「アミノサプリプラスって、飲むと太るの?」
そんな不安、実は“エネルギー収支”の視点でほぼ説明できます。
この記事では最新のメーカー公開情報や公的機関の資料をもとに、カロリー・糖質・人工甘味料の話から、運動時の使い方、注意点までまるっと整理。
読むだけで、自分にとってのちょうどいい付き合い方が見えてきます。
迷ったらいつでも戻ってこれる“保存版”としてどうぞ。
アミノサプリプラスとは?基礎知識を押さえよう
アミノ酸ってそもそも何?
アミノ酸は、体のたんぱく質をつくる小さな材料です。筋肉、皮ふ、酵素、ホルモンなど、ほとんど全部に関わっています。
食事で摂ったたんぱく質は消化の過程でアミノ酸に分かれ、体が必要な形に組み立て直します。
アミノ酸には体内で作れない「必須アミノ酸」と、体内で作れる「非必須アミノ酸」があります。
アミノサプリプラスに含まれるアルギニンやシトルリンは非必須に分類され、血流や運動時のはたらきがよく話題になります。
ただし、飲み物やサプリの効果は含有量と使い方で大きく変わります。まずは「何が、どれだけ入っているか」を確認するのが第一歩です。
成分と特徴
キリン×ファンケル「アミノサプリ プラス」は、アルギニン、シトルリン、ビタミンC、クエン酸を配合したレモン&アセロラ風味の清涼飲料。
100mlあたりエネルギー16kcal/炭水化物4g/食塩相当量0.1g。
その他、ビタミンC(73〜230mg/100ml)、クエン酸181mg/100ml、アルギニン18.1mg/100ml、シトルリン14.5mg/100mlが表示されています。
甘味料はアセスルファムK・スクラロース・ステビアを使用。容量は555mlです。
栄養 | 100mgあたり |
---|---|
カロリー | 16kcal |
たんぱく質 | 0g |
脂質 | 0g |
炭水化物 | 4g |
食塩相当量 | 0.1g |
ビタミンC | 73~230㎎ |
クエン酸 | 181㎎ |
アルギニン | 18.1㎎ |
シトルリン | 14.5㎎ |
カロリーと他サプリとの違い
この飲料は100mlで16kcalなので、1本(555ml)で約89kcal、炭水化物は約22g、食塩相当量は約0.56gの計算になります(100ml表示をもとに概算)。
飲みやすく水分補給に使える反面、カプセルや粉末サプリのように「ほぼノンカロリー」というわけではありません。
つまり、「水分補給+少量のエネルギーと酸味・アミノ酸を摂れる飲料」と捉えるのが実態に近いです。
栄養成分の基準はメーカー表示に準じます。
日常生活で取り入れやすい人の特徴
味がついた飲み物の方が水分をとりやすい人、運動や外仕事で汗をかきやすい人、酸味のあるサッパリ系が好きな人には使い勝手が良い一方、
糖質やカロリーを厳密に管理している人は「1本=約89kcal・炭水化物約22g」を日々の枠内で調整するのがおすすめ。
甘い飲料を控えたい時期は、頻度や量をコントロールしつつ利用するのが無理なく続くコツです。
アミノサプリプラスは太るのか?実際のところ
「太る」と言われる理由とは
「太る=脂肪が増える」はエネルギー収支がプラス(摂取>消費)になったときに起こります。
アミノサプリプラス自体は1本あたり約89kcalなので、他の飲食と合わせてトータルで余れば体重は増える、余らなければ増えません。
飲料に糖質(炭水化物)が含まれるため、「無意識に本数が増える→カロリーが積み上がる」ことが“太る”と言われる一番の理由です。
エネルギー出納と体重の関係は厚生労働省の資料でも基本原理として示されています。
飲みすぎで太る可能性はある?
可能性はあります。
たとえば1日2本で約178kcal。1週間で約1,246kcal。他が同じなら、その分は確実に上乗せです。
逆に、他の甘い飲料(より高カロリー)をこれに置き換えるなど、トータル摂取を抑えられれば太りにくくなります。
カギは「単品の良し悪し」ではなく総量管理。体重は摂取と消費の差で決まる——このシンプルなルールに戻ると判断がラクになります。
普段の食生活との関係
食事で主食やおやつの糖質が多い人は、飲み物の糖質をさらに足すと合計が過多になりやすいです。
アミノサプリプラスは「水分+少しの糖質・塩分・酸味」がとれる位置づけ。
米・パン・麺・スイーツの量と合わせて、本数やタイミングを調整すればOK。
逆に、運動後や外出時ののどの渇きに合わせて1本をゆっくり飲む使い方なら、追加カロリーを最小限にコントロールしやすいです。
運動しないと太る?という誤解
「運動しないで飲む=太る」というのは誤解です。
運動の有無は消費エネルギーに影響しますが、増えるか減るかを決めるのは最終的な収支。
動かない日は本数を減らす/他の糖質を控えるなどでバランスを取れば体重は増えません。
動く日は発汗に応じて活用すれば便利。
要は“収支表”の足し算・引き算を意識するだけです。
痩せたい人と太りたい人で効果は変わる?
痩せたい人:アミノサプリプラスは低カロリー飲料なので、高カロリー飲料の代替として使うと短期的な摂取カロリー削減に寄与します。
ただし、人工甘味料を体重管理の手段として恒常的に使うことはWHOが推奨しないとし、長期の体脂肪減少に有益とは限らないと報告しています。
根本は食事全体の見直しです。
太りたい人:本品は約89kcalと少なめ。
体重を増やしたいなら、主食や間食で総エネルギーを底上げする方が近道です。
健康的に取り入れる飲み方とタイミング
運動パフォーマンスを高める飲み方
研究では、シトルリン2.4g/日を数日〜1週間など、グラム単位の摂取で持久系のパフォーマンス指標が改善した報告があります。
一方、アミノサプリプラスの表示はシトルリン14.5mg/100ml・アルギニン18.1mg/100mlなので、1本あたり約80mg/約100mgと研究量より桁違いに少ないのが実情です。
運動前後の水分・電解質補給としては役立ちますが、アミノ酸量による劇的な効果は期待しすぎない方が現実的です。
1日の摂取目安量
メーカーの明確な「上限」は表示されていません。
目安はトータルの糖質・カロリー・塩分から逆算しましょう。
1本=約89kcal/炭水化物約22g/食塩相当量約0.56g。
たとえば減量中で飲料からの糖質を抑えたい人は1日0〜1本にし、水や無糖茶をベースに。
屋外活動やスポーツで汗をかく日は必要に応じて1本、足りなければ他の電解質飲料や水で補う、といった考え方が現実的です。
食事との組み合わせ
運動前〜中:のどの渇きを感じる前からこまめに。
激しい運動や長時間なら、塩分源(汗の量に応じて)や主食で炭水化物を補うとバテにくいです。
運動後:主食+たんぱく質おかず(魚・肉・卵・大豆)で回復をサポート。
アミノサプリプラスは飲みやすい酸味で食欲を戻しやすいのが利点。
日常:間食代わりに連発すると糖質が積み上がるので、水・無糖茶とローテーションを。
続けやすい習慣化のコツ
・本数の上限を決める(例:平日は1日1本まで)
・飲むタイミングを固定(運動前後・外出時だけ)
・家の在庫を必要数に絞る(まとめ買いしすぎない)
・食事記録アプリで“飲んだ分”を記録し、合計を可視化
・味の満足度を大切に。無理をすると反動が来るので、「楽しむ枠」を作ると続きます。
注意したい副作用やデメリット
飲みすぎによる健康リスク
酸味成分(クエン酸)やビタミンCは、体調や体質によっては胃腸への刺激になることがあります。
ビタミンCの過剰摂取では吐き気・下痢・腹痛などが一般的な影響として知られ、特にサプリ等でグラム単位を一度に摂ると出やすいと報告されています。
本品の摂取でそこまでの量になるケースはまれですが、空腹時に一気飲みは避け、体調に合わせて量を調整しましょう。
下痢や胃もたれの可能性
酸性の飲料は胃酸分泌を促すため、胃が弱いときや空腹時はしみやすいことがあります。
キンキンに冷えた飲み物も胃の働きを乱しやすいので、敏感な人は常温に近づけて少しずつ。
不快感が出たら無理せず水や無糖茶に切り替えて様子を見てください。
糖質や人工甘味料の影響
糖質:1本あたり炭水化物約22g。糖質制限中や血糖管理が必要な人は本数に注意。
人工甘味料(アセスルファムK、スクラロース、ステビア):日本や国際機関にはADI(1日許容量)が設定され、安全性評価が行われています。
一方、体重管理目的での長期使用についてWHOは推奨しないと勧告。
つまり「安全性(摂取量の範囲)」と「痩身効果」は別問題と考えて、“甘さとの付き合い方”を全体で調整する姿勢が大切です。
特定の人が注意すべきケース
糖尿病・血糖を管理中:炭水化物約22g/本を合計に計上。
胃炎・逆流がある:酸味でしみやすいので少量ずつ・食後に。
腎機能が低下している:本品のカリウム表示は1mg/100mlと非常に少ない一方、サプリの大量ビタミンCは腎結石リスクの報告があるため、別サプリの併用量に注意。
妊娠中・授乳中・子ども:基本は水・無糖茶をベースに、味つき飲料は量と頻度の管理を。迷うときは医療者に相談を。
アミノサプリプラスを効果的に活用するコツ
ダイエット中の取り入れ方
短期的には、高カロリー飲料の置き換えとして有効。
たとえば砂糖入り飲料(例:200〜250kcal/本がある)をアミノサプリプラス(約89kcal)に替えれば差分は明確です。
ただ、非糖質甘味料を痩身手段として長期常用することはWHOが推奨していません。
水・無糖茶を軸にしつつ、「運動前後や外出時だけ」など用途限定で使うのが賢い運用です。
軸はあくまで総エネルギー収支の最適化。
筋トレやスポーツとの相性
発汗が多い場面では水分と塩分の補給が重要。
アミノサプリプラスは食塩相当量約0.56g/本で、味のつき方も手伝って自発的飲水を促しやすいのが利点。
いっぽう、アミノ酸量は少量なので、筋肥大やパンプ目的なら食事たんぱく質やプロテインを並行して整えましょう。
研究で使われるアルギニン・シトルリンの摂取量は本品の数十倍〜数百倍が一般的です。
食事管理と合わせるメリット
「1日の糖質・カロリーの“見える化”」とセットにすると、本数コントロールが自然に上手くいきます。
例:
・朝食をしっかり食べる日は水や無糖茶、運動する日は1本だけ。
・おやつを食べた日は甘い飲料を回避。
・夕食が遅い日は常温の水分を多めにして食べすぎ防止。
味の満足感をうまく使いながら、総量の最適化を続けるのがポイントです。
長期的に続けるときの考え方
“ずっと甘い味に慣れる”と、食全体の甘味許容が上がることがあります。
WHOも非糖質甘味料を体重管理目的に常用しない立場です。
理想は、普段は無糖飲料、必要なシーンで計画的にアミノサプリプラスを使う運用。
月単位で体重・体調・出費を振り返り、頻度や本数を微調整していけば、ムリなく習慣化できます。
参考:1本あたりの栄養(100ml表示からの概算)
項目 | 概算値(1本=555ml) | 根拠 |
---|---|---|
エネルギー | 約89kcal | 16kcal/100ml 表示より計算 |
炭水化物 | 約22g | 4g/100ml 表示より計算 |
食塩相当量 | 約0.56g | 0.1g/100ml 表示より計算 |
ビタミンC | 表示幅あり(例:100mlで73〜230mg) | メーカー表示 |
アルギニン | 約100mg | 18.1mg/100ml 表示より計算 |
シトルリン | 約80mg | 14.5mg/100ml 表示より計算 |
まとめ
・太る/太らないはエネルギー収支しだい。1本あたり約89kcalなので、合計が余れば増える、合わなければ増えない。
・アミノ酸量は少量で、運動の“劇的ブースト”を狙う飲料ではありません。水分補給用途として活用を。
・人工甘味料は安全性(ADI)の枠内で使われる一方、体重管理の長期的な有効性は限定的とWHO。日常は無糖飲料ベースに。
・体調や目的に合わせて本数・タイミングを決めると、無理なく続けられます。
【参考サイト】
・キリン×ファンケル アミノサプリ プラス 555ml ペットボトル|キリン
・エネルギー・栄養素|厚生労働省
・WHO advises not to use non-sugar sweeteners for weight control in newly released guideline