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「前述」「先述」「上述」の違いを一発理解!迷わず使える文章表現ガイド

「前述」「先述」「上述」の違いを一発理解!迷わず使える文章表現ガイド

文章を書いていると、「さっき書いた内容をもう一度指したい」と思う場面があります。

そのときに便利なのが、「前述」「先述」「上述」といった言葉です。

ただ、どれも似ているため、「この使い方で合っているのかな」と迷う人は少なくありません。

特に、レポートやビジネスメール、ブログ記事では、少しの言葉選びで文章の印象が変わります。

この記事では、「前述」「先述」「上述」の意味と使い分けを、例文つきでわかりやすく解説します。

さらに、「上記」「前記」「前出」「既述」「後述」といった似た表現も整理します。

読み終わるころには、文章の中でどの言葉を選べばよいか、自信を持って判断できるようになります。

目次

「前述・先述・上述」の違いを早わかり

3つの意味を一言で比べる

「前述」は、前に述べたことを指す言葉です。

「先述」は、辞書上では「前述」と同じ意味の言葉です。

「上述」は、以上に述べたこと、またはすぐ前のところで述べたことを指します。

つまり、この3つは大きく見れば「すでに説明した内容をもう一度指す言葉」です。

ただし、文章の中で受ける印象には少し違いがあります。

言葉基本の意味自然に使いやすい場面
前述前に述べたこと文章全般、レポート、ビジネス文書
先述前述とほぼ同じ少しかたい文章、説明文、報告文
上述上で述べたこと論文、資料、Web記事、横書きの文章

まず覚えておきたいのは、「意味だけで見ればかなり近い」ということです。

ただ、実際に文章を書くときは、読み手が自然に読めるかどうかが大切です。

その意味では、最初に覚えるべき中心の言葉は「前述」です。

迷ったら「前述」を選ぶと失敗しにくい

どれを使うか迷ったときは、「前述」を選ぶと失敗しにくいです。

理由は、「前述」がもっとも意味を取りやすく、使える場面も広いからです。

辞書でも「前述」は「前に述べたこと」と説明され、「既述」や「先述」と近い言葉として扱われています。

たとえば、次のように使えます。

「前述のとおり、この方法には時間を短縮できるメリットがあります。」

「前述した理由から、今回はA案を採用します。」

どちらも、すでに書いた説明をもう一度受ける表現として自然です。

文章を読んでいる人にとっても、「さっき説明した内容のことだな」とすぐにわかります。

「先述」や「上述」が間違いというわけではありません。

しかし、文章に慣れていない人が無理に使うと、やや不自然に見えることがあります。

読みやすさを優先するなら、まずは「前述」を基本形として使うのがおすすめです。

「先述」は少し広い範囲で使える

「先述」は、辞書では「前述」と同じ意味とされています。

そのため、「前述のとおり」と「先述のとおり」は、多くの場面でかなり近い意味になります。

ただし、漢字の印象で見ると、「先述」は「先に述べたこと」という時間の流れを感じさせやすい言葉です。

そのため、文章の少し前だけでなく、話の流れの中で以前に説明した内容を指すときにも使いやすい表現です。

たとえば、次のような文です。

「先述したように、改善策は一つだけではありません。」

この文では、「少し前に説明した内容をもう一度思い出してください」というニュアンスが出ます。

とはいえ、日常のメールやブログ記事では「先述」より「前述」のほうがやわらかく読めることが多いです。

読み手にかたさを感じさせたくない文章では、「先ほど述べたように」や「先ほど説明したように」と言い換えてもよいでしょう。

「上述」は文章の“上で述べたこと”を指す

「上述」は、以上に述べたこと、またはすぐ前のところで述べたことを指す言葉です。

「上」という字が入っているため、文章の上のほうに書かれた内容を受ける表現として使われます。

特に、論文、資料、解説記事、報告書のように、文章の流れがはっきりしている場面で見かけやすい言葉です。

たとえば、次のように使えます。

「上述の理由から、この方法は初心者にも適しています。」

この場合、「すでに上の部分で説明した理由」を受けています。

ただし、会話ではあまり自然ではありません。

友人との会話で「上述の件だけど」と言うと、かなりかたい印象になります。

文章では使えても、会話では「さっき話した件だけど」と言うほうが自然です。

「前述」と「先述」の違いを例文で理解する

「前述」は同じ文章内の前の内容を指す

「前述」は、同じ文章の中で前に書いた内容を指すときに使いやすい言葉です。

辞書では「前に述べたこと」と説明されており、「前述のとおり」「前述したように」という使い方も示されています。

たとえば、記事の前半で「睡眠不足は集中力を下げる」と説明したとします。

その後で「前述のとおり、睡眠不足は作業効率にも影響します」と書けば、読者は前の説明と今の説明をつなげて読めます。

「前述」は、読者を前の内容に戻すための案内板のような役割をします。

ただし、前に何を説明したのかが遠すぎると、読者が探しにくくなります。

長い記事で使う場合は、「前述の睡眠不足の話のように」と少し具体的に書くと親切です。

「前述」とだけ書けば十分な場合もありますが、読者が迷いそうなら名詞を添えましょう。

「先述」は以前に述べた内容全般に使える

「先述」は、辞書上では「前述」と同じ意味です。

そのため、「先述したように」と書いても、「前述したように」と大きな意味は変わりません。

ただ、実際の文章では「先に述べた内容」という時間の順番をやや強く感じます。

たとえば、プレゼン資料の中で一度説明した考え方を、あとからもう一度使う場合があります。

そのときに「先述した考え方をもとに、具体例を見ていきます」と書くと、説明の流れがつながります。

一方で、やわらかいブログ記事では少しかたく見えることもあります。

その場合は、「先ほど説明したように」や「ここまで説明したように」と書くほうが読みやすくなります。

つまり、「先述」は正しい言葉ですが、読者との距離を少し作りやすい言葉でもあります。

文章全体をかために整えたいときに使うと、雰囲気が合いやすいです。

「前述の通り」と「先述の通り」の自然な使い方

「前述の通り」と「先述の通り」は、どちらも前に説明した内容を受ける表現です。

ただし、書き言葉としては「通り」よりも「とおり」とひらがなで書くと、やわらかく読みやすくなることがあります。

たとえば、ビジネス文書なら次のように使えます。

「前述のとおり、今回の変更は作業時間の短縮を目的としています。」

「先述のとおり、導入前には社内での確認が必要です。」

どちらも意味は通じます。

ただ、前の文章で具体的な説明をしているなら「前述のとおり」が自然です。

説明の流れの中で、少し前に出した考えをもう一度使うなら「先述のとおり」も使えます。

迷う場合は、「前述のとおり」を選ぶと読み手に伝わりやすいです。

さらに自然にしたいなら、「ここまで説明したとおり」と書くのもよい方法です。

ビジネス文書・レポートでの使い分け

ビジネス文書やレポートでは、読み手が情報を正しく追えることが大切です。

そのため、「前述」や「先述」を使うときは、かっこよく見せるよりも、どの内容を指しているのかがすぐわかる書き方にしましょう。

たとえば、報告書では次の文が使いやすいです。

「前述の調査結果をふまえると、利用者の不満は料金よりも操作性に集中しています。」

この文では、「前述」が「調査結果」にかかっているため、何を指すのかがはっきりしています。

一方で、「前述のとおり、問題があります」とだけ書くと、どの問題なのか少しぼんやりします。

仕事の文章では、読み手が読み返す時間を減らすことも親切です。

「前述の調査結果」「前述のA案」「先述した改善策」のように、指す内容を名詞で補うとわかりやすくなります。

言葉の正しさだけでなく、読み手の探しやすさまで考えると、文章の印象が一段よくなります。

「上述」の意味と「上記」との違い

「上述」は上で述べた説明や意見を指す

「上述」は、以上に述べたこと、またはすぐ前のところで述べたことを指します。

ここで大事なのは、「述べたこと」を指す言葉だという点です。

「述べる」には、考えや意見などを口に出して言う意味と、文章で表す意味があります。

そのため、「上述」は単なる文字情報よりも、説明、理由、考え、意見、内容を受けるときに向いています。

たとえば、次のような文です。

「上述の理由から、短い文章ほど言葉選びが重要になります。」

この場合、「上述」は前に書いた理由を指しています。

「上述の表」や「上述の住所」と書いても意味は通じることがありますが、少し不自然に見える場合があります。

表や住所のような情報そのものを指すなら、「上記」のほうが合いやすいです。

「上記」は上に書かれた情報を指す

「上記」は、ある記事の上、または前に書いてあることや、その文句を指す言葉です。

「記す」は、文字や文章などを書きつけること、書きとめることを意味します。

つまり、「上記」は「上に書いてある情報」を指すときに使いやすい言葉です。

たとえば、メールで日時や場所を書いたあとに、次のように使えます。

「上記の日程でご都合が合わない場合は、ご連絡ください。」

この文では、前に書いた日程という具体的な情報を指しています。

「上記の住所」「上記の条件」「上記のURL」のように、目で確認できる情報を指すときにも自然です。

一方で、前に説明した考えや理由を受けるなら、「上述」や「前述」のほうがなじみやすいです。

「上記」は情報を指す言葉、「上述」は説明を指す言葉と考えると整理しやすくなります。

説明なら「上述」、日時や条件なら「上記」

「上述」と「上記」で迷ったら、指したいものが「説明」なのか「情報」なのかを考えると判断しやすくなります。

理由、考え方、流れ、主張などを受けるなら「上述」が合います。

日時、場所、名前、金額、条件、箇条書きなどを受けるなら「上記」が合います。

指したい内容合いやすい表現
理由上述上述の理由から
意見上述上述の考え方をもとに
日時上記上記の日程で
場所上記上記の会場にて
条件上記上記の条件を満たす場合

たとえば、「上記の理由から」と書いても完全に間違いとは言い切れません。

しかし、理由は「書かれた情報」というより「述べた内容」なので、「上述の理由から」や「前述の理由から」のほうが落ち着きます。

逆に、「上述の住所」と書くと、住所を説明したような印象になり、少し不自然です。

このように、言葉の意味に合わせて使うと、文章全体がすっきりします。

縦書き・横書きで印象が変わる理由

「上述」や「上記」には「上」という字が入っています。

横書きのWeb記事や資料では、前に書いた内容が画面や紙面の上のほうに見えるため、「上」という感覚と合いやすいです。

一方で、縦書きの文章では、読み進める方向や紙面上の配置が横書きとは違います。

そのため、厳密に位置だけを考えると、「上に書いてある」という感覚が少し弱くなる場合があります。

ただし、辞書では「上記」は「上、または前に書いてあること」と説明されています。

つまり、「上記」は必ず物理的に真上だけを指すわけではなく、前に書いた内容を指す言葉としても使われます。

それでも、読者に自然に伝えるなら、横書きでは「上記」や「上述」、縦書きや一般的な文章では「前述」を選ぶと安定します。

迷ったときは、紙面の位置ではなく「読者がすぐ意味を取れるか」で決めましょう。

関連語もまとめて整理:「前記・前出・既述・後述」

「前記」は前に書いた内容を指す少しかたい表現

「前記」は、その文章より前の部分に書くことを指す言葉です。

「述べる」ではなく「記す」という字が使われているため、説明や意見というより、書かれた内容を指す印象が強くなります。

たとえば、契約書、規約、申請書、法律関係の文章などでは「前記の条件」「前記の事項」のような表現が見られます。

日常のブログ記事やメールで使うと、ややかたい印象になります。

「前記のとおり」と書いても意味は通じますが、一般向けの記事では「前述のとおり」のほうが読みやすいことが多いです。

仕事の文書でも、相手にやわらかく伝えたい場合は「先ほど記載した内容」や「前にご案内した内容」と言い換えると自然です。

「前記」は正確さを重視する文章に合いやすい言葉です。

読みやすさを重視する文章では、使いすぎないほうがよいでしょう。

「前出」は前に出てきた人物や項目に使いやすい

「前出」は、文章でそれより前に示してあること、またはそのものを指します。

「前出の登場人物」のように、前に一度出てきた人物や項目を指すときに使いやすい言葉です。

たとえば、小説の解説やインタビュー記事で、すでに登場した人物にもう一度触れる場合があります。

そのときに「前出の田中さんは、次のように話します」と書くと、前に出てきた田中さんを指していることがわかります。

「前述の田中さん」と書いても意味は伝わりますが、人を「述べる」と表現するより、人が「出てきた」と考えるほうが自然に感じられる場合があります。

そのため、人物、作品名、項目名などを再び指すときは「前出」が便利です。

一方で、理由や考え方を受けるなら「前述」や「上述」のほうが合います。

「前出」は、前に登場したものをピンポイントで指す言葉として覚えると使いやすいです。

「既述」はすでに述べた内容を指す文章向きの表現

「既述」は、すでに述べたことを指す言葉です。

「既」という字には、すでに終わっているという感じがあります。

そのため、「もう説明済みである」という印象を出したいときに使われます。

たとえば、論文や報告書では次のように使えます。

「この点は既述したとおりである。」

意味としては「前述したとおり」とかなり近いです。

ただし、日常の文章では少しかたい印象になります。

中学生にも伝わる文章を目指すなら、「すでに説明したとおり」や「前に説明したとおり」のほうがわかりやすいです。

「既述」は、文章全体をかために整えたいときや、学術的な雰囲気を出したいときに使う言葉です。

一般向けの記事では、必要な場面だけにしぼると読みやすくなります。

「後述」はあとで説明する内容を指す

「後述」は、あとで述べることを指す言葉です。

「前述」の反対にあたる表現として使えます。

たとえば、記事の前半で「詳しい手順は後述します」と書けば、読者は「このあと説明があるのだな」とわかります。

ただし、「後述します」を使いすぎると、読者が今ほしい情報にたどり着きにくく感じることがあります。

特にWeb記事では、読者が知りたい答えを早く見つけたい場合が多いです。

そのため、「詳しくは後述します」と書く場合でも、先に結論だけは短く示しておくと親切です。

たとえば、「結論はAです。理由は後述します」と書くと、読み手は安心して先を読めます。

「後述」は便利な案内表現ですが、答えを先延ばしにするための言葉として使いすぎないようにしましょう。

もう迷わない!場面別のおすすめ表現

論文・レポートで使いやすい表現

論文やレポートでは、論理の流れが大切です。

そのため、前に述べた理由や分析を受けるときは「前述」や「上述」が使いやすいです。

たとえば、次のように書けます。

「前述の結果から、A群とB群には明確な差があると考えられる。」

「上述の理由により、本稿ではA案を採用する。」

どちらも、前の説明を根拠として次の判断につなげる書き方です。

「既述」も使えますが、文章がかなりかたくなります。

大学のレポートなら、「前述」や「上述」を中心に使えば十分です。

一方で、表や図を指すときは「上記」よりも「表1」「図2」のように番号で示すほうが正確です。

読者が探しやすい文章にするには、言葉だけでなく、どこを指しているのかを具体的に示すことが重要です。

ビジネスメールで自然に見える表現

ビジネスメールでは、正しさだけでなく、相手に負担をかけない読みやすさが大切です。

「前述のとおり」は使えますが、メールでは少しかたい印象になることもあります。

相手にやわらかく伝えたい場合は、次のような表現が自然です。

「先ほどお伝えしたとおり」

「先ほどご案内した内容のとおり」

「先ほどのメールに記載したとおり」

社内向けの報告メールなら、「前述のとおり」でも問題ありません。

ただし、取引先へのメールでは、相手がどの文章を読めばよいのか迷わないように、指している内容を添えると親切です。

たとえば、「前述のとおり」だけでなく、「前述の日程のとおり」と書くと具体的になります。

ビジネスメールでは、かたい言葉を使うことより、誤解が起きないことのほうが大切です。

そのため、相手がすぐに理解できる言い方を選びましょう。

ブログやWeb記事で読者に伝わりやすい表現

ブログやWeb記事では、読者が流し読みをすることがあります。

そのため、「前述」「先述」「上述」を使いすぎると、読者が前の文章を探す手間を感じる場合があります。

読みやすくしたいなら、少し具体的に言い換えるのがおすすめです。

たとえば、「前述のとおり」ではなく、「ここまで説明したように」と書くとやわらかくなります。

「上述の理由から」ではなく、「このような理由から」と書くと、前後のつながりが自然になります。

また、長い記事では「前述した3つのポイント」のように、数や内容を添えると読者が思い出しやすくなります。

読者は、言葉の正確さよりも「すぐわかること」を求めています。

専門的な言葉を使う場面でも、前後の流れが追いやすいように書くことが大切です。

SEOを意識した記事でも、最終的に評価されやすいのは、読者が迷わず読み進められる文章です。

最後に確認できる使い分け早見表

ここまでの内容をまとめると、使い分けはかなりシンプルです。

基本は「前述」を使い、情報そのものなら「上記」、説明や理由なら「上述」を選ぶと考えると迷いにくくなります。

使いたい場面おすすめ表現理由
前に説明した内容を受ける前述最も広く使いやすい
少し前に説明した流れを受ける先述かための文章に合う
上で説明した理由を受ける上述説明や意見を指しやすい
上に書いた日時や条件を指す上記書かれた情報を指しやすい
前に出た人物や項目を指す前出登場済みの対象を示しやすい
すでに説明済みと示す既述論文や報告書に合う
あとで説明すると伝える後述文章の案内に使える

迷ったときは、次のように考えると便利です。

説明を指すなら「前述」。

少しかたい文章なら「先述」。

上の説明を受けるなら「上述」。

上に書いた情報を指すなら「上記」。

人物や項目を指すなら「前出」。

この判断軸を持っておけば、文章を書くたびに悩む時間をかなり減らせます。

「前述」「先述」「上述」の違いまとめ

「前述」「先述」「上述」は、どれもすでに述べた内容を指す言葉です。

辞書上では、「先述」は「前述」と同じ意味とされ、「上述」も「以上に述べたこと」や「すぐ前のところで述べたこと」を指す言葉として説明されています。

ただし、文章の中での使いやすさには違いがあります。

「前述」は、もっとも基本として使いやすい表現です。

「先述」は、少しかたい文章や、説明の流れを意識した文章に合います。

「上述」は、上で説明した理由や考えを受けるときに便利です。

「上記」は、日時、場所、条件、URLなど、上に書いた情報を指すときに向いています。

文章で大事なのは、難しい言葉を使うことではありません。

読者が「何を指しているのか」を迷わず理解できることです。

迷ったときは、「前述」を基本にして、必要に応じて「上記」や「上述」に分けると、自然で読みやすい文章になります。

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