0失点で勝った場合は、完投であり、完封でもあります。

たとえば、チームが2対0で勝ち、先発投手が9回を1人で投げ切ったとします。

この場合、最後まで投げているので完投です。

さらに、相手を0点に抑えて勝っているので完封です。

公認野球規則9.18では、シャットアウトは得点を許さなかった投手に与えられ、原則として完投投手でなければ記録されないとされています。

つまり、個人の完封は完投とかなり深く結びついています。

ただし、9回0失点で勝っても、8回まで先発、9回だけ抑え投手という形なら、先発投手の完封ではありません。

その場合はチームとしての完封勝ちです。

個人記録としての完封を語るなら、誰が試合終了まで投げたかを確認する必要があります。

野球中継で「見事な完封勝利です」と実況される場合、その投手が1人で投げ切ったかどうかにも注目してみてください。

スコアが0点であることに加え、最後のアウトまで同じ投手がマウンドにいたなら、個人の完封と考えてよいです。

完封勝利は、投手にとってかなり価値の高い記録です。

7回0失点で交代した場合

7回0失点で交代した場合、先発投手に完投も完封もつきません。

どれだけ素晴らしい投球内容でも、試合終了まで投げていないからです。

たとえば、先発投手が7回を無失点に抑え、8回と9回を救援投手が投げて3対0で勝ったとします。

この試合は、チームとしては相手を0点に抑えた勝利です。

しかし、先発投手は途中で降板しているため、完投ではありません。

当然、個人の完封にもなりません。

MLB公式用語集でも、先発投手が失点を許さずに途中で交代した場合、その投手にシャットアウトは記録されないと説明されています。

このような試合では、「7回無失点で勝利投手」や「無失点リレー」と表現されることが多いです。

現代野球では、これがかなりよくある形です。

先発投手が十分に役目を果たし、救援陣がリードを守る。

チームとしては理想的な勝ち方のひとつです。

ただし、記録の名前は正確に分ける必要があります。

7回無失点はすごい内容ですが、完投でも完封でもありません。

「無失点」と「完封」は似ていますが、同じではないのです。

完全試合・ノーヒットノーランとの違い

完封、ノーヒットノーラン、完全試合は、どれもすごい投手記録ですが、条件は違います。

完封は、相手に得点を許さずに勝つ記録です。

ヒットや四球を出しても、点を取られなければ成立します。

ノーヒットノーランは、相手にヒットを許さない試合です。

MLBの記事では、公式なノーヒットゲームには少なくとも9イニングが必要だと説明されています。

また、ノーヒットノーランでは四球や失策で走者が出ることはあります。

MLBの記事でも、ノーヒットノーランは完全試合と違い、打者が出塁してはいけないという記録ではないと説明されています。

完全試合は、さらに条件がきびしい記録です。

9回以上で相手打者を一人も出塁させない必要があります。

MLBの記事では、完全試合は少なくとも9イニングで、相手打者が安全に出塁しない試合と説明されています。

整理すると、完封は「点を取られない」、ノーヒットノーランは「ヒットを打たれない」、完全試合は「誰も出塁させない」です。

難しさで見ると、一般的には完全試合が最もきびしく、その次にノーヒットノーラン、そして完封という順で考えるとわかりやすいです。

観戦がもっと楽しくなる投手記録の豆知識

「シャットアウト」とは何か

シャットアウトは、英語の「shutout」をもとにした言葉で、日本語では完封や無得点勝利とほぼ同じ意味で使われます。

公認野球規則9.18の項目名も「シャットアウト」で、本文では「無得点勝利」と説明されています。

野球中継では、「完封勝利」と言うこともあれば、「シャットアウト勝ち」と言うこともあります。

どちらも、相手チームを0点に抑えて勝った試合を表す言葉です。

ただし、個人の記録として語るときは、誰が最後まで投げたのかが重要になります。

1人の投手が最後まで投げて0点に抑えたなら、その投手の完封です。

複数の投手で0点に抑えたなら、チームとしてのシャットアウト、または完封リレーと考えるとよいです。

ニュースの文章では、「チームが完封勝ち」と「投手が完封勝利」を見分けると、内容がより正確に読めます。

前者はチーム全体の結果を指している可能性があります。

後者は投手個人の記録を指していることが多いです。

言葉は似ていますが、主語を見るだけで意味がかなりはっきりします。

コールドゲームでも完封になることがある

コールドゲームでも、正式試合として成立すれば記録は公式記録に算入されます。

公認野球規則9.03では、コールドゲームが正式試合になった場合、試合終了までに記録された個人とチームの記録を公式記録に算入すると定められています。

そのため、雨などで試合が途中終了しても、正式に成立していれば、完投や完封が記録されることがあります。

たとえば、5回で試合が終わり、先発投手が1人で投げて相手を0点に抑え、チームが勝っていれば、完封として扱われる可能性があります。

MLB公式用語集でも、雨で短くなった試合であっても、投手が無失点で試合全体を投げればシャットアウトが記録されると説明されています。

ただし、正式試合として成立していなければ記録は残りません。

NPBの2025年度野球規則改正でも、正式試合となる前に試合が打ち切られた場合には、ノーゲームを宣告できることが示されています。

つまり、コールドゲームで大事なのは「途中で終わったか」だけではありません。

正式試合として成立したかどうかが、記録の扱いを左右します。

初回交代で完封が記録される例外

完封は、原則として完投投手に与えられる記録です。

しかし、公認野球規則9.18には例外があります。

1回0アウト無失点のときに代わって出場した投手が、そのまま無失点で試合を終えた場合、完投投手ではなくてもシャットアウトの記録が与えられます。

これはかなり珍しいケースです。

たとえば、先発投手が試合開始直後にけがをして、1アウトも取らずに降板したとします。

その後に登板した救援投手が最後まで投げ、相手を0点に抑えて勝てば、その救援投手に完封が記録される可能性があります。

ただし、この投手は先発投手ではないため、完投投手ではありません。

MLB公式用語集でも、この例外は投手にシャットアウトは記録されるが、完投は記録されない唯一の状況だと説明されています。

かなり細かいルールですが、知っていると野球の記録がさらに面白くなります。

「完封は必ず完投とセット」と覚えると、ほとんどの場面では正しいです。

ただし、初回0アウト無失点での救援登板には、特別な例外があると覚えておくと正確です。

ニュースで間違えない使い分け方

ニュースを読むときは、まずスコアと投手交代を確認すると間違いにくくなります。

相手チームに1点以上入っていれば、個人の完封ではありません。

先発投手が途中で交代していれば、個人の完投でも完封でもありません。

ただし、複数の投手で相手を0点に抑えて勝った場合は、チームとしての完封勝ちや完封リレーと表現されます。

次のように考えると、かなり整理しやすいです。

試合内容正しい理解
1人で最後まで投げて勝ったが失点あり完投勝利
1人で最後まで投げて負けた完投負け
1人で最後まで投げて0点に抑えて勝った完封勝利
途中で交代したがチームは0点に抑えた完封リレー、チームの完封勝ち
9回無失点でも延長で交代した個人の完封ではない

特に注意したいのは、「無失点」と「完封」は同じではないことです。

7回無失点はすばらしい投球ですが、試合終了まで投げていなければ完封ではありません。

また、「完投」と「完封」も同じではありません。

完投は失点しても成立します。

完封は1点でも取られたら成立しません。

この2つの違いを押さえておくだけで、野球記事の内容がぐっと理解しやすくなります。

「完投」と「完封」の違いまとめ

完投は、投手が試合終了まで投げ切る記録です。

勝っても負けても、失点しても、最後まで交代せずに投げていれば完投になります。

一方、完封は、相手チームを0点に抑えて勝つ記録です。

原則として最後まで投げ切る必要があり、1点でも取られると完封にはなりません。

公認野球規則9.18でも、シャットアウトは無得点勝利の記録であり、原則として完投投手でなければ与えられないと定められています。

つまり、完投は「最後まで投げたか」、完封は「0点に抑えて勝ったか」を見る言葉です。

この違いがわかると、完投勝利、完投負け、完封勝利、完封リレーといった表現も自然に理解できます。

さらに、ノーヒットノーランや完全試合との違いも整理しやすくなります。

完封は点を取られない記録です。

ノーヒットノーランはヒットを許さない記録です。

完全試合は相手を一人も出塁させない記録です。

野球の投手記録は一見ややこしく見えますが、見るポイントを分ければむずかしくありません。

まずは「完投は最後まで」「完封は0点で勝つ」と覚えておきましょう。

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