鶏肉は身近な食材ですが、地鶏となると少し特別な存在に感じます。
なかでも比内地鶏、名古屋コーチン、さつま地鶏は、日本を代表する地鶏としてよく名前が挙がります。
ただ、名前は聞いたことがあっても、「何が違うのか」「どれを選べばよいのか」「どんな料理に合うのか」までは意外とわかりにくいものです。
この記事では、地鶏の基本から3つのブランドの味や食感、育て方、おすすめの食べ方まで、初めての人にもわかりやすく整理します。
日本三大地鶏とは?まず知っておきたい基本
日本三大地鶏に数えられる3つのブランド
日本三大地鶏としてよく知られているのは、秋田県の比内地鶏、愛知県の名古屋コーチン、鹿児島県のさつま地鶏です。
それぞれ産地も歴史も違い、味や食感にもはっきりした個性があります。
比内地鶏は、濃い旨味としっかりした歯ごたえが魅力です。
名古屋コーチンは、弾力のある肉質とコク、さらに卵のおいしさでも知られています。
さつま地鶏は、赤みのある肉質とコク深い味わいが特徴です。
この3つは、単に高級な鶏肉というだけではありません。
きりたんぽ鍋、親子丼、炭火焼きなど、それぞれの地域の食文化と深く結びついています。
ブランド名だけで選ぶより、どんな料理で食べるかまで考えると、それぞれの魅力がぐっとわかりやすくなります。
「地鶏」と「銘柄鶏」と「ブロイラー」の違い
鶏肉には、地鶏、銘柄鶏、ブロイラーという分け方があります。
この違いを知っておくと、スーパーや飲食店で鶏肉を選ぶときに迷いにくくなります。
地鶏は、在来種の血が一定以上入っていて、飼育期間や飼育方法などの基準を満たした鶏です。
銘柄鶏は、飼料や育て方に工夫をした鶏ですが、地鶏のように全国共通の明確な基準があるわけではありません。
ブロイラーは、短期間で効率よく育てられる一般的な若どりです。
ブロイラーはやわらかくて価格も手ごろなので、唐揚げやチキンソテーなど日常の料理に向いています。
一方、地鶏は育てる日数が長く、運動量も多くなりやすいため、肉に締まりや歯ごたえが出ます。
つまり、地鶏の魅力は「高いからおいしい」ではなく、噛むほどに出る旨味や、その土地らしい個性を楽しめるところにあります。
地鶏を名乗るためのJAS規格とは
食品として「地鶏肉」と表示するには、農林水産省のJAS規格に基づく条件があります。
主な条件は、在来種由来の血液百分率が50%以上であること、ふ化日から75日以上育てること、28日齢以降は平飼いで育てることです。
さらに、28日齢以降の飼育密度は、1平方メートルあたり10羽以下とされています。
平飼いとは、鶏が床面や地面を自由に動けるようにして育てる方法です。
このような条件があるため、地鶏は一般的な鶏肉よりも生産に時間と手間がかかります。
そのぶん、肉の締まりや味の濃さに個性が出やすくなります。
ただし、地鶏だから必ず硬いというわけではありません。
品種、飼育期間、部位、調理方法によって、歯ごたえや脂の感じ方は変わります。
「日本三大地鶏」と「日本三大美味鶏」の違い
日本三大地鶏を調べていると、日本三大美味鶏という呼び方も出てきます。
どちらも、比内地鶏、名古屋コーチン、薩摩地鶏またはさつま地鶏を代表的な存在として扱うことが多いです。
ただし、これらは法律で決められた公式分類というより、歴史や知名度、味の評価をもとに広まった呼び方と考えるとわかりやすいです。
また、鹿児島の「薩摩鶏」と「さつま地鶏」は、少し整理して理解する必要があります。
薩摩鶏は鹿児島に古くから関わりの深い鶏で、さつま地鶏はその血を活かしながら食肉用として育種された地鶏です。
そのため、昔ながらの呼び方として薩摩地鶏と表現される場合もありますが、現在のブランドを理解するなら「さつま地鶏」と覚えておくと整理しやすいです。
奥久慈しゃもが入る場合もある理由
日本三大地鶏の話では、茨城県の奥久慈しゃもが入る場合もあります。
奥久慈しゃもは、茨城県を代表する地鶏で、身がよく締まり、脂肪が少なく、肉汁の豊かさが評価されています。
地理的表示保護制度にも登録されており、日本を代表する地鶏のひとつとして知られています。
そのため、「三大地鶏はどれが正解なのか」と迷う人も少なくありません。
この記事では、一般的によく紹介される比内地鶏、名古屋コーチン、さつま地鶏を中心に扱います。
ただ、奥久慈しゃもも地鶏好きなら覚えておきたい存在です。
三大地鶏にこだわりすぎず、地域ごとの名鶏として食べ比べてみると、鶏肉の世界はさらに広がります。
比内地鶏・名古屋コーチン・さつま地鶏の特徴を比較
比内地鶏は濃い旨味としっかりした歯ごたえが魅力
比内地鶏は、秋田県を代表する地鶏です。
秋田比内鶏の血を受け継ぎ、食肉用として育てられるブランド鶏として知られています。
最大の魅力は、濃厚な旨味と深いコクです。
肉質はしっかりしていて、噛むほどに鶏の味が広がります。
やわらかい鶏肉に慣れている人は、初めて食べると歯ごたえの強さに驚くかもしれません。
しかし、その食感こそが比内地鶏らしさです。
鍋にすると、肉だけでなくスープにも旨味が出ます。
秋田のきりたんぽ鍋と相性がよいのも、このだしの力があるからです。
親子丼や焼き鳥にしても、鶏肉の存在感がしっかり残ります。
比内地鶏は、あっさり食べるというより、鶏本来の味をじっくり楽しみたい人に向いています。
名古屋コーチンは弾力・コク・卵のおいしさが魅力
名古屋コーチンは、愛知県を代表する地鶏です。
正式な品種名は名古屋種ですが、名古屋コーチンという名前で広く親しまれています。
明治時代に作出され、国産実用鶏として長い歴史を持っています。
肉の特徴は、弾力のある食感とコクのある旨味です。
比内地鶏ほど力強い野性味ではなく、バランスのよい上品な味わいが楽しめます。
焼き鳥にすると、皮の香ばしさと肉の弾力がよくわかります。
親子丼にすると、肉のコクと卵の濃厚さが一体になります。
名古屋コーチンは卵も有名で、黄身の色が濃く、味に深みがあるとされています。
肉と卵の両方で楽しめるため、親子丼や卵料理との相性は抜群です。
初めて地鶏を食べる人にも、比較的選びやすいブランドです。
さつま地鶏は赤みのある肉質とコク深い旨味が魅力
さつま地鶏は、鹿児島県を代表する地鶏です。
鹿児島にゆかりの深い薩摩鶏の血を活かしながら、食肉用として育種された鶏です。
特徴は、赤みを帯びた肉質とコクのある旨味です。
肉のきめが細かく、適度な歯ごたえがあります。
比内地鶏が力強い味、名古屋コーチンがバランスのよい味だとすれば、さつま地鶏はご当地感のある深い味わいが魅力です。
炭火焼きにすると、香ばしさと肉のコクが引き立ちます。
鹿児島では鶏刺しの文化もありますが、家庭で生の鶏肉を扱うのは避けるべきです。
生食用として適切に管理されたものを、信頼できる店で食べることが大切です。
不安がある場合は、炭火焼きや焼き鳥、煮込みなど、しっかり加熱した料理で楽しむのがおすすめです。
味・食感・脂の違いを表でチェック
3つの地鶏は、どれもおいしいですが、味の方向性は違います。
「どれが一番よいか」ではなく、「どんな味を楽しみたいか」で選ぶのがおすすめです。
| ブランド | 主な産地 | 味の印象 | 食感 | 合う料理 |
|---|---|---|---|---|
| 比内地鶏 | 秋田県 | 濃厚な旨味と深いコク | しっかりした歯ごたえ | きりたんぽ鍋、親子丼、焼き鳥 |
| 名古屋コーチン | 愛知県 | 上品なコクとバランスのよい旨味 | 弾力があり締まっている | 焼き鳥、親子丼、手羽先、鍋 |
| さつま地鶏 | 鹿児島県 | 赤みのある肉質とコク深い味 | 適度な歯ごたえ | 炭火焼き、焼き鳥、鶏料理 |
比内地鶏は、スープや卵に負けない強い旨味があります。
名古屋コーチンは、食べやすさと高級感のバランスがよいです。
さつま地鶏は、鹿児島らしい料理と合わせることで魅力が引き立ちます。
食べ比べるなら、最初は塩焼きのようなシンプルな料理がわかりやすいです。
余計な味付けをしないことで、肉の香り、歯ごたえ、脂の違いを感じやすくなります。
初めて食べるならどれがおすすめ?
初めて食べるなら、料理で選ぶのがいちばん簡単です。
濃い旨味をしっかり味わいたいなら、比内地鶏がおすすめです。
とくに鍋や親子丼なら、肉だけでなくスープや卵にまで旨味が広がります。
食べやすさを重視するなら、名古屋コーチンが向いています。
弾力とコクがありながらクセが強すぎないため、地鶏に慣れていない人でも楽しみやすいです。
ご当地感を楽しみたいなら、さつま地鶏がよい選択です。
炭火焼きにすると、鹿児島らしい力強い味わいを感じられます。
ただし、鶏刺しを食べる場合は安全性を最優先にしてください。
子ども、高齢者、妊娠中の人、体調がすぐれない人は、生食を避けた方が安心です。
迷ったら、まずは加熱料理でそれぞれの違いを楽しみましょう。
おいしさの秘密は品種と育て方にある
比内地鶏は秋田の比内鶏の血を受け継ぐ地鶏
比内地鶏のおいしさは、秋田に古くから伝わる比内鶏の血を受け継いでいることにあります。
現在食用として流通している比内地鶏は、天然記念物の比内鶏そのものではなく、比内鶏の雄とロード種の雌を交配した食肉用の鶏です。
この点は、混同しやすいところです。
比内鶏の血を受け継ぎながら、食用として育てやすく改良されたのが比内地鶏です。
また、比内地鶏には秋田県の認証基準があります。
雌はふ化日から150日以上、雄は100日以上育てることなどが定められています。
JAS規格の75日以上という基準よりも、さらに長く育てられるのが特徴です。
時間をかけて育てることで、肉に締まりが出て、噛むほどに旨味を感じやすくなります。
比内地鶏の濃い味は、血統と育て方の両方から生まれています。
名古屋コーチンは歴史ある純粋種として知られる
名古屋コーチンは、歴史の長さでも知られる地鶏です。
明治時代に旧尾張藩士の海部兄弟によって作出され、国産実用鶏として発展してきました。
特徴的なのは、純粋種として受け継がれていることです。
比内地鶏やさつま地鶏は、在来種の血を活かしながら交配や育種によって生まれた地鶏です。
一方、名古屋コーチンは純粋種同士の交配で実用鶏が生産されています。
この点は、ほかの地鶏との大きな違いです。
鶏肉用の名古屋コーチンは、おおむね120日から150日ほど育てられます。
一般的なブロイラーよりも長く育つため、肉に弾力と締まりが出ます。
また、名古屋コーチンは卵肉兼用種です。
肉だけでなく卵も楽しめるため、料理の幅が広い地鶏といえます。
さつま地鶏は鹿児島の薩摩鶏をもとに生まれた
さつま地鶏は、鹿児島県の薩摩鶏をもとに生まれた地鶏です。
薩摩鶏は鹿児島の歴史と関わりが深く、さつま地鶏はその血を活かしながら食肉用として育種されています。
具体的には、薩摩鶏の雄とロードアイランドレッドの雌をもとに、長い時間をかけて改良された鶏です。
つまり、古くからの鶏をそのまま食用にしているのではなく、肉質や生産性を考えて作られたブランドです。
鹿児島県内では、さつま地鶏のほかに、さつま若しゃもや黒さつま鶏も生産されています。
これらは「かごしま地鶏」として、地域の畜産や食文化を支える存在です。
さつま地鶏は、単に味がよいだけではありません。
鹿児島らしい鶏料理の背景まで感じられるところが魅力です。
炭火焼きや郷土料理と合わせることで、より個性が伝わります。
長く育てるとなぜ旨味と歯ごたえが増すのか
地鶏らしい旨味や歯ごたえには、育てる期間が大きく関わっています。
地鶏はJAS規格で75日以上の飼育が必要ですが、代表的な地鶏はそれ以上の期間をかけて育てられることが多いです。
比内地鶏は雌150日以上、雄100日以上の基準があります。
名古屋コーチンも、おおむね120日から150日ほどで出荷されます。
さつま地鶏も、一般的な若どりより長く育てられます。
長く育つほど、鶏は体を動かす時間が増えます。
平飼いで自由に動ける環境なら、筋肉が使われ、肉に締まりが出やすくなります。
その結果、噛んだときの弾力や歯ごたえが生まれます。
ただし、長く育てれば必ずおいしくなるわけではありません。
品種、飼料、飼育環境、健康管理がそろって、初めてよい肉質になります。
普通の鶏肉より高い理由
地鶏が普通の鶏肉より高いのには、いくつか理由があります。
まず、育てる期間が長いです。
一般的なブロイラーは短期間で出荷されますが、地鶏はJAS規格でも75日以上育てる必要があります。
比内地鶏や名古屋コーチンのように、100日を超えて育てられるものも多くあります。
育てる日数が長くなるほど、餌代や管理の手間が増えます。
次に、飼育密度にも基準があります。
地鶏は28日齢以降、1平方メートルあたり10羽以下で育てる必要があります。
比内地鶏のように、さらに厳しい基準を設けているブランドもあります。
ゆとりを持って育てるほど、同じ面積で育てられる羽数は少なくなります。
そのため、大量生産が難しくなります。
地鶏の価格には、味だけでなく、血統を守り、時間をかけ、品質を管理するためのコストが含まれています。
日本三大地鶏のおいしい食べ方
比内地鶏はきりたんぽ鍋や親子丼にぴったり
比内地鶏を食べるなら、まず試したいのがきりたんぽ鍋です。
比内地鶏は肉の旨味だけでなく、だしの強さも魅力です。
鍋にすると、鶏の旨味がスープに溶け込み、野菜やきりたんぽまでおいしくしてくれます。
きりたんぽは米でできているため、鶏のだしをよく吸います。
そのため、比内地鶏の味を丸ごと楽しめる料理といえます。
親子丼も相性のよい食べ方です。
比内地鶏は肉の存在感が強いため、卵でとじても味がぼやけにくいです。
甘辛い割り下と卵のまろやかさが、濃い旨味をほどよく包みます。
焼き鳥で食べるなら、最初は塩がおすすめです。
肉そのものの味と皮の香ばしさがわかりやすくなります。
比内地鶏は、ゆっくり噛んで旨味を楽しむ料理に向いています。
名古屋コーチンは焼き鳥・親子丼・手羽先で楽しむ
名古屋コーチンは、焼いても煮てもおいしい万能型の地鶏です。
弾力のある肉質とコクがあるため、焼き鳥にすると魅力がわかりやすくなります。
塩で焼けば、肉の締まりと脂の香りを楽しめます。
タレで焼けば、甘辛い味と肉のコクがよく合います。
親子丼も名古屋コーチンらしさを感じやすい料理です。
肉に名古屋コーチンを使い、卵にも名古屋コーチンを使えば、かなり贅沢な一杯になります。
名古屋らしく楽しむなら、手羽先もおすすめです。
皮の香ばしさ、肉の弾力、甘辛い味付けが合わさり、食事にもおつまみにも向いています。
鍋にしても、名古屋コーチンのコクはしっかり出ます。
比内地鶏ほど強いだしというより、丸みのある旨味が広がる印象です。
クセが強すぎないため、家族で楽しむ料理にも使いやすい地鶏です。
さつま地鶏は炭火焼きや鶏刺し文化と相性がよい
さつま地鶏は、鹿児島らしい食べ方と相性がよい地鶏です。
まずおすすめなのが炭火焼きです。
赤みを帯びた肉質とコクのある旨味は、炭火の香ばしさによく合います。
強い火で表面を香ばしく焼くと、肉の味が引き立ちます。
味付けは、最初は塩だけでも十分です。
ゆずこしょうや黒こしょうを少し添えると、後味が引き締まります。
鹿児島では鶏刺しの文化もあります。
ただし、家庭で生の鶏肉を刺身にするのは避けましょう。
鶏肉の生食には食中毒のリスクがあるため、食べる場合は生食用として適切に管理されたものを、信頼できる店で選ぶことが大切です。
子どもや高齢者など、食中毒への抵抗力が弱い人は生食を控えた方が安心です。
さつま地鶏は、加熱料理でも十分においしさを楽しめます。
炭火焼き、焼き鳥、煮込みなどで、鹿児島らしい味わいを感じられます。
塩焼き・鍋・煮込みで変わる味の感じ方
地鶏は、調理法によって味の感じ方が変わります。
塩焼きは、肉そのものの味を知るのに向いています。
比内地鶏なら濃い旨味、名古屋コーチンなら弾力とコク、さつま地鶏なら赤みのある肉質の味わいがわかりやすくなります。
食べ比べをするなら、最初は塩焼きがおすすめです。
鍋は、だしの違いを楽しむ料理です。
比内地鶏はスープに旨味が出やすく、きりたんぽ鍋によく合います。
名古屋コーチンは、上品なコクがスープに広がります。
さつま地鶏は、肉のコクを活かした水炊きや鶏鍋にも向いています。
煮込み料理では、味がしみた鶏肉を楽しめます。
ただし、地鶏は長く煮ればよいというものではありません。
加熱しすぎると肉が締まりすぎることがあります。
部位に合わせて火加減を調整すると、よりおいしく仕上がります。
家で調理するときに失敗しないコツ
地鶏を家で調理するときは、火を通しすぎないことと、中心までしっかり加熱することの両方が大切です。
鶏肉は安全のため、中心まで十分に火を通す必要があります。
一方で、地鶏は肉質がしっかりしているため、加熱しすぎると硬さが目立ちやすくなります。
もも肉を焼くなら、皮目から中火でじっくり焼くのがおすすめです。
皮を香ばしく焼き、余分な脂を出すと、食感がよくなります。
むね肉を使うなら、強火で長く焼かず、低めの火でゆっくり火を入れるとパサつきにくくなります。
鍋に入れる場合は、最初から長く煮込むより、食べる少し前に入れて火を通す方が食感を守れます。
また、生の鶏肉を切ったまな板や包丁を、そのまま野菜や薬味に使わないようにしましょう。
味だけでなく安全にも気を配ることで、地鶏をより安心して楽しめます。
目的別に選ぶ日本三大地鶏ガイド
濃厚な旨味を楽しみたい人に合う地鶏
濃厚な旨味をしっかり楽しみたいなら、比内地鶏が向いています。
比内地鶏は、噛むほどに味が出るタイプの地鶏です。
鍋にすればスープに旨味が広がり、親子丼にすれば卵や割り下に負けない存在感があります。
焼き鳥にしても、肉の味が濃く、ひと口ごとの満足感があります。
普段の鶏肉では少し物足りない人には、比内地鶏の力強い味が合います。
ただし、やわらかい肉が好きな人には、歯ごたえが強く感じられるかもしれません。
その場合は、鍋や親子丼のように、しっとり食べられる料理から試すとよいです。
濃い味を楽しみたいなら比内地鶏、濃さの中にもまとまりがほしいなら名古屋コーチンも候補になります。
どちらも旨味の強い地鶏ですが、印象は少し違います。
食べやすさとバランスを重視する人に合う地鶏
食べやすさとバランスを重視するなら、名古屋コーチンがおすすめです。
名古屋コーチンは、弾力、コク、香りのバランスがよく、いろいろな料理に合わせやすい地鶏です。
焼き鳥、親子丼、鍋、手羽先など、どの料理でも魅力を出しやすいです。
初めて地鶏を食べる人にも、名古屋コーチンは入口として選びやすい存在です。
強すぎるクセがなく、それでいて普通の鶏肉とは違う味の深さがあります。
卵もおいしいため、親子丼や卵料理で楽しむと満足度が高くなります。
家族で食べる場合にも向いています。
焼き鳥なら大人のおつまみにもなり、親子丼なら子どもでも食べやすいです。
地鶏らしさはほしいけれど、食べにくさは避けたいという人には、名古屋コーチンがよく合います。
歯ごたえとご当地感を楽しみたい人に合う地鶏
歯ごたえとご当地感を楽しみたいなら、さつま地鶏が向いています。
さつま地鶏は、鹿児島の薩摩鶏をもとに生まれた地鶏で、赤みのある肉質とコク深い旨味が魅力です。
炭火焼きにすると、香ばしい香りと肉の味が合わさり、地鶏らしい食べごたえを感じられます。
鹿児島の料理としては、鶏刺しの文化も知られています。
ただし、生食には注意が必要です。
安全に楽しむなら、信頼できる店で適切に扱われたものを選びましょう。
家庭で楽しむなら、無理に生で食べる必要はありません。
炭火焼き、焼き鳥、鶏鍋、煮物でも、さつま地鶏の味は十分に楽しめます。
旅先の味を家で楽しみたい人や、少し個性のある地鶏を選びたい人には、さつま地鶏がぴったりです。
お取り寄せ・ギフトで選ぶときの注意点
お取り寄せやギフトで地鶏を選ぶときは、まず表示を確認しましょう。
ブランド名、産地、内容量、加熱用か生食用かなどは必ず見ておきたいポイントです。
「地鶏風」や「地鶏仕立て」のような表現だけで判断せず、どの地鶏なのかが明確に書かれているものを選ぶと安心です。
ギフトなら、相手が調理しやすい商品を選ぶことも大切です。
鍋セットや親子丼セットは、料理に慣れていない人でも使いやすいです。
焼き鳥セットは、届いてから手軽に食べやすく、味の違いも感じやすいです。
生食用の商品は、保存や取り扱いに注意が必要なため、贈る相手を選びます。
迷ったら、加熱用で調理しやすいセットを選ぶ方が安心です。
高級感を出したいなら比内地鶏の鍋セット、使いやすさなら名古屋コーチン、珍しさやご当地感ならさつま地鶏という選び方もできます。
迷ったときの選び方まとめ
どれを選ぶか迷ったら、食べたい料理から考えるのがいちばん簡単です。
きりたんぽ鍋や濃厚な親子丼を食べたいなら、比内地鶏が向いています。
焼き鳥、親子丼、手羽先など幅広く楽しみたいなら、名古屋コーチンが選びやすいです。
炭火焼きや鹿児島らしい鶏料理を楽しみたいなら、さつま地鶏がよいでしょう。
味の印象で選ぶなら、比内地鶏は濃厚、名古屋コーチンはバランス型、さつま地鶏はコクとご当地感が魅力です。
食感で選ぶなら、比内地鶏はしっかり、名古屋コーチンは弾力、さつま地鶏は適度な歯ごたえというイメージです。
どれが一番おいしいかは、人によって変わります。
大切なのは、ブランド名だけで選ぶのではなく、どんな味を食べたいか、どんな料理で楽しみたいかを考えることです。
そうすれば、日本を代表する地鶏の魅力をもっと楽しめます。
日本三大地鶏の特徴まとめ
比内地鶏、名古屋コーチン、さつま地鶏は、それぞれ違った魅力を持つ日本を代表する地鶏です。
比内地鶏は、秋田の比内鶏の血を受け継ぎ、濃厚な旨味としっかりした歯ごたえが魅力です。
きりたんぽ鍋や親子丼のように、鶏のだしや肉の存在感を活かす料理によく合います。
名古屋コーチンは、長い歴史を持つ純粋種として知られ、弾力のある肉質とコク、卵のおいしさが特徴です。
焼き鳥、親子丼、手羽先、鍋など、幅広い料理で楽しめます。
さつま地鶏は、鹿児島の薩摩鶏をもとに生まれた地鶏で、赤みのある肉質とコク深い旨味が魅力です。
炭火焼きや鹿児島らしい鶏料理と合わせると、その個性がより引き立ちます。
地鶏は、在来種の血統、飼育期間、平飼い、飼育密度などの基準を満たして育てられます。
そのため、一般的な鶏肉よりも時間と手間がかかり、肉の締まりや旨味に違いが出ます。
初めて食べるなら、比内地鶏は鍋、名古屋コーチンは親子丼、さつま地鶏は炭火焼きから試すと、それぞれの特徴がわかりやすいです。
どれかひとつを正解にするのではなく、料理や気分に合わせて選ぶと、地鶏の楽しみ方はぐっと広がります。
- 鶏刺し 鹿児島県 | うちの郷土料理:農林水産省
- 地鶏肉の日本農林規格:農林水産省
- 地鶏・銘柄鶏ってなあに?|国産の魅力|もっとチキンが好きになる チキンの里:一般社団法人 日本食鳥協会
- 比内地鶏って?|比内地鶏のおウチごはん。
- 認証基準について|比内地鶏ネット ひないじどり総合情報ネット 秋田県公式WEBサイト
- 名古屋コーチンの歴史と特徴:愛知県
- 名古屋コーチンとは|一般社団法人 名古屋コーチン協会
- 鹿児島の地鶏(さつま若しゃも,さつま地鶏,黒さつま鶏)について:鹿児島県
- さつま地鶏|一般社団法人 日本食鳥協会
- 奥久慈しゃも|いばらきの農林水産物|茨城をたべよう 食と農のポータルサイト
- 第71号:奥久慈しゃも:農林水産省
- 奥久慈しゃも|大子町公式ホームページ
- お肉による食中毒の原因や予防方法について紹介します。:厚生労働省
- 生食用食鳥肉等の安全確保について:鹿児島県
