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「取り組み」「取組み」「取組」の違いは?正しい使い分けを公用文・ビジネス別にわかりやすく解説

「取り組み」「取組み」「取組」の違いは?正しい使い分けを公用文・ビジネス別にわかりやすく解説

「取り組み」「取組み」「取組」のどれを使えばいいのか、文章を書いている途中で迷ったことはありませんか。

どれも似ているので、なんとなく変換候補から選んでしまう人も多いはずです。

しかし、ブログや会社資料では「取り組み」が自然に見える一方で、行政文書や報告書では「取組」がしっくりくることがあります。

この記事では、送り仮名の考え方や公用文での使われ方をもとに、それぞれの表記をどの場面で使えばよいのかをわかりやすく解説します。

読み終えるころには、もう変換候補の前で手が止まらなくなるはずです。

目次

「取り組み」「取組み」「取組」はどう使い分ける?

意味はほぼ同じで、違いは表記と使う場面

「取り組み」「取組み」「取組」は、どれも何かの課題や活動に力を入れて向き合うことを表す言葉です。

ただし、文章で使うときは、意味の差よりも「どの表記を選ぶと自然に見えるか」が大切になります。

たとえば、ブログや会社案内のように多くの人が読む文章なら、「取り組み」の方がやわらかく読めます。

一方で、行政文書や報告書のように、短く整った表記を好む文章では「取組」が使われることがあります。

文化審議会の「公用文作成の考え方」でも、公用文は文書の目的や種類、想定される読み手に応じて書き方を工夫する考え方が示されています。

つまり、正解は一つだけではありません。

大切なのは、読者と文書の目的に合う表記を選び、同じ文章の中で表記をそろえることです。

一般的な文章では「取り組み」が読みやすい

一般向けの文章では、「取り組み」を選ぶのがもっとも無難です。

理由は、「取り組む」という動詞の形が見えやすく、読者がすぐ意味をつかめるからです。

「環境への取り組み」「社員の取り組み」「新しい取り組み」のように書けば、かたい印象になりすぎません。

会社のWebサイト、ブログ記事、学校のお知らせ、地域の広報文などでは、読む人の年齢や知識に幅があります。

そのため、少しでも読みやすい表記を選ぶ方が親切です。

「公用文作成の考え方」でも、広く一般に向けた解説や広報では、読み手に配慮して送り仮名を省かずに書くことができるとされています。

これは、「取組」のような短い表記が使われる場面でも、読みやすさを優先して「取り組み」と書く余地があるという考え方です。

読者にスムーズに読んでほしい文章なら、「取り組み」を基本にすると迷いにくくなります。

公用文では名詞の「取組」が使われやすい

行政文書や制度説明では、「取組」という表記がよく使われます。

これは、名詞として短くまとまり、文書全体を引き締めやすいからです。

たとえば、「取組状況」「取組方針」「取組内容」のように、別の言葉と組み合わせるときに使いやすい表記です。

文化審議会の資料にも、「遺跡の保存・活用に関わる取組の実施」という例が示されています。

また、同じ資料では「本年、当課が中心的に取り組んでいるのは」という動詞の形も使われています。

ここから分かるのは、名詞として短く示すなら「取組」、動作として書くなら「取り組む」という整理がしやすいということです。

ただし、すべての公的な文章で必ず「取組」にしなければならないわけではありません。

一般の人に向けた広報やWebページでは、読みやすさを考えて「取り組み」を選ぶこともあります。

「取組み」は間違いではないが表記ゆれに注意

「取組み」は、意味としては通じます。

ただし、実務ではやや扱いにくい表記です。

「取り組み」は送り仮名をしっかり付けた表記です。

「取組」は送り仮名を省いた短い表記です。

その中間に見えるのが「取組み」です。

このため、同じ文章の中に「取り組み」「取組み」「取組」が混ざると、読者には統一感がないように見えます。

特に、会社資料や行政文書では、内容が正しくても表記がばらつくだけで、確認不足の印象を与えることがあります。

文化庁の「公用文作成の考え方」では、一つの文書内で使い方を統一する考え方が複数の項目で示されています。

そのため、特別な理由がないなら、一般向けは「取り組み」、公用文やかための資料は「取組」にそろえるのがおすすめです。

「取組み」は、組織内のルールで決まっている場合だけ使うと考えると安全です。

送り仮名のルールから見る正しい考え方

「取り組む」は動詞なので送り仮名を付ける

「取り組む」は動詞です。

動詞は、活用によって形が変わります。

たとえば、「取り組む」「取り組まない」「取り組みます」「取り組んだ」のように変化します。

文化庁が示す「送り仮名の付け方」では、活用のある語は活用語尾を送ることが本則とされています。

そのため、動詞として使うときは「取組む」ではなく、「取り組む」と書くのが自然です。

「課題に取り組む」「改善に取り組んでいる」「新事業に取り組みます」のように、行動を表す文では送り仮名を付けましょう。

ここで大切なのは、「取組」は名詞として使いやすい表記であり、動詞の形ではないという点です。

「当社は品質改善に取組む」と書くと、読みにくく、表記としても不自然に見えます。

動作を表すなら「取り組む」と覚えておけば、ほとんどの場面で迷いません。

「取り組み」は動詞からできた自然な名詞表現

「取り組み」は、「取り組む」という動詞からできた名詞表現です。

「何に取り組むのか」という行動を、「どんな取り組みなのか」という名詞に変えた形です。

そのため、一般的な文章ではかなり使いやすい言葉です。

「地域を元気にする取り組み」「学力向上への取り組み」「働きやすい職場づくりの取り組み」のように、幅広いテーマで使えます。

読者にとっても、言葉の流れが自然です。

「取り」と「組み」の両方に送り仮名があるため、漢字が続きすぎず、見た目もやわらかくなります。

特にWeb記事では、読者がスマートフォンで流し読みすることが多いため、ぱっと見て意味が分かる表記が大切です。

「取組」でも意味は通じますが、初めて読む人には少しかたい印象を与えることがあります。

読みやすさを優先するなら、「取り組み」を基本にするとよいでしょう。

「取組」は公用文でよく使われる名詞表記

「取組」は、名詞として短くまとめたいときに使われる表記です。

公用文や行政資料では、限られたスペースの中で情報を正確に示す必要があります。

そのため、「取組状況」「取組内容」「重点取組」のように、短い名詞として使うと文章全体が引き締まります。

「公用文作成の考え方」では、送り仮名の付け方は昭和48年内閣告示第2号の「送り仮名の付け方」に基づくとされています。

また、公用文での具体的な運用は「公用文における漢字使用等について」などに基づくことも示されています。

公用文では、原則や運用ルールに合わせて表記をそろえることが重視されます。

だからこそ、「取り組み」と「取組」をその場の気分で混ぜないことが大切です。

行政文書らしさを出すなら「取組」、読者にやさしく伝えるなら「取り組み」と考えると、使い分けしやすくなります。

「取組み」が使われる理由と避けた方がよい場面

「取組み」が使われる理由は、おそらく「取組」ほど省きすぎず、「取り組み」ほど長くしない中間の表記に見えるからです。

また、古い資料や組織内の慣習で「取組み」が残っている場合もあります。

ただし、これから新しく文章を書くなら、あえて選ぶ必要はあまりありません。

読者から見ると、「取り組み」と「取組」のどちらのルールで書いているのかが分かりにくいからです。

たとえば、同じ資料の中で「環境への取り組み」「環境への取組み」「環境への取組」が出てくると、内容より表記のばらつきが気になってしまいます。

公用文の考え方でも、文書の目的や読み手に合わせて書き方を選ぶことが重視されています。

その考え方に沿えば、中間的な表記を増やすより、読みやすい「取り組み」か、かための「取組」のどちらかにそろえる方が実用的です。

迷ったら「取組み」は避け、文章の性格に合わせて二択で考えましょう。

公用文・ビジネス・ブログではどれを選ぶ?

行政文書では「取組」と「取り組む」を分ける

行政文書では、名詞と動詞を分けて考えると整理しやすくなります。

名詞なら「取組」、動詞なら「取り組む」です。

たとえば、「地域活性化の取組を進める」は、名詞として「取組」を使っています。

一方で、「地域活性化に取り組む」は、動詞として「取り組む」を使っています。

この二つを分けると、文章がすっきりします。

「公用文作成の考え方」では、告示・通知等、記録・公開資料等、解説・広報等のように、公用文を目的や読み手で分類する考え方が示されています。

告示や通知のようにかたい文書では、公用文表記の原則に従うことが基本です。

一方で、解説や広報では、専門的な知識を特に持たない人への読みやすさが重視されます。

そのため、同じ行政関連の文章でも、制度文書なら「取組」、住民向けの案内なら「取り組み」が合う場合があります。

行政文書では、まず文書の種類を確認してから表記を決めるのが安全です。

社内資料やメールでは「取り組み」が伝わりやすい

社内資料やメールでは、「取り組み」を使うと伝わりやすくなります。

理由は、読む人が必ずしも文章表記のルールに詳しいわけではないからです。

営業、総務、人事、開発、経理など、いろいろな部署の人が読む文章では、かたすぎる表記より、すぐ意味が分かる表記の方が親切です。

「今期の取り組み」「チームの取り組み」「改善への取り組み」と書けば、自然で読みやすい印象になります。

特にメールでは、短い時間で読まれることが多いため、引っかかりの少ない表記を選ぶことが大切です。

「今後の取組について」と書いても間違いではありませんが、少しかしこまった印象になります。

社内の報告書や役員会資料など、文書の雰囲気をかためたい場合は「取組」でもよいでしょう。

ただし、同じ資料の中で「取り組み」と「取組」を混ぜるのは避けます。

読みやすさを優先するなら「取り組み」、文書の格式を優先するなら「取組」と決めて使いましょう。

契約書・規程・報告書では「取組」がなじみやすい

契約書、規程、監査資料、年次報告書などでは、「取組」がなじむことがあります。

これらの文書は、読みやすさだけでなく、表現の統一や簡潔さも重視されます。

「安全管理に関する取組」「再発防止の取組」「コンプライアンス強化の取組」のように書くと、報告書らしい落ち着いた印象になります。

一方で、文章の中で動作を表すときは「取り組む」を使います。

「当社は再発防止に取組む」ではなく、「当社は再発防止に取り組む」と書く方が自然です。

「公用文作成の考え方」でも、文書の目的や相手に合わせて文体を選び、一つの文書内では文末表現を統一することが示されています。

表記も同じで、かための資料では最初にルールを決めておくと、全体の印象が整います。

契約書や規程で迷った場合は、既存の社内文書や法務部門の表記ルールに合わせるのが現実的です。

個人の好みより、組織としての統一を優先しましょう。

ブログやSNSでは読みやすさと検索されやすさを重視する

ブログやSNSでは、「取り組み」を基本にするのがおすすめです。

検索する人の多くは、専門的な公用文ルールを知りたいというより、「どれを使えば自然なのか」を知りたい状態です。

そのため、本文では「取り組み」を中心に使いながら、必要に応じて「取組」や「取組み」も説明するとよいでしょう。

たとえば、記事タイトルや本文の前半で三つの表記に触れ、その後は読みやすい表記にそろえる形です。

「取り組み」と書けば、スマートフォンでも意味が追いやすく、読者が途中でつまずきにくくなります。

文化庁の公用文資料でも、広く一般に向けた解説や広報では、専門知識を持たない人にとっての読みやすさを優先する考え方が示されています。

ブログ記事も、基本的には広く一般に向けた文章です。

そのため、むずかしさを出すより、読者が迷わず理解できる表記を選ぶ方が向いています。

SEOを意識する場合でも、不自然に言葉を詰め込まず、自然な文の中で関連する表記を説明することが大切です。

迷わないための使い分け早見表と例文

「取り組み」「取組み」「取組」の使い分け早見表

まずは、使い分けを表で整理しておきましょう。

表記向いている場面印象おすすめ度
取り組みブログ、Web記事、会社案内、メール、広報文読みやすく自然高い
取組公用文、報告書、規程、制度文書、資料タイトルかたく簡潔高い
取組み組織内で表記ルールがある場合中間的でやや不統一に見えやすい低め
取り組む動詞として使う場合行動が分かりやすい高い
取組む基本的に避けたい表記不自然に見えやすい低い

この表のポイントは、「名詞」と「動詞」を分けることです。

名詞なら「取り組み」または「取組」です。

動詞なら「取り組む」です。

「公用文作成の考え方」でも、読み手や文書の目的に応じた書き方を考えることが示されています。

そのため、どの表記を選ぶかは、文章の正確さだけでなく、読者にどう見えるかも含めて判断する必要があります。

一般向けなら「取り組み」、かための資料なら「取組」と考えれば、ほとんどの場面で迷いません。

そのまま使えるOK例文

一般向けの文章では、次のように「取り組み」を使うと自然です。

「当社では、働きやすい職場づくりに向けた取り組みを進めています。」

「地域の子どもたちを支える取り組みとして、学習支援の場を開いています。」

「食品ロスを減らすための取り組みを、家庭でも始めてみましょう。」

公用文や報告書では、次のように「取組」を使うと簡潔です。

「本事業における取組状況は、別紙のとおりである。」

「各部門の取組内容を整理し、次年度の計画に反映する。」

「再発防止に向けた取組を継続的に実施する。」

動詞として使う場合は、次のように「取り組む」にします。

「当社は、品質向上に取り組む。」

「学校全体で、いじめ防止に取り組んでいる。」

「今後も、地域課題の解決に取り組みます。」

このように、文の中での役割を見れば、自然な表記を選びやすくなります。

名詞として置きたいのか、動作として書きたいのかを先に考えましょう。

表記ゆれしやすいNG例文

次のような文章は、意味は通じても表記がばらついて見えます。

「当社の取り組みについて、各部署の取組み状況を確認し、今後の取組に反映します。」

この文では、「取り組み」「取組み」「取組」が混ざっています。

読み手は意味を理解できますが、文章としては整っていない印象になります。

一般向けに直すなら、次のようにそろえると読みやすくなります。

「当社の取り組みについて、各部署の取り組み状況を確認し、今後の取り組みに反映します。」

報告書風に直すなら、次のようにできます。

「当社の取組について、各部署の取組状況を確認し、今後の取組に反映する。」

また、動詞の表記にも注意が必要です。

「社員一人一人が改善に取組む」は、避けた方がよい書き方です。

自然に直すなら、「社員一人一人が改善に取り組む」です。

文章を整えるときは、変換候補をそのまま選ぶのではなく、同じ文書内で表記がそろっているかを見直しましょう。

最後に迷ったときのシンプルな判断ルール

迷ったときは、次のルールで判断すると簡単です。

迷う場面選ぶ表記
ブログやWeb記事で書く取り組み
社内メールで書く取り組み
住民や一般消費者に向けて書く取り組み
行政文書や報告書で名詞として使う取組
規程や制度文書で短く示す取組
動詞として使う取り組む
特別な社内ルールがあるそのルールに合わせる

このルールなら、文章を書くたびに悩む時間を減らせます。

大切なのは、「どれが一番えらい表記か」ではありません。

読者にとって読みやすく、文書の目的に合っていて、表記がそろっていることです。

文化庁の公用文資料でも、読み手に理解され、信頼され、行動の指針とされる文書を作成する考え方が示されています。

これはビジネス文書やブログにもそのまま役立ちます。

表記に迷ったときほど、読み手の立場に戻りましょう。

一般向けなら「取り組み」、かための文書なら「取組」、動詞なら「取り組む」と覚えておけば十分です。

「取り組み」「取組み」「取組」違いまとめ

「取り組み」「取組み」「取組」は、意味そのものが大きく違う言葉ではありません。

違いは、主に送り仮名と使われる場面にあります。

一般向けの文章では、「取り組み」がもっとも読みやすく自然です。

公用文や報告書など、かための文書では、名詞として「取組」が使いやすいです。

「取組み」は意味は伝わりますが、表記ゆれに見えやすいため、特別なルールがない限り避けるのが無難です。

動詞として使うときは、「取り組む」と書きます。

「取組む」は不自然に見えやすいため、使わない方が安全です。

最終的には、読者と文書の目的に合わせて選び、同じ文章の中で表記を統一することが大切です。

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