スマホにもPCにもそのまま挿せて、データの行き来を一気にラクにしてくれる“直挿しSSD”。
けれどエレコムのESD-EPC・ESD-ESK・ESD-EPAの3シリーズは名前が似ていて、何がどう違うのか迷いがちです。
本記事では公式情報を基に、速度や端子、形状の違いをやさしく整理し、実際の使い勝手や注意点まで一気に比較しました。読めば、自分の使い方にぴったりの1台がはっきりします。
3シリーズの“違い”を一言で
用途別の最適解(撮影・バックアップ・ゲーム保存)の早見マップ
結論から言うと、
- 動画撮影や重いデータの高速移動が多い人はESD-EPC
- スマホとPCの間を幅広く行き来させたい人はESD-EPA
- 持ち出しや現場作業で壊れにくさや扱いやすさを重視する人はESD-ESK
これらがフィットします。
EPCはUSB 20Gbpsに対応し、ProResのような高ビットレート動画も余裕で扱える読み込み最大2000MB/sクラスの設計です。
EPAはUSB-CとUSB-Aの両端子を1本でまかなえる回転式カバー構造で、会社のPCや家の古い機器にもつなぎやすいのが強み。
ESKはノック式でコネクタが収納されるのでカバンの中での破損やホコリ侵入を防ぎやすく、毎日持ち歩く人に安心感があります。いずれもiPhoneのUSB-C直挿しや出荷時exFATでのマルチOS対応が前提なので、買ってすぐに使える点も共通です。
速度と規格の要点(20Gbpsと10Gbpsの違い)
スピードは選びの分かれ目。ESD-EPCはUSB 20Gbps(USB3.2 Gen2x2)で読み込み最大2000MB/sの設計です。
対してESD-ESKとESD-EPAはUSB 10Gbps(USB3.2 Gen2)で、ESKは読み込み最大1000MB/s・書き込み最大800MB/s、EPAは読み込み最大500MB/s・書き込み最大450MB/sという公称実測値。
PC側やケーブルが対応していないと規格上の上限まで速度は出ないため、例えばEPCをフルに活かすにはUSB 20Gbps対応ポートが必須です。
逆に写真のバックアップ中心ならEPAでも十分快適です。使う機器のUSB規格と、日頃扱うファイルのサイズ感を合わせて考えると失敗が減ります。
コネクタ仕様の違い(Type-C単体/Type-C+Type-A)
直挿しの自由度は構造で差が出ます。EPCはUSB Type-C単体で薄さを最優先。スマホに挿したときの出っ張りを抑えるために高さ約9mmのスリム設計です。
EPAはType-CとType-Aの「ダブルコネクター」で、スマホからデスクトップPCまで1台で渡り歩けるのが特徴。ESKはType-C単体ですが、ノックでコネクタが出る仕組みなので着脱がスムーズで、先端は未使用時にシャッターで保護されます。
混在環境ならEPA、最新端末中心でスマートさ重視ならEPCやESK、と覚えておくと選びやすいです。
形状と使い勝手(薄型直挿し/ノック式シャッター/回転カバー)
形状は日常のストレスに直結します。EPCはスマホ直挿し時の干渉を減らすために長めのType-Cコネクタと薄型ボディを採用。ケースを付けたままでも挿しやすい一方で、一部特殊な厚みのケースでは入らない場合があります。
ESKはノック式でコネクタが本体に収納され、抜き差しで自動シャッターが開閉。キャップの紛失がなく、先端の保護にも有利です。EPAは本体一体型の回転式カバーで両コネクタを保護し、持ち運びでの破損やゴミの付着を抑えます。
どれも出荷時exFATで、挿すだけで使える手軽さは共通です。
価格帯とコスパの考え方(容量別・用途別の費用感)
標準価格の目安を見ると、EPCは高速仕様なだけに上位価格帯、ESKは中間、EPAはオープン価格で販路によって幅があります。例えばEPC 1TBは標準価格3万4千円台、ESK 1TBは3万1千円台の表示。
EPAはオープンですが仕様上は容量250GBから1TBまであり、読み書き500/450MB/sクラスです。動画撮影や重いプロジェクトを扱うなら高性能のEPCが結果的に時短につながり、普段使いならEPAやESKで十分という選び方が効率的です。
直近の市場想定価格もチェックしつつ、必要速度と容量のバランスで選ぶのがおすすめです。
スペック比較:要点がひと目でわかる
ESD-EPCの主要仕様(USB 20Gbps、iPhone直挿し特化の薄型)
EPCはUSB 20Gbps対応で、読み込み最大2000MB/sの高速転送が大きな武器です。幅約53mm×奥行約17mm×高さ約9mm、重量約8gという超小型軽量で、スマホに挿したときの出っ張りを最小限に抑えます。
Type-Cコネクタは長めの設計で、一般的なスマホケースなら装着したままでも挿せる配慮があります。出荷時フォーマットはexFATで、iPhone・iPad・Mac・Windows・Androidと幅広くそのまま使えます。
セキュリティはエレコムのPASSに対応し、登録PCではパスワード自動認証が可能。USB-CのiPhoneを活用するクリエイターや、素早いバックアップを求める人に最適な1台です。
ESD-ESKの主要仕様(10Gbps、高速+ノック式シャッターでキャップレス)
ESKはUSB 10Gbps対応で、読み込み最大1000MB/s・書き込み最大800MB/sの実測値を提示。ノック式でコネクタが出入りし、未使用時は自動シャッターが閉じて先端を保護します。
サイズは幅約62mm×奥行約21mm×高さ約11mm、重量約15g。Type-C搭載のiPhoneやiPadにも直挿しでき、出荷時exFATでスマホからPCまで広い互換性があります。
PS4/PS4 Pro/PS5での動作確認もアナウンスされ、PS5ではPS4タイトルのプレイやPS5ゲームの保管に活用可能です。移動が多く、キャップ紛失や先端破損を避けたい人に向く堅実設計です。
ESD-EPAの主要仕様(10Gbps、Type-C/Type-A両対応の回転カバー)
EPAはType-CとType-Aの両端子を備えたダブルコネクタが最大の特徴です。USB 10Gbps対応で、読み込み最大500MB/s・書き込み最大450MB/sを公表。
サイズは幅約53.0mm×奥行約17.0mm×高さ約9.0mm、重量約30g。スマホのバックアップから、学校や職場のUSB-A中心のPCまで一本で渡り歩けます。
回転式カバーで両端子を保護できるため、持ち運びでも安心。出荷時はexFATで、iPhone 15シリーズを含むUSB-C端末に直接つないで使い始められます。幅広い環境での使い回しを重視する人にぴったりです。
3機種横並びのスペック表(容量・速度・端子・サイズ)
| 型番シリーズ | インターフェース | 公称速度(最大) | 端子 | 外形寸法 | 重量 | 出荷時フォーマット | 保証 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| ESD-EPC | USB 20Gbps (USB3.2 Gen2x2) | 読み込み2000MB/s、 書き込み最大1700MB/s | USB-C | 約53×17×9mm | 約8g | exFAT | 1年 |
| ESD-ESK | USB 10Gbps (USB3.2 Gen2) | 読み1000MB/s、 書き800MB/s | USB-C | 約62×21×11mm | 約15g | exFAT | 1年 |
| ESD-EPA | USB 10Gbps (USB3.2 Gen2) | 読み500MB/s、 書き450MB/s | USB-C/USB-A | 約53×17×9mm | 約30g | exFAT | 1年 |
数値と仕様はエレコム公式ページに基づきます。購入前に最新ページで再確認してください。
選定時に見落としがちな注意点(端子干渉・規格ボトルネック・対応環境)
まず、スマホケース装着時の干渉に注意。EPCやEPAは「一部特殊な形状のケースでは挿さらない場合がある」と明記されています。厚みのあるバンパー型を使っているなら、コネクタ根本のクリアランスを確認しましょう。
次にUSB規格。EPCの性能を出し切るにはPC側がUSB 20Gbps対応であることが前提で、10GbpsポートやGen1相当では頭打ちになります。最後にゲーム用途。ESKとEPAはPS5での利用が案内されていますが、PS5タイトルを外付けから起動することはできず、保管やPS4タイトルのプレイが中心になります。
これらを踏まえれば、買ってから「思った速度が出ない」「挿さらない」を避けやすくなります。
使い勝手・安心感・ワークフロー
iPhoneケース装着時の直挿し安定性と出っ張り感(EPCの薄型メリット)
EPCを実際にスマホ運用で使うと、まず感じるのが取り回しの軽さです。高さ約9mmのスリム設計のため、横持ち撮影や縦スクロール中でも手の中でバランスが崩れにくく、端子側の出っ張りが最小限で操作を邪魔しにくいのが好印象です。
さらにType-C端子は「余裕を持った長めの設計」なので、一般的な薄型ケースなら付けたまま直挿ししやすいのもポイントです。iPhone 15シリーズのUSB-C環境なら、出荷時にexFATでフォーマット済みのため、挿してすぐバックアップやファイルコピーを始められます。
一方で、バンパーが厚いものなど「一部特殊な形状のケースでは挿さらない」注意書きがあるので、購入前にケースの開口部を確認しておくと安心です。高速転送の公称値は読み込み最大2000MB/sで、重い動画の移動も短時間で片付きます。
連続書き込みと発熱の体感ポイント(大容量コピーや長時間撮影時のコツ)
高解像度動画の長時間撮影や、数十GB単位のコピーを連続で行うと、どのモデルでも本体が温かくなることがあります。これは高速で書き込みを続けるストレージの一般的な挙動で、USB規格や接続機器側の性能に左右される転送速度の揺らぎも重なります。
公称の最大転送速度はメーカー実測環境に基づく値であり、すべての環境で保証されるものではないと明記されています。実用面では、PC側ポートの規格を合わせること(EPCはUSB 20Gbps対応、ESK/EPAはUSB 10Gbps対応)と、周囲をふさがない置き方で放熱を妨げないことがコツです。
スマホ直挿し時は、本体を握りこみ過ぎず、ケーブルレスでも端子に無理な力がかからないよう持ち方を工夫すると安定します。速度が急に落ちたと感じたら、一度転送を区切って温度が下がるのを待つと回復する場合があります。
キャップ紛失対策の違い(ESKのノック式シャッターとEPAの回転カバー)
持ち歩き前提なら、端子保護の仕組みは日々の安心感に直結します。ESKはノック式でコネクタが出入りし、抜き差しに連動して自動でシャッターが開閉します。未使用時はシャッターが先端を覆い、ホコリやゴミの侵入を抑えられる設計です。
キャップを別に持つ必要がないので、カフェ作業や取材移動のように出し入れが多いシーンでもテンポよく扱えます。EPAは本体一体型の回転式カバーを採用し、Type-CとType-Aの両端子をまとめて保護します。カバーをくるっと回すだけで使えるため、こちらもキャップ紛失の心配がありません。
かばんの中で他の小物とこすれても端子がむき出しになりにくく、長期的な端子劣化のリスク低減にもつながります。用途や好みで、ワンプッシュの軽快さを取るか、両端子保護の安心感を取るかを選べます。
スマホ→PC受け渡しの手間(exFAT初期化と両端子の便利さ)
3シリーズはいずれも出荷時exFATでフォーマット済みのため、iPhoneやiPad、Windows、Mac間でそのままやり取りしやすいのが強みです。スマホ側は標準の「ファイル」アプリからアクセスでき、PC側は一般的なドライブとして認識されます。
受け渡しの効率で見ると、EPAの「Type-C/Type-Aのダブルコネクター」は職場の古いデスクトップや学校PCなど、Type-A主体の環境で抜群に便利です。ケーブルや変換アダプタを探す手間が減り、差し替えだけで移動が完了します。
EPCやESKはType-C単体ですが、最近のノートPCやタブレット中心の環境なら直挿しで十分に快適です。いずれも「最大速度を引き出すには接続先のUSB規格が対応していること」が前提なので、使用機器のポート仕様を確認しておくと、実効速度のギャップに悩みにくくなります。
ゲーム機での使い道と制約(PS5/PS4での現実的な運用)
ESKとEPAはPS5/PS4シリーズでの動作確認が案内されており、ゲームデータを外付けSSDに保存することで起動時間やロード時間の短縮が期待できます。ただしPS5では仕様上の制約があり、「PS5用ゲームを外付けSSDから起動することはできない」点に注意が必要です。
PS5で外付けストレージを使う主な目的は、本体ストレージの空き容量確保や、PS4タイトルのプレイにあります。PS5のUSB拡張ストレージ要件はSuperSpeed USB 5Gbps以上、容量は250GB以上8TB以下などが公表されています。
以上を踏まえると、PS5運用ではESK/EPAのような10Gbps対応モデルが相性良好で、PS5ソフトは内蔵(またはM2拡張)で遊び、PS4ソフトや保管に外付けを使うのが実務的です。
失敗しない選び方
iPhoneでProRes動画を撮る・素早く移すなら(EPCを軸に)
ProResのような高ビットレート動画を撮るなら、転送のボトルネックを避けるためにもEPCが有力候補です。USB 20Gbps(USB3.2 Gen2x2)対応で、読み込み最大2000MB/s・書き込み最大1700MB/sの公称値を備え、撮影後のコピーや編集素材の持ち出しを素早くこなせます。
iPhone 15シリーズのUSB-Cに直挿しでき、出荷時exFATなので、Mac/Windowsとの往復もスムーズです。注意したいのは、フル性能を発揮するには接続先もUSB 20Gbps対応であること。ノートPC側が10Gbps止まりの場合は、公称値どおりの速度は出ません。
ケース装着で挿しやすい長めのコネクタ設計も、現場の安定運用に効きます。撮ってすぐ編集に入りたいワークフローほど、時短効果の高い選択になります。
ノートPC併用の高速外部ストレージなら(ESKの実力と安心感)
撮影データの一時保管や、日常の大容量コピーをノートPC中心でこなすならESKがバランス良好です。USB 10Gbps対応で読み込み最大1000MB/s・書き込み最大800MB/sの公称値があり、写真現像用の素材やプロジェクトの受け渡しでも体感は十分に速い部類です。
ノック式シャッターにより端子を機械的に保護でき、キャップを持ち歩く必要もありません。出荷時exFATでスマホやタブレットに直挿しできるため、現場→PC→納品先といった流れも一本化しやすいのが実務的です。
公称速度は測定環境に依存するため、ポート規格の確認は欠かさずに。携帯性、堅牢性、速度の「ちょうどいい」落としどころを探す人に向きます。
USB-Aポートのある機器にも広くつなぐなら(EPAの両対応が便利)
学校やオフィスのPC、レンタル機材など、まだまだUSB-Aポート主体の場面は多いものです。EPAはType-CとType-Aのダブルコネクタ仕様で、スマホから据え置きPCまで1台で横断できるのが最大の強み。読み込み最大500MB/s・書き込み最大450MB/sの公称値は、写真バックアップや書類・動画のやり取りに必要十分です。
ケースを付けたまま直挿ししやすい長めのコネクタ、回転式カバーによる保護、そして出荷時exFATでの即戦力と、日常使いの便利さが凝縮されています。高速性の絶対値より、対応範囲と手間の少なさを重視する人には最適解になりやすいモデルです。
ホコリが気になる現場や持ち歩き重視なら(ESKのシャッター構造)
現場撮影や屋外作業など、細かなゴミが舞う環境では端子保護の仕組みがものを言います。ESKは未使用時に自動でシャッターが閉まり、端子先端を覆ってホコリ侵入を抑えます。さらにノック式で出し入れが素早く、頻繁な抜き差しでもテンポを落としません。
EPAも回転式カバーで端子全体を守れるため、鞄の中での接触や擦れから守りたい人に向きます。どちらも出荷時exFATでスマホやPCとすぐ連携でき、周辺パーツを持ち歩かずに済むのも持ち運び効率に貢献します。持ち歩きの頻度が高いなら、まずはESK、対応範囲も重視するならEPAという整理がわかりやすい選び分けです。
価格と容量のバランスで賢く選ぶ(最新ページの確認も忘れずに)
標準価格の目安では、EPC 1TBが税込34,254円、ESK 1TBが税込31,350円と案内されています。EPAはオープン価格のため販売店によって差が出ますが、250GB/500GB/1TBのラインアップが用意されています。
価格だけでなく、必要な速度と対応端子の広さを合わせて考えると満足度が上がります。動画編集や各種素材の大量コピーが多い人はEPCが時短に直結しやすく、毎日の持ち歩きと取り回しの良さを重視するならESK、異なる機器間をまたぐ運用が多いならEPAがコスパ良好です。購入時は型番ページの最新情報(価格・対応OS・注意書き)を必ず再確認しましょう。
よくある質問と購入前チェック
「最大速度が出ない」典型パターン(規格不一致・ケーブル・環境)
速度が公称値に届かないときは、まず接続先のUSB規格を確認しましょう。
EPCはUSB 20Gbps(USB 3.2 Gen2x2)対応で、接続先のポートも20Gbps対応でないと読み込み最大2000MB/s・書き込み最大1700MB/sの性能を発揮できません。ESK・EPAはUSB 10Gbps(USB 3.2 Gen2)なので、5Gbpsポートに挿すと上限が下がります。
メーカー公称は自社測定環境の実測値で「すべての環境で保証しない」と明記されている点も押さえておくと納得感が高まります。USBハブ経由は帯域が不足したり、ゲーム機では拡張ストレージにハブが使えないといった仕様もあるため、基本は本体のポートに直挿しが安全です。
長時間の連続書き込みでは本体が温かくなり速度が揺れることもあるので、いったん転送を区切って温度を下げると回復する場合があります。
iPhone直挿しの対応条件(USB-C搭載端末)
3シリーズは「USB Type-C搭載のiPhone/iPad」でそのまま使えるのが売りです。EPCはiPhone向けの直挿し設計で、接続時の出っ張りを抑えた高さ約9mmのスリムボディと、ケースを付けたまま挿しやすい“長め”のType-Cコネクタを採用しています。
ESKやEPAも同様にUSB-C直挿しで使用可能ですが、いずれの製品ページ・仕様にも「Lightning端子搭載のiPhone/iPadは非対応」と明記されています。
厚みのあるバンパー型ケースでは挿さらない場合があるため、購入前にケースの開口部の形状を確認しておくと安心です。直挿し運用を快適にするには、スマホを無理に支点にしない持ち方や、机に置いてケーブルに横荷重をかけない工夫も有効です。
初期フォーマットと互換性(exFATの利点と注意点)
3シリーズはいずれも出荷時点でexFATにフォーマット済みです。exFATはWindowsとmacOSの双方で標準的に読み書きでき、iPhoneやiPadのUSB-C直挿しでもそのまま使い始められるのが利点です。
実務面では、オフィスのWindowsノートで編集し、Macで仕上げ、現場ではiPhoneに挿して素材を退避といった“横断”がスムーズに組めます。PS5/PS4での拡張ストレージとして使う場合も、ゲームデータの保管やPS4タイトルのプレイに活用しやすい設計です。
ただしPS5のゲームは拡張ストレージから起動できない仕様なので、保管先として割り切るのがコツです。初期化不要で使えますが、社内ポリシーで独自のファイルシステムを求められる環境では、IT担当と相談のうえで再フォーマット手順を確認しましょう。
セキュリティソフト「PASS」の使いどころ(自動認証での保護)
EPC・ESK・EPAはいずれもエレコム提供のセキュリティソフト「PASS」に対応し、公式サイトから無料でダウンロードできます。PASSは登録したPCではパスワード入力なしで自動認証し、未登録PCではパスワードを要求する仕組みです。
登録できるPCは最大3台と案内されており、個人のメインPC、自宅PC、職場PCといった使い分けにちょうどよい範囲です。紛失時には未登録PCでは内容が見られないため、持ち歩きが多い人の“最低限の守り”として実用性があります。
導入はソフトを入れて初回にパスワード設定をするだけ。暗号化の厳格さを求める企業利用では別途ポリシー適合の確認が必要ですが、個人〜小規模チームの機密度なら、手間と安全性のバランスが良い選択肢です。
保証期間とサポートの見方(1年保証/公式資料の確認先)
保証は各シリーズとも「1年間」と案内されています。購入後は製品ページの仕様欄やマニュアルの最新版をブックマークしておき、対応OSや注意書きが更新されていないかを時々確認すると安心です。
EPCは読み込み最大2000MB/s・書き込み最大1700MB/s、ESKは読み込み最大1000MB/s・書き込み最大800MB/s、EPAは読み込み最大500MB/s・書き込み最大450MB/sと製品ページに記載があり、これらの数値は測定環境による実測で保証値ではありません。
ゲーム機と組み合わせる場合は、PS5公式の拡張ストレージ要件や「PS5のゲームは拡張ストレージから起動不可」という仕様も合わせて確認しましょう。不明点は製品ページの問い合わせ窓口から相談すると解決が早いです。
エレコムEPC・ESK・EPAの違い比較まとめ
EPC・ESK・EPAの3シリーズは、同じ“直挿し級の手軽な外付けSSD”でも狙いが少しずつ違います。
最速を求める人やProRes動画を扱う人はUSB 20Gbps対応のEPC、毎日の持ち歩きで端子保護とテンポよく使える操作感を重視するならノック式シャッターのESK、環境を選ばずType-CとType-Aを横断したいならEPAが有力です。
いずれも出荷時exFATで届いてすぐ使え、PASSで基本的なセキュリティも足せます。
最後に重要なのは“接続先の規格”と“使い方”。PCやスマホ、ゲーム機の仕様に合わせ、必要な速度と容量を素直に選べば、ストレスの少ないワークフローが作れます。
迷ったら、自分の一番時間を使う作業を思い浮かべて、それを最短にしてくれる型番を選ぶのが正解です。
