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いらないリップクリームの使い道まとめ 期限切れの見分け方と捨て方まで

いらないリップクリームの使い道まとめ 期限切れの見分け方と捨て方まで

引き出しの奥から出てきたリップクリーム。買ったのは覚えてるのに、いつ開けたかは思い出せない。しかも同じようなのが何本もある。そんなとき、捨てるのももったいないし、口に塗るのも不安で、結局そのままになりがちです。

この記事では、まず「それ、まだ使って大丈夫?」を一緒に確認してから、唇での使い切りテク、肌や生活での使い道、最後の手放し方までまとめました。今日のうちに1本、卒業させましょう。

目次

【まず確認】そのリップクリーム、まだ使ってOK?

期限表示がない理由(法律上の考え方)

リップクリームを見ても、牛乳みたいに「いつまで」って書いてないことが多いですよね。これ、サボっているわけではなくて、日本のルールでは「製造してから3年以内に変質する可能性があるもの」以外は、使用期限の表示をしなくてよい考え方になっているからです。だから表示がない商品がたくさんあります。

【参考】化粧品Q&A | 日本化粧品工業会

ただし大事なのは、表示がないからといって「ずっと使える」という意味ではないこと。

開けた瞬間から、空気や手や唇が触れて中身の状態は少しずつ変わります。さらに真夏の車内、直射日光、洗面所の蒸気など環境の影響も受けます。

つまり「書いてない=無限」ではなく、「自分で状態チェックしてね」という性格が強いんです。

このあと紹介する劣化サインを覚えておくと、捨てるか迷ったときに判断がラクになります。逆に言うと、違和感があるのに無理に使うのが一番もったいない。

リップは小さいけど、口元は皮ふが薄くて荒れやすい場所。安全第一でいきましょう。

未開封でも劣化する:保管で差が出るポイント

未開封なら安心、と思いがちですが、保管のしかたで「持ち」は変わります。ポイントは熱と光と湿気。

リップクリームは油分が多いので、高温でやわらかくなったり、溶けて形が崩れたりしやすいです。いったん溶けて固まると、表面がザラついたり、塗り心地が変わることもあります。

置き場所で言うと、車のダッシュボード、窓際、浴室近く、暖房の前は避けたいところ。とくに洗面所は「朝のドライヤーの熱」と「お風呂の蒸気」で地味にダメージが入りやすいです。おすすめは、直射日光が当たらない引き出しやポーチの内側。夏は持ち歩きの時間を短くするだけでも違います。

未開封の目安は一般に「製造から少なくとも3年は品質を保つように設計」という考え方がよく紹介されますが、これは保管が良いことが前提です。

つまり、レシートも捨てて買った日が不明でも「変なにおいがしないか」「汗をかいたように油が浮いてないか」を見て判断するのが現実的です。

開封後は早めが基本:迷ったときの判断軸

開封後は「早めに使い切る」が基本です。メーカーのFAQでも、開封後はなるべく早く使い切るよう案内されています。

さらに具体的な目安として、あるメーカーは「開封後は6か月を目安」としています。

【参考】開封した後はどれくらいもちます… – よくあるご質問 | ロート製薬

ここで大事なのは、これはテストで決められた「絶対の寿命」というより、口に使うものとしての安全寄りの目安だということ。

毎日使う人と、月に数回の人では中身が触れる回数も違います。直塗り派は唇が直接当たるので、ブラシ派より条件が厳しめになります。

迷ったら、次の3段階で考えるとスッキリします。

  1. 状態が正常か(におい、見た目、触感)
  2. 肌にトラブルが出たことがあるか(荒れ、かゆみ)
  3. いつ開けたかが不明なら「口には使わず、別用途に回す」か「手放す」

口に塗るのが不安なものを、無理して口に使う必要はありません。後半で紹介する「口以外の使い道」に回すだけで、罪悪感がかなり減ります。

劣化サイン(におい・分離・ザラつき・色の変化)

「これはアウトかも」を見抜くには、難しい知識よりも五感が頼りです。

まずにおい。買ったときと違う油っぽいにおい、酸っぱい感じ、香料が変に強くなった感じがしたらストップ。次に見た目。表面に汗みたいな油が浮く、点々とした粒、色ムラが出る、透明感が変わるなどは要注意です。

触った感覚もヒントになります。ザラつく、粉っぽい、引っかかる、逆にぬるぬるしすぎるなど、いつもと違うなら無理しない。特に唇は薄いので、小さな違和感でも荒れにつながりやすいです。

そして最重要は「使ったあとに異変が出たか」。ヒリヒリ、かゆみ、赤み、皮むけが出たなら、そのリップはあなたに合っていない可能性があります。

期限より前でも、相性が悪ければやめてOK。こういうものは、口に塗らず別用途に回すか、処分した方が結局お得です。

最後にひとつだけ。劣化サインがなくても、保管が悪かった自覚があるなら用心。夏の車内に放置した、直射日光に当てた、浴室に置いた。この3つに心当たりがあるなら、口用としては引退させるのが安全です。

【直塗り派の衛生】雑菌を増やさない使い方

直塗りは手が汚れないし楽ですが、同時に「唇に触れた面が次回もそのまま戻る」使い方でもあります。だからこそ、ちょっとした習慣で清潔さが変わります。ポイントは3つ。貸し借りしない、落としたら口には使わない、保管はフタをきちんと閉める。

さらに、体調が悪いときや口内炎があるときは注意。唇や口元が荒れているときは、細かい傷から刺激を受けやすいです。そういう日は、スティックを直接当てずに、清潔な指先に少し取って薄く置くと負担が減ります。塗りすぎるとベタついてゴミが付きやすいので、少量で回数を分けるのがコツです。

そして意外と見落とすのが「温度差」。暑い場所で柔らかくなったリップは、表面にホコリが付きやすいです。ポケットに入れるなら、ケースに入れるか、ポーチの内ポケットに。小さなことですが、こういう積み重ねが「最後まで気持ちよく使える」につながります。

減らない問題を解決する!唇で使い切るテクニック

塗り忘れ対策 生活導線に置くコツ

リップが減らない最大の理由は、性能でも相性でもなく「目に入らない」ことが多いです。だから作戦はシンプルで、行動のついでに置く。おすすめは、歯みがきセットの横、スマホ充電場所、鍵置き場、勉強机の引き出しの3つ。どれか1か所でも当たると、塗る回数が自然に増えます。

ポイントは「複数置き」ではなく「定位置を決める」こと。増やしすぎると、どれも中途半端になって結局余ります。1本を集中して使い切るなら、家の定位置を1つ、外出用を1つ。合計2本までにすると管理しやすいです。

さらに、塗るタイミングも固定すると強いです。朝の歯みがき後、昼ごはんのあと、夜のスキンケアの最後。この3回を基本にして、乾燥が気になるときだけ追加。こうすると「今日塗ったっけ」と迷いません。習慣になると、使い切るスピードも上がります。

最後に小ワザ。リップは見た目が地味で埋もれがちなので、目立つ輪ゴムを巻く、付せんを貼る、キャップに小さなシールを貼るなど、視界に引っかかる工夫をすると忘れにくくなります。ちょっと子どもっぽく見えても、使い切れた方が勝ちです。

夜だけ集中!寝る前の厚め塗りで消費アップ

「日中はグロス感が苦手」「マスクでベタつくのがイヤ」という人は、夜に集中するのが一番ラクです。寝る前のスキンケアの最後に、いつもの2倍くらいの量を塗って、口角まで薄く広げます。ポイントは、厚く塗りすぎて口の周りまでテカテカにしないこと。ベタつきが気になると寝つきが悪くなるので、唇の輪郭の内側を中心に。

夜に厚め塗りをするメリットは、乾燥しやすい時間帯をカバーできること。起きたときに唇がやわらかいと、朝のメイクもラクになります。さらに、日中は別のリップを使っている人でも、夜用として使えば1本を回しやすいです。

もし香りが強いタイプなら、枕に香りが移ることがあります。気になる人は、塗ったあとに一度ティッシュで軽く押さえて、余分を取ってから寝ると快適です。これでも十分保護になります。

注意点は、荒れているときに刺激を感じるなら無理しないこと。刺激を感じたら、夜用にするのではなく「別用途に回す」か、敏感肌向けに切り替えるのが正解です。使い切りは大事ですが、唇の調子の方がもっと大事です。

簡単リップパック(やりすぎない注意点つき)

リップパックというと難しそうですが、家にあるもので簡単にできます。やり方は、洗顔後に唇の水分を軽く拭いて、リップクリームをいつもより少し多めに塗る。ここで終わりでも十分ですが、乾燥が強い日は「ラップを短時間だけ」使うと密閉感が上がります。目安は5分くらい。長時間やると蒸れて違和感が出る人もいるので、短く試すのが安全です。

ラップが苦手なら、ティッシュを一枚ふんわり当てて、その上から軽く押さえるだけでもOK。これなら息苦しさもなく、後片づけも簡単。終わったら、残った油分をティッシュで軽く押さえ、ベタつきを整えます。

この方法が向いているのは「使い切りたいけど塗る回数が増やせない」人。短時間でそれなりに量が減るので、期限が気になるリップを早めに使い切る助けになります。

ただし、ヒリヒリするリップではやらないこと。密閉すると刺激が強く感じることがあります。パックは万能ではないので、痛みがあるなら別のものに交代。リップクリームは逃げません。あなたの唇の方が優先です。

かたくて塗れない時の扱い方(折れ・削れ防止)

冬や冷えた部屋だと、リップが固くて塗りにくいことがあります。そんなときに力任せにゴリゴリやると、スティックが削れてボロボロに。まずは体温で少し温めるのが正解です。キャップを閉めたまま両手で包む、ポケットに数分入れる、手のひらで転がす。これだけでだいぶ塗りやすくなります。

それでも固い場合は、繰り出しすぎないことが超重要。出しすぎると折れやすく、戻したときに側面が削れやすいです。出す量は2ミリくらいで十分。短く使うほど安全です。

塗り方もコツがあります。唇を強くこすらず、軽く滑らせる。唇が乾いていると引っかかりやすいので、洗顔後のスキンケアのついでに塗るとスムーズです。リップが減らない人ほど、ここでのストレスが地味に効いています。

最後に、溶かして直す行為は慎重に。ドライヤーや熱湯などは温度が高すぎて変質の原因にもなり得ます。どうしても形が崩れたら、口用は引退させて別用途へ。ムリに復活させようとして、肌トラブルを増やすのが一番もったいないです。

残りの取り出し方(衛生を守る手順)

最後まで使い切りたいのに、あと少しが出てこない。あれ、もどかしいですよね。ここで大事なのは、口用として使い切るなら「清潔さ」を優先すること。おすすめの手順は、手を洗う、道具を用意する、少量だけ取り出す、触れたものを戻さない、の順です。

道具は、綿棒や小さなスパチュラ、使い捨てのつまようじなどでOK。直接指でほじるのは避けた方が安心です。取り出したら、清潔な小さなケースに移すか、その場で使い切る。ケースに移すなら、先に洗ってよく乾かしてから。水分が残ると状態が変わりやすいので、ここは丁寧に。

また、残りを取ったあとに容器の内側にゴミが入っていたら、口用としては終了の合図だと思ってください。残りは指先ケアなどに回せます。口元は顔の中心なので、トラブルが出ると気分まで落ちます。最後の数回で失敗しないのが、いちばん賢い使い切りです。

肌の部分ケアに回す リップクリームは小さなバーム

指先・甘皮・ささくれに

いらないリップクリームの再就職先で、いちばん成功率が高いのが指先です。塗る場所が小さいので、少量で満足しやすく、減りも意外と早い。ささくれが気になるときは、手を洗って水分を拭いたあと、甘皮のまわりに薄く塗って指でなじませます。

コツは「塗りすぎない」。ベタつくとスマホや紙に油が付きます。米粒より少ないくらいを、数本の指に分けるイメージがちょうどいいです。仕事や勉強の合間にやるなら、塗ったあとにティッシュで軽く押さえると快適。

ただし、手の傷があるときは注意。しみる、赤くなる、かゆいと感じたら中止。リップクリームは本来唇用なので、配合が合わないと手にも刺激になることがあります。まずは片手の一部だけで試して、問題がなければ範囲を広げると安心です。

「塗る習慣がないから余る」人ほど、ハンドクリームよりも小さいリップの方がハードルが低いはず。机の引き出しに一本入れておくと、冬のストレスがだいぶ減ります。

ひじ・ひざのカサつきに

ひじやひざって、気づいたときには白っぽくなってる場所ですよね。ここにリップクリームを使うと、部分用の保湿バームとしてかなり役に立ちます。塗るタイミングはお風呂上がりがベスト。肌がやわらかいと伸びが良くて、少量で済みます。

塗り方は簡単で、まず手のひらに少し取って温めてから、円を描くようになじませます。いきなり棒をひじに直接当てるより、手に取ってからの方がムラになりにくいです。服に付くのが気になるなら、最後にティッシュで軽く押さえて余分を取ると安心。

注意点は、つるつるにしようとして何度も重ねないこと。油分が残りすぎるとホコリが付きやすく、かえって不快になることがあります。乾燥が気になる日は朝と夜の2回で十分。それ以上は「薄く塗る」が基本です。

それと、香りが強いものは服に移ると気になることがあります。無香料か、気にならない香りのものを部分ケアに回すとストレスが少ないです。

かかと・足指まわりに(靴の季節に便利)

かかとのガサガサや、足指のつけ根の乾燥は、放っておくと靴ずれの原因にもなります。ここにリップクリームを使うと、油分で表面を保護しやすいです。おすすめは、夜の入浴後に塗って、靴下をはく方法。これだけで翌朝の触り心地が変わる人も多いです。

使い方のコツは、最初に足を清潔にしてよく乾かすこと。水分が残ったままだと蒸れてベタつきやすいです。乾いてから、かかとの角質が気になる部分に薄く塗り広げます。足指の間はベタつきやすいので、塗るなら「つけ根まで」にしておくと快適。

ただし、床で滑りやすくなるのが落とし穴。塗った直後にフローリングを歩くとツルッとすることがあります。安全のため、塗ったらすぐ靴下をはくか、座ったままケアを終えるのがおすすめです。

もし足にかゆみや湿疹があるなら、自己判断で塗らない方が安心です。足は蒸れやすいので、合わないと悪化する可能性があります。心配なら皮ふ科へ。無理しないのが正解です。

鼻の下などこすれやすい所の保護に

花粉の季節や風邪気味のとき、鼻をかみすぎて鼻の下がヒリヒリすることがあります。そんなときに、リップクリームを「保護膜」として薄く塗ると、こすれによる刺激が減ることがあります。ポイントは治すというより守る感覚。肌が荒れているときほど、摩擦は敵です。

塗り方は、清潔な指にほんの少し取り、鼻の下にトントン置く。こすらない。広げすぎない。これだけ。テカりが気になるならティッシュで押さえます。外出前にやるときは、マスクに付くので薄めがベターです。

ただし、ここは肌が敏感な人が多い場所でもあります。香料や清涼成分が入っているタイプだと、しみることがあります。しみたらすぐ中止。水でやさしく洗い流して、刺激の少ない保湿に切り替えてください。

また、ニキビができやすい人は要注意。油分が合わないことがあります。少量で試して、違和感があるなら別の用途へ回しましょう。使い道はたくさんあります。鼻の下にこだわらなくて大丈夫です。

注意!使わない方がいい部位・肌状態(パッチテスト)

リップクリームを唇以外に使うとき、いちばん大事なのは「合うかどうか」です。

顔や体の皮ふは場所によって性質が違うので、唇では平気でも、頬や鼻では合わないことがあります。とくに注意したいのは、目の周り、粘膜に近い場所、傷や炎症があるところです。

安全に試すなら、まず二の腕の内側など目立たない場所に少量を塗り、しばらく様子を見るのが基本です。赤み、かゆみ、ヒリつきが出たら合っていない可能性があります。その場合は肌には使わず、ファスナーなどの生活用途へ。肌に無理して使う必要はありません。

もうひとつの注意は、清涼成分入り。スースーするタイプは気持ちいい反面、肌が荒れていると刺激になりやすいです。敏感な時期は避けるのが無難です。

そして、期限や状態が怪しいものは、肌に使うより「物に使う」へ回す方が安全です。自分の体が一番高価な持ち物。ここだけはケチらないでいきましょう。

家事・外出で使う意外と助かる再利用アイデア

靴ずれ予防(応急としての使い方)

新品の靴や、久しぶりに履くパンプスで起きがちな靴ずれ。出先で「やばい、当たりそう」と感じたら、リップクリームが応急処置になることがあります。

やり方は簡単で、靴が当たりそうな肌の部分に、薄く塗って摩擦を減らすだけ。厚塗りするとベタついて逆に不快なので、薄くがコツです。

注意点は、靴や靴下に油分が付く可能性があること。色が付いたタイプや香りが強いタイプは、シミになりやすいので避けましょう。無色でシンプルなものが向いています。

そして、すでに皮ふが破れている場合はやめた方が安心です。しみるだけでなく、状態が悪化することがあります。そういうときは絆創膏など別の対策が優先です。

外出用ポーチに「使い切りたいリップ」を入れておくと、乾燥対策だけでなく靴ずれ対策にも使えて一石二鳥。役に立つ場面が増えると、自然と減っていきます。

ファスナーの滑りを良くする(塗りすぎ注意)

地味にストレスなのが、かたいファスナー。力任せに引っ張ると壊れるし、布を噛むこともあります。そんなときは、リップクリームを潤滑剤代わりに使えます。ファスナーの金属部分にごく少量だけ塗り、数回開け閉めしてなじませます。

ポイントは、塗るのはファスナーの歯の部分だけで、布にはなるべく付けないこと。布に油が付くとシミになることがあります。塗りすぎたら、乾いた布で軽く拭き取ってから使うと安心です。

対象は、財布やポーチなどの小物が向いています。大きなバッグや衣類は、素材によってはシミが目立つことがあるので、目立たない場所で試してから。特に淡い色の布は慎重にいきましょう。

専用品がない場面の応急として覚えておくと便利です。家の引き出しで眠っているリップが、意外とこういうところで活躍します。

シール・テープのベタつき取り(素材別に試す)

シールを剥がしたあとに残るベタベタ、あれはテンションが下がります。リップクリームは油分が多いので、粘着をゆるめる助けになることがあります。

やり方は、ベタつき部分に少量を塗り、しばらく置いてから、柔らかい布やティッシュで拭き取る。最後に中性洗剤で軽く拭くと仕上がりがさっぱりします。

ただし、何にでもOKではありません。紙製品、木、塗装面、プラスチックでも柔らかい素材は、油が染みたり変色する可能性があります。必ず目立たない場所で少量テストしてからやるのが鉄則です。

また、ベタつきが広範囲だと、リップが大量に必要になってコスパが悪くなります。その場合は専用のシール剥がしを使った方が早いです。リップはあくまで「小範囲のちょい困り」に強いアイテム、と覚えておくと失敗しにくいです。

うまくいくと、捨てるつもりだったリップが「家事の助っ人」に昇格します。使い切りの道が一気に開けます。

鏡・金属小物の指紋やくすみを拭く(仕上げが重要)

鏡や金属の小物って、触るたびに指紋がついて、なんだかくすんで見えることがあります。そんなときも、リップクリームがちょっと役立つ場合があります。

方法は、布にほんの少しだけリップを取り、薄く伸ばして拭く。そのあと必ず乾いた布で仕上げ拭き。ここが一番大事です。

仕上げ拭きをしないと、油膜が残って逆にムラになります。だから「塗る」より「薄く拭く」感覚。鏡は特にムラが目立つので、少量で様子を見るのがコツです。

おすすめは、指輪の表面、金属のチャーム、コンパクトミラーの外側など。逆に、布や革と一体になっているもの、コーティングが弱いものは避けた方が無難です。素材が不明なら、やらないのが安全です。

この用途は、口に使うのが不安になった古めのリップでも活躍しやすいのが良いところ。衛生面の心配が減るので、罪悪感なく消費できます。

やってはいけない例:布・革・家電などNGと理由

便利な反面、リップクリームは油分のかたまりです。油分が苦手な場所に使うと、落ちにくいシミやベタつきの原因になります。代表的に避けたいのは、スエードなど起毛した革、シルクなどデリケートな布、白い布製品。あとから洗っても油ジミが残ることがあります。

家電やスマホ周りもNG寄りです。油分が隙間に入ると、ホコリが固まって取りにくくなります。画面を拭くのにも向きません。専用のクリーナーを使う方が安全です。床に塗るのも危険で、滑って転ぶリスクがあります。

さらに、肌でも「炎症が強い場所」「傷」「ニキビが悪化しやすい場所」は慎重に。良かれと思って塗って、状態が悪くなるのが一番つらいです。

迷ったときの合言葉はこれ。吸い込みやすいもの、染みやすいもの、精密なものには使わない。リップは万能ではないけれど、向く場所に使えばちゃんと役に立ちます。

使わないなら手放す:捨て方・回収・リサイクル

中身が残る時:紙や布に出してから処理する基本

「もう使わない」と決めたリップクリーム、いきなりゴミ箱にポイはちょっと待ってください。油分が多いので、夏場に溶けて袋を汚したり、他のゴミに広がることがあります。基本は、中身を紙や布に出して吸わせてから捨てること。少し面倒ですが、これだけで後処理がラクになります。

やり方は、不要な紙(広告、古紙、いらない紙袋など)にリップを押しつけて移す。量が多いなら、キッチンペーパーや古布も使えます。吸わせた紙は可燃ゴミ扱いになることが多いですが、これは自治体で違うので必ず確認してください。

容器に少し残る程度なら、無理に完璧を目指さなくてもOK。ゴミ袋の中で漏れないように、紙で包んでから捨てるだけでもだいぶ違います。捨てる作業って、気持ちが重くなりがちですが、段取りを決めるとサッと終わります。

「捨てるのがもったいない」は自然な気持ち。でも、状態が怪しいものを無理して使って肌荒れする方がもっともったいない。手放すのも立派な整理術です。

容器の分別は自治体ルール最優先(素材が混ざる場合)

リップクリームの容器は、プラスチックに見えても金属バネが入っていたり、複数素材がくっついていたりします。ここで大事なのは「全国共通の正解はない」ということ。分別は自治体ルールが最優先です。迷ったら自治体の分別検索、または清掃事務所の案内を確認するのが確実です。

一般論としては、外側の容器がプラスチックならプラ、金属が多いなら不燃、と考えたくなりますが、自治体によって「プラは容器包装だけ」など条件が違います。なので記事としては断言しません。あなたの地域のルールが正解です。

ただ、どの地域でも共通しやすいコツがあります。それは、できるだけ中身を空にして、汚れを拭くこと。油分がベタベタのままだと回収や処理がやりにくいです。ティッシュで拭き取るだけでも十分役に立ちます。

分別で迷うと捨てられなくなって、結局ずっと家に残るパターンが多いです。判断できないときは、自治体の「迷ったとき」枠で案内されている分類に合わせる。完璧より前進です。

百貨店などの回収(使いかけ対象の例も)

「捨てる」以外の選択肢として、回収プロジェクトを使う手があります。

たとえば髙島屋の「Depart de Loop コスメ再生プロジェクト」は、不要になったメイク用品や空容器を回収し、アップサイクルにつなげる取り組みとして紹介されています。2023年2月にスタートし、2025年8月末時点で回収量が約1,483kgとされています。

【参考】Depart de Loop「コスメ再生プロジェクト」|高島屋

また、ブランド単位で見ると、容器回収の取り組みを長く続けている例もあります。

たとえばキールズは空き容器回収を行い、ポイント付与などの案内がされています(対象や条件は時期や店舗で変わることがあるので、最新は公式案内で確認してください)。

【参考】DEPACO(デパコ)|大丸・松坂屋

ここでのコツは、回収の条件を先にチェックしてから動くこと。「洗浄が必要か」「サンプルは対象外か」「中身が残っていてよいか」などが違います。条件に合うなら、捨てるより気持ちが軽くなる人が多いはず。手放し方の選択肢を知っているだけで、家のコスメ整理が一段ラクになります。

ブランドの空容器回収(テラサイクル連携など)

空容器回収でよく登場するのが、テラサイクルと連携したプログラムです。たとえばAesopは日本の一部直営店で、洗浄済み容器を回収してリサイクルに回す案内をしています。

TerraCycle

また、テラサイクルのページ上でも、特定ブランドの容器回収プログラムが案内されており、回収できるもの、できないものが明確に書かれています。

【参考】TerraCycle

ここでの注意点は、中身が残っていると回収不可になりやすいこと。実際に「中身が残っているものは不可」と書かれている例があります。

だから、回収に出すなら「使い切る」か「中身を出して拭く」が基本。ラベルを剥がす指定があることもあるので、出す前に一度条件を見ておくと失敗しにくいです。

「家にあるものをゼロにしたい」人は、回収ボックスのある店を生活圏に作ると続きます。逆に年に一度の遠征だと挫折しがち。通り道で出せる仕組みがあると、片づけは勝ちです。

もう増やさない買い方:1本を使い切れる選び方

最後は予防策。いらないリップクリームが増える原因は、だいたい同じです。「安いから」「限定だから」「持ち歩き用が欲しいから」で、気づけば3本目。ここから抜けるコツは、買う前にチェックを3つ入れることです。

まず、使う場所を決める。家用か外用か。次に、香りと刺激。スースー系が苦手なら避ける。合わないと結局使わなくなります。最後に、サイズ。減らない人ほど、ミニサイズや細身のものの方が使い切りやすいです。1本を使い切れた経験がつくと、買い物の精度が上がります。

それでも新作が欲しくなるのが人間。そんなときは、今あるリップの本数をスマホのメモに書いてから買うだけで、ブレーキがかかります。「まだ2本あるから、次は使い切ってから」に変わるんです。

リップは小さいので、失敗してもダメージが小さいと思われがち。でも、積み上がると場所も気持ちも圧迫します。今日のこの記事をきっかけに、1本だけでも卒業させられたら勝ちです。

いらないリップクリームの使い道まとめ

いらないリップクリームは、捨てる前に「まだ口に使えるか」を確認するだけで、判断が一気にラクになります。日本では使用期限表示が必須ではない商品が多いので、状態チェックが重要です。

開封後は早めに使い切るのが基本で、メーカーが開封後6か月目安としている例もあります。

口に使うのが不安なら、指先やかかとの部分ケア、ファスナーや靴ずれの応急など「物や部分ケア」に回すと、ムリなく使い切れます。それでも残るなら、回収プロジェクトや容器回収を活用するのも手。条件を確認して、気持ちよく手放すのがいちばんです。

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