「かきたてるを使って短文を作りなさい」と言われても、どのような文章を書けばよいのか迷ってしまう人は少なくありません。
意味は何となくわかっていても、「興味をかきたてる」と「興味を持つ」の違いや、「駆り立てる」との使い分けまで説明するのは難しいものです。
この記事では、「かきたてる」の意味と使い方を、学校の宿題や作文に使いやすい30個の短文とともに紹介します。
主語と述語がはっきりした文章の作り方や、すぐに使える穴埋めの形もまとめました。
用意された文章を写すだけでなく、自分で自然な短文を作れるようになりたい人は、ぜひ参考にしてください。
「かきたてる」の意味と正しい使い方
「かきたてる」の意味を簡単に説明
「かきたてる」とは、何らかの刺激を与えて、人の感情を強めたり、行動したい気持ちを起こさせたりする言葉です。
たとえば、不思議な写真を見て「もっと詳しく知りたい」と感じたとします。
このような場面では、「不思議な写真が私の好奇心をかきたてた」と表現できます。
心の中に眠っていた気持ちが、外からの刺激によって動き始める様子を想像すると、意味をつかみやすいでしょう。
「かきたてる」は、興味や食欲のような前向きな気持ちだけに使うわけではありません。
不安や恐怖などの落ち着かない気持ちを強くする場合にも使えます。
代表的な組み合わせは次のとおりです。
| 表現 | わかりやすい意味 |
|---|---|
| 興味をかきたてる | もっと知りたいと思わせる |
| 好奇心をかきたてる | 調べたり試したりしたい気持ちを強める |
| 食欲をかきたてる | 食べたい気持ちを強くする |
| 意欲をかきたてる | 取り組みたい気持ちを強くする |
| 想像力をかきたてる | 頭の中にさまざまな場面を思い浮かばせる |
| 不安をかきたてる | 心配な気持ちを強くする |
「かきたてる」には、刺激を与えて感情や行動を起こすように促す意味があります。
文章を作るときは、「何が刺激になったのか」と「どのような気持ちが動いたのか」を考えることが大切です。
漢字では「掻き立てる」と書く
「かきたてる」は、漢字では「掻き立てる」と書きます。
学校の宿題や作文では、漢字を使わずに「かきたてる」と書いても意味は変わりません。
「掻」という漢字は画数が多いため、読みやすさを重視する文章では、ひらがなで表記されることもあります。
漢字で書く場合は、「掻き立てる」のように、送り仮名の「き」を入れると読みやすくなります。
また、「かきたてる」には、同じ読み方をする「書き立てる」という別の言葉があります。
感情や興味を強める場合は、「掻き立てる」です。
新聞や雑誌などが、ある出来事を目立つように盛んに書く場合は、「書き立てる」です。
次の二つを比べると、違いがわかりやすくなります。
「その物語は、読者の想像力を掻き立てた。」
「新聞は、その事件を大きく書き立てた。」
最初の文章では、物語によって想像する気持ちが強くなっています。
二つ目の文章では、新聞が事件を大きく取り上げています。
読み方は同じですが、意味と使う漢字は異なります。
漢字に迷った場合は、前後の文章が「感情を動かす話」なのか、「盛んに書く話」なのかを確認しましょう。
感情をわき起こすときの使い方
感情について使う場合は、「何かが、誰かの感情をかきたてる」という形が基本です。
たとえば、「森の奥へ続く細い道が、私の好奇心をかきたてた」と表現できます。
この文章で刺激になっているのは、「森の奥へ続く細い道」です。
かきたてられた感情は、「私の好奇心」です。
気持ちを動かす刺激には、本、写真、音楽、香り、景色、言葉、うわさなどがあります。
刺激によって動く感情には、興味、期待、意欲、食欲、不安、怒り、恐怖などがあります。
文章を作るときは、刺激と感情の組み合わせが自然かどうかを確認しましょう。
「焼きたてのパンの香りが、私の食欲をかきたてた」は、香りによって食べたい気持ちが強くなっているため、自然な文章です。
「正体のわからない物音が、私の不安をかきたてた」も、物音によって不安が強くなっているため、意味が通じます。
一方で、「私は食欲をかきたてた」とだけ書くと、何が誰の食欲を強くしたのかがわかりません。
短い文章でも、刺激となったものと感情の持ち主を入れると、意味が伝わりやすくなります。
物を混ぜたり火を強めたりする使い方
「かきたてる」には、感情を強くする以外の意味もあります。
物を勢いよくかき回して混ぜる動作にも使われます。
「卵をかきたてる」と書いた場合は、卵の黄身と白身を勢いよく混ぜるという意味です。
現在の日常会話では、「卵をかき混ぜる」や「卵を溶く」と表現することが多いでしょう。
それでも、「卵をかきたてる」という使い方自体は間違いではありません。
薪や炭をつついて、火の勢いを強くする動作も「火をかきたてる」と表現できます。
灯心を引き上げて、明かりを強くする意味もあります。
これらの使い方には、静かな状態に手を加え、動きや勢いを強くするという共通点があります。
卵を勢いよく混ぜれば、中身が大きく動きます。
火をつつけば、火の勢いが強くなります。
人の心に刺激を与えれば、興味や不安などの感情が強くなります。
この共通したイメージを覚えておくと、複数の意味を理解しやすくなるでしょう。
「かきたてる」を使った簡単な短文例
興味や好奇心を表す短文例
「興味」や「好奇心」は、「かきたてる」と組み合わせやすい言葉です。
初めて見る物や知らない情報に触れて、「もっと詳しく知りたい」と感じた場面で使えます。
「興味を持つ」と書くよりも、何かの刺激によって気持ちが強く動いた様子を表しやすくなります。
短文例は次のとおりです。
- 不思議な地図が、私の興味をかきたてた。
- 宇宙の写真は、子どもたちの好奇心をかきたてる。
- 先生の話が、歴史への関心をかきたてた。
- 古い扉の向こう側が、私の好奇心をかきたてた。
最初の文章では、不思議な地図が刺激となっています。
その地図を見たことで、場所や内容についてもっと知りたいという気持ちが生まれています。
「好奇心をかきたてられた」のように、受け身の形でも使えます。
ただし、短文問題では、「写真が好奇心をかきたてた」のように書いたほうが、主語と述語の関係がわかりやすくなります。
短い文を作るときほど、誰のどのような気持ちが動いたのかを明確にしましょう。
やる気や意欲を表す短文例
何かに挑戦したい気持ちや、頑張りたい気持ちが強くなった場合にも使えます。
ただ「やる気が出た」と書くより、何かの刺激を受けて心が動いたことを詳しく伝えられます。
短文例は次のとおりです。
- 友達の成功が、私の意欲をかきたてた。
- 監督の言葉が、選手たちの闘志をかきたてる。
- 先輩の演奏は、私の練習意欲をかきたてた。
- 新しい目標が、挑戦する気持ちをかきたてた。
自然な文章を作るには、やる気が強くなった原因を書くことが大切です。
「意欲をかきたてた」だけでは、何によって意欲が強くなったのかが伝わりません。
「友達の成功」や「監督の言葉」のように、原因を具体的に入れると、場面が伝わりやすくなります。
「闘志」は、試合や競争で負けたくないという強い気持ちを表す言葉です。
スポーツの場面にはよく合いますが、勉強や日常生活では「意欲」や「やる気」のほうが自然な場合もあります。
場面に合った感情の言葉を選びましょう。
不安や恐怖を表す短文例
「かきたてる」は、不安や恐怖のような落ち着かない感情にも使えます。
うわさや暗闇、不気味な音などによって、心配な気持ちや怖い気持ちが強くなる場面です。
短文例は次のとおりです。
- 悪いうわさが、町の人々の不安をかきたてた。
- 暗い廊下から聞こえる音が、私の恐怖をかきたてる。
- はっきりしない説明が、家族の不安をかきたてた。
- 突然の警報音が、人々の緊張をかきたてた。
「不安をかきたてる」は、外からの情報や出来事によって、不安が生まれたり強くなったりすることを表します。
似た表現に、「不安に駆り立てられる」があります。
「うわさが不安をかきたてる」では、うわさによって不安が強くなっています。
「不安に駆り立てられて確認する」では、不安が人を動かし、確認するという行動につながっています。
感情を強くする場合は「かきたてる」を使い、感情が人を行動させる場合は「駆り立てる」を使うと、違いが伝わりやすくなります。
食欲や想像力を表す短文例
料理の香りや見た目によって食べたい気持ちが強くなった場合は、「食欲をかきたてる」と表現できます。
物語や絵を見て、頭の中にさまざまな場面が広がった場合は、「想像力をかきたてる」が自然です。
短文例は次のとおりです。
- カレーの香りが、私の食欲をかきたてる。
- 焼きたてのパンが、店を訪れた客の食欲をかきたてた。
- その物語は、読者の想像力をかきたてる。
- 霧に包まれた古い城が、私の想像力をかきたてた。
食欲について書く場合は、香りや色、焼き上がった音など、五感に伝わる刺激を入れると自然です。
「おいしい料理が食欲をかきたてる」でも意味は通じます。
しかし、「香ばしい匂い」や「焼きたてのパン」のように具体的に書くと、場面を想像しやすくなります。
想像力については、物語、音楽、絵、写真、建物、風景など、さまざまな物を刺激として使えます。
すべてを細かく説明していない作品ほど、見る人や読む人の想像力を強く刺激することもあります。
学校の宿題や作文で使いやすい短文例
小学生にもわかりやすい短文例
小学生向けの短文では、難しい言葉を無理に使う必要はありません。
誰が読んでも場面を思い浮かべられるように、身近な物や出来事を選びましょう。
短文例は次のとおりです。
- 本の表紙が、ぼくの好奇心をかきたてた。
- ケーキのにおいが、わたしの食欲をかきたてた。
- 宝箱の絵が、みんなの想像力をかきたてた。
- 先生の話が、ぼくの興味をかきたてた。
どの文章にも、「何が」と「何を」が入っています。
「本の表紙が、ぼくの好奇心をかきたてた」という文章では、「本の表紙が」が主語です。
「ぼくの好奇心をかきたてた」が述語です。
短文の宿題では、難しくて格好のよい文章を書くことよりも、言葉の意味を正しく理解していることが伝わる文章を作るほうが大切です。
本が好きなら、本の表紙や物語を題材にできます。
食べることが好きなら、カレーやケーキの香りを題材にできます。
自分が想像しやすい場面から考えると、自然な文章を作りやすくなります。
中学生の国語で使える短文例
中学生の文章では、気持ちが動いた原因を少し具体的にすると、表現が豊かになります。
難しい言葉を多く並べるのではなく、刺激と感情の関係がわかるように書きましょう。
短文例は次のとおりです。
- 対戦相手の強さが、私たちの闘志をかきたてた。
- 作者の意味深な言葉が、読者の想像力をかきたてる。
- 将来の夢を語る先輩の姿が、私の意欲をかきたてた。
- 正体のわからない足音が、少年の恐怖をかきたてた。
「先輩の姿が、私の意欲をかきたてた」だけでも意味は通じます。
しかし、「将来の夢を語る先輩の姿」と書くことで、なぜ意欲が強くなったのかが伝わります。
作文の中で使う場合は、気持ちが動いた後の行動まで書くと、内容を広げられます。
「先輩の姿が私の意欲をかきたてた。」
「その日から、私は毎朝練習することにした。」
このように二文に分けると、読みやすさを保ちながら、気持ちと行動の変化を伝えられます。
主語と述語がはっきりした短文例
読みやすい文章を作るには、主語と述語の関係をはっきりさせることが大切です。
特に短文では、途中に多くの説明を入れないほうが、中心となる意味が伝わります。
短文例は次のとおりです。
- 謎の手紙が、少年の好奇心をかきたてた。
- 応援の声が、選手たちの闘志をかきたてた。
- 甘い香りが、私の食欲をかきたてた。
最初の文章では、「謎の手紙が」が主語です。
「少年の好奇心をかきたてた」が述語です。
誰の気持ちが動いたのかも、「少年」という言葉によって明確になっています。
「少年は、机の上に置かれていた差出人の名前がない手紙によって、好奇心をかきたてられた」と書くこともできます。
しかし、短文としては説明が多く、中心がわかりにくくなっています。
まずは「手紙が好奇心をかきたてた」という骨組みを作りましょう。
その後で、必要な情報だけを付け加えると、短く自然な文章になります。
自分の体験を入れた短文例
自分の体験をもとにすると、無理のない自然な文章を作りやすくなります。
実際に興味を持ったことや、やる気が出たことを思い出してみましょう。
短文例は次のとおりです。
- 博物館で見た化石が、私の好奇心をかきたてた。
- 友達の上達が、私の練習意欲をかきたてた。
- 旅行先で見た古城が、私の想像力をかきたてた。
特別な体験を探す必要はありません。
給食の香りをかいでおなかがすいたことや、図書館で不思議な本を見つけたことも材料になります。
「昨日、図書館で見つけた宇宙の本が、私の好奇心をかきたてた」と書けば、時間と場所を加えられます。
ただし、短い文章を求められている場合は、情報を詰め込みすぎないようにしましょう。
「いつ」「どこで」「誰が」「何を」「どう感じたか」のすべてを一文に入れると、読みにくくなる場合があります。
最も伝えたい情報を一つか二つ選ぶことが、読みやすい短文を作るコツです。
「かきたてる」を使った短文の作り方
「〇〇が気持ちをかきたてる」の形で作る
最も簡単な作り方は、「〇〇が、誰かの気持ちをかきたてる」という形に当てはめることです。
〇〇には、気持ちを動かす原因を入れます。
気持ちの部分には、興味、好奇心、食欲、意欲、不安、期待などを入れます。
基本の形は次のとおりです。
刺激になるものが、誰かの感情をかきたてる。
刺激になるものとして、「不思議な写真」を入れてみましょう。
誰かの感情として、「私の好奇心」を入れます。
すると、「不思議な写真が、私の好奇心をかきたてる」という文章になります。
過去に起きた出来事について書く場合は、文末を「かきたてた」に変えます。
いつでも当てはまることや、一般的な特徴を書く場合は、「かきたてる」が自然です。
「この図鑑は、子どもたちの好奇心をかきたてる」という使い方です。
一度に立派な文章を作ろうとせず、刺激と感情を一つずつ決めると考えやすくなります。
「〇〇をかきたてる」に入る言葉を選ぶ
どのような感情を入れればよいかわからないときは、場面から考えてみましょう。
未知の物に出会った場面なら、「興味」や「好奇心」が合います。
試合や競争の場面なら、「闘志」や「意欲」が合います。
料理の香りを感じた場面なら、「食欲」が自然です。
正体のわからない音やうわさを聞いた場面なら、「不安」や「恐怖」を使えます。
| 場面 | 合わせやすい言葉 |
|---|---|
| 本や図鑑を見た | 興味、関心、好奇心 |
| 試合や練習をした | 闘志、意欲、やる気 |
| 料理の香りを感じた | 食欲 |
| 物語や絵を見た | 想像、想像力、期待 |
| 不確かな情報を聞いた | 不安、疑い |
| 怖い音や映像に触れた | 恐怖、緊張 |
同じ物を見ても、人によって起こる感情は異なります。
夜の森を見て好奇心をかきたてられる人もいれば、恐怖をかきたてられる人もいます。
必ず一つの決まった答えがあるわけではありません。
文章の前後と合っていて、読んだ人が納得できる組み合わせを選びましょう。
短く自然な文章にまとめるコツ
短文を自然にする第一のコツは、一文で一つの出来事だけを伝えることです。
「私は昨日図書館へ行き、たくさんの本を見て、その中で宇宙の本を見つけ、その本が私の好奇心をかきたてました」と書くと、情報が多くなります。
「図書館で見つけた宇宙の本が、私の好奇心をかきたてた」とまとめれば、中心がすぐに伝わります。
第二のコツは、「すごく」や「とても」を重ねすぎないことです。
「好奇心をとても強くすごくかきたてた」と書くより、「好奇心を強くかきたてた」と書いたほうが読みやすくなります。
第三のコツは、原因と感情が自然につながっているかを確かめることです。
「焼きたてのパンの香りが、食欲をかきたてた」は自然です。
「焼きたてのパンの香りが、恐怖をかきたてた」は、特別な事情が書かれていないと不自然に感じられます。
完成した文章を声に出して読み、場面を想像できるか確認してみましょう。
すぐに使える穴埋めテンプレート
文章が思いつかないときは、決まった形に言葉を入れてみましょう。
〇〇が、私の興味をかきたてた。
〇〇の香りが、私の食欲をかきたてた。
〇〇の言葉が、みんなの意欲をかきたてた。
〇〇といううわさが、人々の不安をかきたてた。
〇〇の風景が、私の想像力をかきたてた。
最初の〇〇に「深海魚の写真」を入れると、「深海魚の写真が、私の興味をかきたてた」となります。
香りの文章には、「焼きたてのクッキー」を入れられます。
言葉の文章には、「監督の力強い」という言葉を入れられます。
穴埋めをした後は、誰の感情なのかが書かれているか確認しましょう。
「写真が好奇心をかきたてた」でも意味は通じます。
しかし、「写真が私の好奇心をかきたてた」と書けば、気持ちの持ち主がはっきりします。
自分の体験を書く宿題では、「私の」「ぼくの」「わたしの」を入れると作りやすくなります。
似た言葉との違いと間違いやすい使い方
「駆り立てる」と「かきたてる」の違い
「駆り立てる」と「かきたてる」は音が似ていますが、意味の中心が異なります。
「かきたてる」は、刺激によって感情や関心をわき起こさせる言葉です。
「駆り立てる」は、人を追い立てたり、何らかの気持ちによって行動せずにはいられない状態にしたりする言葉です。
次の二つを比べてみましょう。
「不気味な物音が、私の不安をかきたてた。」
「私は不安に駆り立てられ、外の様子を確認した。」
最初の文章では、物音という刺激によって不安が強くなっています。
二つ目の文章では、強くなった不安によって、外を確認する行動を取っています。
つまり、刺激が感情をかきたて、その感情に駆り立てられて人が行動するという流れを作れます。
「不安をかきたてる」と「不安に駆り立てられる」では、使われている助詞も異なります。
不安を強くするなら、「不安をかきたてる」です。
不安によって行動するなら、「不安に駆り立てられる」です。
「そそる」と「かきたてる」の違い
「そそる」も、気持ちを起こさせるときに使われる言葉です。
「食欲をそそる香り」と「食欲をかきたてる香り」は、どちらも自然な表現です。
ただし、二つの言葉から受ける印象には少し違いがあります。
「そそる」は日常会話でも使いやすく、興味や欲求を自然に引き起こす印象があります。
「かきたてる」は、心の中にある気持ちを刺激し、強く動かす印象があります。
料理の紹介では、「食欲をそそる焼き色」という表現がよく合います。
物語や芸術作品について、心が強く動かされる様子を伝えるなら、「読者の想像力をかきたてる作品」と表現できます。
「好奇心をそそる」と「好奇心をかきたてる」も、どちらも使えます。
前者は興味を引くことに重点を置いた表現です。
後者は、もっと知りたいという気持ちが強くなった様子を表しやすい表現です。
ただし、実際の文章では厳密に分けられない場合もあります。
文章全体の雰囲気や、表したい気持ちの強さに合わせて選びましょう。
「書き立てる」と「掻き立てる」の違い
「書き立てる」と「掻き立てる」は、どちらも「かきたてる」と読みます。
「書き立てる」は、新聞や雑誌などが、ある出来事を目立つように盛んに書くことです。
複数の項目を一つずつ並べて書く意味もあります。
「新聞が事件を大きく書き立てた」という場合は、事件を大きく取り上げたという意味です。
「必要な道具を書き立てる」という場合は、必要な物を一つずつ書き並べるという意味です。
一方の「掻き立てる」は、物を勢いよく混ぜたり、刺激によって感情を強くしたりする言葉です。
| 表記 | 主な意味 | 使用例 |
|---|---|---|
| 書き立てる | 盛んに書く、項目を並べて書く | 新聞が事件を書き立てる |
| 掻き立てる | 混ぜる、感情を起こさせる | 写真が好奇心を掻き立てる |
| かきたてる | 「掻き立てる」のひらがな表記 | 香りが食欲をかきたてる |
学校の問題で漢字の指定がない場合は、ひらがなで書くと読み間違いを防ぎやすくなります。
漢字を使う場合は、その文章が感情について書いているのか、盛んに書くことについて書いているのかを確認しましょう。
「想像をかきたてる」は正しい表現?
「想像をかきたてる」は、意味の通じる自然な表現です。
ある物や出来事が刺激となり、頭の中にさまざまな場面を思い浮かべさせることを表します。
「想像力をかきたてる」という言い方もできます。
二つの表現は似ていますが、注目している部分が少し異なります。
「想像をかきたてる」は、具体的な場面や物語を思い浮かべることに重点があります。
「想像力をかきたてる」は、自由に思い描く力そのものが刺激される印象です。
「結末を明かさない物語が、読者の想像をかきたてる」と書けば、読者が物語の続きや結末を考える様子を表せます。
「子どもの想像力をかきたてる絵本」と書けば、絵本によって発想する力が刺激されていることを表せます。
どちらか一方だけが正しいわけではありません。
具体的な場面を思い浮かべることに注目するなら「想像」を使い、自由に考える力に注目するなら「想像力」を使うと、伝えたい内容が明確になります。
「かきたてる」の意味と使い方まとめ
「かきたてる」は、何らかの刺激によって、人の感情を強めたり、行動したい気持ちを起こさせたりする言葉です。
興味、好奇心、食欲、意欲、想像力のような前向きな気持ちだけでなく、不安、恐怖、怒りなどにも使えます。
短文を作るときは、「何が、誰のどのような感情をかきたてたのか」を考えましょう。
「不思議な写真が、私の好奇心をかきたてた」のように、刺激と感情を一つずつ入れると、短く自然な文章になります。
「駆り立てる」との違いも覚えておきましょう。
外からの刺激が感情を強くする場合は、「かきたてる」を使います。
強くなった感情が人を行動させる場合は、「駆り立てる」を使います。
また、「書き立てる」は、新聞や雑誌が出来事を盛んに書くことなどを表すため、意味が異なります。
言葉の説明だけを暗記するのではなく、心の中にある気持ちが刺激によって動き出す様子を想像してみましょう。
そのイメージをつかめば、宿題や作文でも自然に使えるようになります。
