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ねこぶだしは体に悪いと言われるワケ 塩分・ヨウ素のホントと安全な使い方

ねこぶだしは体に悪いと言われるワケ 塩分・ヨウ素のホントと安全な使い方

「ねこぶだしって体に悪いの?」——検索する人の多くが気にしているのは塩分ヨウ素

でも実は、ねこぶだしは少量で味が決まる賢い調味料です。

この記事では、最新の目標量や研究を踏まえ、リスクとメリットを両面からわかりやすく整理しました。

読むだけで、今日からの“使い方”が変わるはず。

結論はシンプル。

薄めて、少量で、香りで締める」。

この合言葉を合図に、健康とおいしさの両立を始めましょう。

目次

ねこぶだしとは?基本を知ろう

原料と製法の特徴

ねこぶだしは、北海道産の昆布(特に根元の「根昆布」)を主原料に、昆布エキスを抽出して調味した液体タイプのだしです。

商品によっては、かつお節エキスや醤油、みりん、アミノ酸調味料などを合わせ、少量でしっかりとした風味が出るように設計されています。

原材料欄には「昆布エキス」「根昆布」「食塩」「調味料(アミノ酸等)」などが並ぶことが多く、家庭の料理で“かける・混ぜる・薄める”の三拍子を手早くこなせるのが魅力です。

実際の栄養成分表示では、100mlあたり食塩相当量が約11.4g〜12.7gの製品例があり(メーカーやロットで差あり)、濃縮タイプゆえ塩分はやや高めです。

だからこそ“ちょい足し”や希釈を前提にした使い方が大切になります。

具体例として、ある製品は100mlあたり食塩相当量11.4g、別製品は12.7gと表示されています。

他のだしとの違い

粉末だしや顆粒だしは溶けやすさ・保存性が強みですが、ねこぶだしは液体のため、香りの立ち上がりとコクの一体感が出やすいのが特徴です。

また、昆布だし単体に比べると、商品によってはかつお節エキスなどが加わり、うま味の相乗効果で少量でも満足感を得やすい設計が多い点もポイントです。

濃度が高いぶん塩分も濃くなりがちなので、薄めて使う前提で「味見しながら最小量で調整する」ことが他のだし以上に重要です。

保存面では未開栓の常温保存が可能でも、開栓後は冷蔵(10℃以下)で早めに使い切るといった“液体調味料の基本”がそのまま当てはまります。

具体的に“未開栓9か月〜18か月”といった表示の製品例もあります。

うま味成分の働き

昆布由来の主なうま味成分はグルタミン酸です。

うま味は塩味の感じ方を助け、同じおいしさを保ったまま塩分を控えやすくすることが、官能試験や介入研究で報告されています。

病院食の減塩介入でも、うま味を補うことで“おいしさ”の指標を維持しつつナトリウムを14〜32%程度下げられた事例があります。

これらの知見は「味気ない減塩」になりがちな家庭料理でも応用でき、ねこぶだしのような“うま味リッチ”な調味料は、減塩の味方になり得ます。

選び方と購入のポイント

ラベルの「原材料」「栄養成分表示(食塩相当量)」をまず確認しましょう。

同じ“ねこぶだし”でも塩分や添加物構成はまちまちです。普段の食事で味噌・醤油・漬物など塩分源が多い人は、より少量で決まる濃縮度の高いものを“薄めて”使うとコスパと減塩の両立がしやすいです。

開栓後の扱いも重要で、多くは「開栓後は要冷蔵・早めに使用」と明記されます。

まとめ買いをするより、使い切れるサイズを選ぶのがムダなく衛生的です。

公式ショップや生協、食品ECでも入手できますが、購入時は賞味期限の残りや配送温度帯もチェックを。

ねこぶだしは体に悪いのか?

塩分摂取のリスク

「体に悪い?」の多くは塩分の話です。

日本の目標値は、成人で“男性7.5g未満、女性6.5g未満/日”が目安(一般集団)。高血圧の人は“6g/日未満”が推奨されます。

ねこぶだしは濃縮ゆえ、小さじ1(約5ml)でも0.57〜0.64g程度の食塩になる製品例があります。

味噌汁・漬物・麺つゆなど他の塩分と重なると、あっという間に目標値を超えることも。

だからこそ、「使う量を決めてから味見で微調整」「別の塩味(醤油など)を足しすぎない」など、量のコントロールが鍵です。

添加物や保存料の影響

「調味料(アミノ酸等)」は、グルタミン酸などのうま味成分を指すことが多く、日本の基準で安全性が評価されています。

一般的な使用量で健康上の問題はほとんど報告されていません。

一方で、問題の主役はやはり塩分。アミノ酸等の有無より、日々の総ナトリウム摂取をどう抑えるかが実務的な対策です。

添加物が気になる場合は「昆布・かつお・食塩のみ」などシンプル配合の商品を選ぶ、または無添加タイプを探すのも一手。

結局のところ、“表示を読み、少量で使う”が最も現実的です(表示例は前項参照)。

持病がある人の注意点

高血圧・腎臓病のある人は、総塩分量の管理が最優先。

日々の目標(一般7.5/6.5g、高血圧なら6g未満)から逆算し、ねこぶだしの“持ち点”を決めましょう。

また、昆布系調味料はヨウ素を含む可能性があるため、甲状腺疾患(バセドウ病、橋本病など)でヨウ素制限が必要な場合は、医療者の指導に従って使用量を調整してください。

昆布由来のヨウ素を長期に多量摂取した症例で甲状腺機能異常が報告されています。

必要量はわずかで、過不足どちらも問題になりうる点を知っておきましょう。

子どもや高齢者への配慮

子どもは体重あたりの許容量が小さく、高齢者は腎機能の変動や持病を抱えることが多い層。

どちらも薄味に慣らすのが基本です。

ねこぶだしは香りとうま味で満足感を出しやすいので、通常より薄めに作っても意外とおいしく食べられます。

離乳食〜幼児食では、昆布だしは役立ちますが、濃縮だしの原液や濃い希釈は避けるのが無難。

甲状腺に関わるヨウ素も年齢に応じて配慮が必要です。

昆布だしのヨウ素濃度は文献値で高いことがあり、日常的な多量摂取は避けるのが安全策です(製法や濃度で大きく変動)。

ねこぶだしの健康効果とは

ミネラルの豊富さ

昆布はヨウ素を多く含む海藻の代表格で、適量なら甲状腺ホルモンの材料として役立ちます。

さらにカルシウム、マグネシウム、食物繊維(アルギン酸・フコイダンなど)も含まれ、“油や砂糖に頼らず味の厚みを出す”のに重宝します。

ただしヨウ素は「少なすぎても多すぎても×」。日本の食習慣は世界的に見てヨウ素摂取が高めと言われるため、毎日濃い昆布系だしを大量には避け、**“少量+薄める”**の原則で活用しましょう。

日々の変化は地味ですが、調味の引き算ができると長期的な健康に寄与しやすくなります。

うま味で減塩しやすい

「味が薄い=おいしくない」を解決する鍵がうま味です。

だしのグルタミン酸や核酸系うま味と塩味は相乗して“おいしさ”を補強します。

研究では、うま味を補った減塩メニューでも官能評価(おいしさ)が通常食と同程度に維持できた報告があります。

家庭でも、ねこぶだしを最小量だけ入れて香りとうま味を先につくれば、あとから塩や醤油を足す量を抑えやすいです。

特にスープ、煮物、炒め物で実感しやすく、「まずだし、塩は最後」が合言葉です。

減塩は“がまん”ではなく、設計と順番でラクに達成できます。

低カロリーで風味アップ

ねこぶだし自体のカロリーは高くありません(製品により差)。

油や砂糖を足さずに風味を増せるので、総カロリーの増やしすぎを防ぐ助けになります。

例えば野菜炒めは、油を減らし、ねこぶだしをごく少量+水で蒸し炒めにすると、野菜の甘みが引き立ち、塩の使い過ぎも防げます。

麺類も“つゆ”の塩分が大きな比率を占めるため、だしの香りを立たせつつタレを薄味にする、といった工夫が効きます。

外食が多い人ほど、家庭では“薄味+だし香り濃いめ”のバランスでリセットを。

表示の塩分量を常に意識しながら取り入れましょう。

調味の手間を減らして加工食品を控える

「味が決まらない…」とソースや出来合いのタレに頼ると、塩分・糖分が一気に増えがちです。

ねこぶだしは一振りで輪郭が出るので、余計な合わせ調味料を減らしやすく、結果的に塩分や添加糖の摂り過ぎ回避に役立つことがあります。

たとえば野菜スープは**ねこぶだし+酢(または柑橘)**だけで味がまとまり、醤油や塩を足さずに満足感が出ます。

毎日の選択が積み重なると、トータルの栄養バランスは確実に整っていきます。

うま味を上手に使って“味の近道”をつくりましょう。

健康的に使うコツ

1日の適量の目安

まずはラベルの食塩相当量をチェック。

以下は代表的な表示例をもとに“小さじ・大さじ換算”した目安です(密度は概ね水と同程度として計算)。

表示例(100mlあたり)小さじ1(5ml)大さじ1(15ml)
食塩相当量 11.4g約0.57g約1.71g
食塩相当量 12.7g約0.64g約1.91g

一般成人の1日目標は男性7.5g未満・女性6.5g未満、高血圧の人は6g未満。

汁物・主菜・主食の味付けなど全体の塩分持ち点から逆算し、ねこぶだしは小さじ1/日程度を上限の目安にして、味噌や醤油を“引き算”しましょう(個人差あり)。

外食・加工食品の多い日はさらに控えめに。

調理への応用方法

コツは“水で伸ばす→酸味・香りで締める”。

たとえば味噌汁なら、ねこぶだし少量+水で“香りとうま味”を先に作り、味噌は最後に控えめに。

煮物は、ねこぶだしを大さじ1未満にし、酒やみりんは減らして酢や柑橘、薬味で後味をキュッと締めると塩分を抑えても満足。

麺類は“つゆ”の塩分が鍵なので、ねこぶだしを水で薄め、卓上で酢・七味・胡椒を足すスタイルが有効です。

うま味の層を増やす代わりに塩は後ろに回す——この順番が“減塩でも味が決まる”最短ルートです。

他の調味料とのバランス

重ね塩を避けるのが鉄則です。

ねこぶだし(塩分あり)に、醤油・味噌・塩をそのまま足すと一気にオーバーしがち。

代わりに香りの武器(生姜、にんにく、ねぎ、ごま、七味、柑橘の皮)を活用し、塩分ゼロの出汁系パウダーや乾物(干し椎茸、煮干し粉)で厚みを追加。

うま味+香り+食感”の三点攻めにすれば、塩の少なさを感じにくくなります。

味見の順番は、①ねこぶだし最少量 → ②香り・酸味 → ③足りなければ最後に醤油を数滴。

“最後の数滴”で十分に決まることが多いですよ。

保存と賞味期限の管理

未開栓の賞味期限は製品差があり、9か月〜18か月程度の表示例があります。

開栓後は要冷蔵(10℃以下)、キャップや注ぎ口を清潔に保ち、なるべく早めに使い切るのが基本です。

液体だしは光・酸素・温度で風味が落ちやすく、長期保存は味ブレのもと。

沈殿があっても「品質に問題なし」と明記される場合がありますが、におい・色味に違和感が出たら使用を控えましょう。

賞味期限は“おいしく食べられる目安”。保存の丁寧さが、少量でも満足できる“うま味リッチ”な仕上がりを支えます。

まとめ:ねこぶだしと賢く付き合う

「体に悪い」と言われる背景

ねこぶだしが“体に悪い”とされがちな理由はシンプルで、塩分が濃いこと、そして昆布由来のヨウ素を含む可能性があることの2点です。

塩分は日本人の過剰摂取が課題で、ねこぶだしのような濃縮調味料は使い方しだいで影響度が大きく変わります。

ヨウ素は体に必要なミネラルですが、特に甲状腺疾患がある人では過剰が問題になることがあります。

一般の方も“毎日ドバドバ”は避け、薄めて少量を心がければ、安心して活用できます。

適量ならむしろ健康に良い

うま味は減塩を後押ししてくれるので、ねこぶだしを最小量で使い、香りとだし感で満足度を上げられれば、トータルの塩分を抑えやすくなります。

塩や砂糖に頼らず味を作れるのは、体重管理や生活習慣のコントロールにもプラス。

要は**“どれだけ入れるか”**がすべてです。

計量スプーンを使い、小さじ1で味が決まる設計を日々試してみてください。

買うとき・使うときのチェックリスト

  • 食塩相当量(100mlあたり)を確認
  • 原材料(シンプル配合 or アミノ酸等の有無)
  • 賞味期限とサイズ(使い切れる本数か)
  • 開栓後は要冷蔵
  • 使う量は小さじ単位で
  • 酸味・香り・薬味で補強

この6点を押さえれば、「体に悪い?」は上手に使えばむしろ味方に変わります。

まとめ

ねこぶだしは“濃縮うま味エキス”。

塩分が濃いゆえに「悪い」と誤解されがちですが、計量 → 薄める → 香りで締めるの3ステップを守れば、減塩に役立つ強い味方になります。

日本の食塩目標(男性7.5g未満・女性6.5g未満、高血圧なら6g未満)から逆算し、ねこぶだしは小さじ1前後を一つの上限目安に。

他の塩味を“引き算”すれば、合計をコントロールしやすくなります。

さらに、昆布由来のヨウ素にも配慮し、毎日多量に使い続けるのは避ける、甲状腺の持病がある人は医療者の指示に従う——これだけで安心度はグッと上がります。

おいしさと健康は二者択一ではありません。

うま味の設計を覚え、今日から“薄味でも満足”の食卓を作っていきましょう。

【参考サイト】
根昆布だし | 北海道ケンソ
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