MENU

「だだ下がり」の意味とは?「だだ」の意味・使い方・語源までわかりやすく解説

「だだ下がり」の意味とは?「だだ」の意味・使い方・語源までわかりやすく解説

「テンションだだ下がり」「人気がだだ下がり」などという言葉を聞いて、「そもそも『だだ』って何?」と気になったことはないでしょうか。

なんとなく「かなり下がっている」という意味はわかっても、急に下がることなのか、下がり続けることなのか、正確なニュアンスまでは意外と迷います。

さらに、「方言なの?」「若者言葉?」「ダダ下がりと書いてもいい?」「駄々下がりという漢字は正しい?」など、調べてみると気になる点が次々に出てくる言葉でもあります。

この記事では、「だだ下がり」の意味を最初にわかりやすく整理したうえで、「だだ」の意味や歴史、使い方、似た言葉との違い、ビジネスでの言い換えまで詳しく解説します。

意味だけを手早く確認したい人にも、言葉の背景までしっかり理解したい人にも役立つよう、具体的な例を交えながら紹介します。

目次

「だだ下がり」の意味とは?簡単にいうと「どんどん下がること」

「だだ下がり」の意味をわかりやすく解説

「だだ下がり」とは、数値や評価、人気、気分などが大きく下がったり、どんどん下がっていったりする様子を表す、くだけた言い方です。

読み方は「だださがり」です。

まず意味だけを知りたい場合は、「普通に下がるよりも、かなり下がっている状態」と覚えておけば十分でしょう。

「だだ」には、後ろに続く言葉の程度が非常に大きいことを表す働きがあります。

「下がり」には、程度や価値などが低くなるという意味があります。

この2つが合わさることで、「かなり下がる」「どんどん下がっていく」という強いニュアンスになります。

たとえば、「雨が降ってテンションがだだ下がり」と言えば、少し残念に思った程度ではなく、気分がかなり落ち込んだことが伝わります。

「人気がだだ下がり」と言えば、以前より人気がかなり低くなっている様子を表せます。

「株価がだだ下がり」であれば、株価が大きく下向きに動いている状況を感覚的に伝える表現になります。

実際に「ダダ下がり」は、2000年12月22日のテレビ放送で東京市場の株価が下がる状況を説明する際にも使われています。

ただし、「だだ下がり」には「短時間で一気に下がる」という意味だけがあるわけではありません。

短期間で大きく下がる場合にも使えますが、下向きの状態が続いて「どんどん下がっている」と感じる場合にも使えます。

この点は、後ほど紹介する「急落」との違いを理解すると、よりわかりやすくなります。

ポイント内容
読み方だださがり
基本的な意味大きく下がる、どんどん下がっていく
主な対象テンション、人気、評価、好感度、売上、株価など
言葉の雰囲気くだけた表現
改まった言い換え大幅に低下する、減少する、下落する

「下がる」と「だだ下がり」はニュアンスがどう違う?

「下がる」と「だだ下がり」の大きな違いは、下がり方の強さです。

「気温が下がった」であれば、30度から29度になった程度でも使えます。

「売上が下がった」も、わずかな減少から大幅な減少まで幅広く使える表現です。

一方、「だだ下がり」と言うと、話し手が「普通の下がり方ではない」「かなり下がっている」と感じていることまで伝わります。

これは、接頭語の「だだ」が程度の甚だしさを加えるためです。

たとえば、「最近、彼の好感度が下がった」と言えば、以前より評価が低くなったという比較的冷静な印象になります。

「最近、彼の好感度がだだ下がりだ」とすると、「かなり印象が悪くなった」という話し手の強い感覚まで伝わります。

そのため、「だだ下がり」は客観的な数字をそのまま表す言葉というより、変化の大きさを感覚的に強調する表現です。

注意したいのは、「だだ下がり」と言っただけでは、具体的に何%下がったのかまではわからないことです。

売上が5%下がったのか50%下がったのかは、言葉だけでは判断できません。

友人との会話なら「今月の売上、だだ下がりだよ」で状況は伝わりますが、報告書なら「今月の売上は前月比15%減少した」と書くほうが正確です。

「だだ下がり」は、下落幅を測る言葉ではなく、「かなり下がっている」という印象を伝える言葉だと考えると理解しやすいでしょう。

テンション・人気・株価など何に対して使える?

「だだ下がり」は、上下の変化としてイメージできるものと相性のよい言葉です。

代表的なのが、テンションです。

楽しみにしていた予定が中止になったときに、「予定がなくなってテンションがだだ下がり」と言えば、一気に気分が沈んだ様子を表せます。

人気や好感度、評価にも使えます。

「失言で好感度がだだ下がりになった」と言えば、その出来事をきっかけに人物への評価が大きく悪化したことが伝わります。

数字として測れるものにも使えます。

売上、アクセス数、視聴率、支持率、株価などは、「上がる」「下がる」で変化を表しやすいため、「だだ下がり」と自然に組み合わせられます。

株価については、2000年時点ですでに「ダダ下がり」という実際の使用例が確認できます。

ただし、数字が下がれば何にでも使えるわけではありません。

たとえば、もともとほとんど変動しないものに使うと、大げさだったり不自然だったりすることがあります。

また、「だだ下がり」は話し手の主観が入りやすいため、統計や調査結果を客観的に説明するときは具体的な数字を添えたほうがよいでしょう。

「利用者数がだだ下がり」とするより、「利用者数は3カ月連続で減少し、前年同月比で20%少なくなった」と書いたほうが、事実を正確に伝えられます。

日常会話では感覚を伝え、資料では数字を伝えるという使い分けを意識すると便利です。

「だだ下がり」の「だだ」とは?語源や方言との関係

「だだ」は程度の激しさを強める接頭語

「だだ下がり」の意味を理解するカギは、最初についている「だだ」です。

この「だだ」は、名詞や動詞、形容詞などの前について、程度が非常に甚だしいことや、めちゃくちゃであることなどを表す接頭語です。

つまり、「下がり」の意味そのものを別のものに変えるのではなく、「下がり方が普通ではない」という強調を加えています。

「下がる」だけなら、小さな変化にも大きな変化にも使えます。

そこに「だだ」がつくと、「かなり」「ものすごく」といった感覚が加わります。

「だだ下がり」を「だだ」と「下がり」に分けると、意味がわかりやすくなるのはこのためです。

ここで気をつけたいのが、「駄々をこねる」の「駄々」と混同しないことです。

「駄々をこねる」は、子どもなどが甘えて無理やわがままを言うことを表します。

「だだ下がり」の「だだ」は、この意味ではありません。

「わがままに下がる」という意味ではなく、程度の激しさを表す「だだ」です。

同じ「だだ」という音でも役割が違うと理解しておきましょう。

「だだ漏れ」「だだっ広い」の「だだ」も同じ意味

「だだ」という接頭語の働きを知るには、ほかの言葉を見るとさらにわかりやすくなります。

代表的なのが「だだ漏れ」です。

「だだ漏れ」は、はなはだしく漏れ出ることや、際限なく漏れることを表します。

単に「情報が漏れた」と言うより、「情報がだだ漏れだ」としたほうが、大量に、あるいは止まることなく外へ出ているような強い印象になります。

もう一つわかりやすいのが「だだっ広い」です。

「だだっ広い」は、単純に広いという意味ではなく、やたらに広い、必要以上に広いという意味を持っています。

「広い部屋」と言えば褒め言葉にもなりますが、「だだっ広い部屋」と言えば、広すぎて落ち着かない、空間を持て余しているといった印象が加わることがあります。

「だだ漏れ」「だだっ広い」「だだ下がり」には、共通して「普通の程度を超えている」という感覚があります。

この共通点をつかめば、「だだ下がり」を初めて聞いた場合でも意味を推測しやすくなります。

「だだ」は、後ろの言葉をかなり強めるものと考えておけばよいでしょう。

「だだ」の語源はどこから来た?

「だだ」の意味は辞書で確認できますが、その語源を一つに断定するのは慎重になる必要があります。

現在確認できる資料では、程度が並外れて甚だしいことなどを表す接頭語としての意味は明確ですが、「この言葉から生まれた」と確定できる一つの語源までは示されていません。

そのため、「『ただ』が変化した言葉である」といった説明を確定した事実として扱うのは避けたほうが安全です。

一方で、「だだ」という強調表現そのものが最近になって突然登場したわけではないことは確認できます。

「だだ広い」には、1688年から1710年ごろの資料にまでさかのぼる使用例があります。

「だだっ広い」についても、1869年ごろの三遊亭円朝の作品に使用例が残っています。

少なくとも、「だだ」を使って程度の大きさを表す日本語には長い使用の歴史があるわけです。

語源について調べるとさまざまな説に出会いますが、確定している意味と推測されている由来を混ぜないことが大切です。

現在の意味を理解するうえでは、「だだ=程度が並外れて大きいことを表す接頭語」と押さえておけば問題ありません。

「だだ下がり」は方言?若者言葉やネットスラング?

「だだ下がり」を初めて聞いた人の中には、「関西弁なのでは」「最近の若者言葉なのでは」と感じる人もいるでしょう。

「だだ」は大阪のことばとしても記録されており、「だだがらい」「だだくだり」「だだもれ」「だだひろい」などの例があります。

一方で、現在は一般の国語辞典にも、程度の甚だしさを表す接頭語として「だだ」が収録されています。

そのため、「だだ下がり」を現在の日本語で関西地方だけに通じる方言と決めつけるのは適切ではありません。

若者言葉やインターネットだけの言葉と考えるのも正確ではありません。

少なくとも2000年12月22日のテレビ放送で、「東京市場の株価も、ダダ下がりです」という使用例が記録されています。

現在のSNSが一般化する以前から使われていたことがわかります。

さらに、「だだ広い」のような「だだ」を使った強調表現そのものは、さらに古い時代までさかのぼれます。

現在は会話やSNSで使いやすいくだけた表現として目立ちますが、「最近ネット上で突然生まれた言葉」と考える必要はありません。

地域的な使用の歴史も持ちながら、現在では地域を越えて意味が通じる表現になっていると考えるのがわかりやすいでしょう。

「だだ下がり」の使い方を例文でわかりやすく紹介

日常会話で使う「だだ下がり」の例文

「だだ下がり」は、改まった文章より日常会話で使いやすい言葉です。

特に、気分や期待、評価などが大きく下がったことを少し強調して伝えたい場面に向いています。

たとえば、楽しみにしていた旅行が中止になった場合なら、「旅行が中止になって気分がだだ下がりだ」と言えます。

週末の予定を立てていたのに雨予報になった場合なら、「天気予報を見たらテンションがだだ下がりになった」と表現できます。

期待していた商品が思ったほど良くなかったなら、「実物を見たら期待値がだだ下がりになった」と言うこともできます。

人への印象についても使えます。

「店員さんへの態度を見て、彼への好感度がだだ下がりになった」とすれば、ある出来事をきっかけに評価がかなり悪くなったことが伝わります。

文章に組み込むときは、「だだ下がりだ」「だだ下がりになる」という形が使いやすいでしょう。

「好感度がだだ下がり」「テンションがだだ下がり」のように、名詞のように置くだけでも意味は通じます。

ただし、相手本人への評価について使うと、かなり強く聞こえる場合があります。

「あなたへの評価がだだ下がりです」と直接言えば、単に評価が下がったという以上に厳しい印象を与えるでしょう。

親しい相手との冗談なのか、真剣な場面なのかを考えて使うことが大切です。

「テンションだだ下がり」はどんな気持ちを表す?

「テンションだだ下がり」は、気分や盛り上がりが大きく落ちたときに使われる表現です。

日常会話で使う「テンション」は、気分の高まりや盛り上がり具合を指すことが多いため、「テンションが下がる」で気分が沈む様子を表せます。

そこに「だだ」が加わることで、「かなりがっかりした」「楽しみだった気持ちが急にしぼんだ」といったニュアンスになります。

たとえば、ライブ会場まで来てから公演中止を知ったとします。

この場合、「中止を知った瞬間、テンションがだだ下がりになった」と言えば、期待から落胆へ大きく気分が変化した様子がわかります。

予約していた店が臨時休業だった場合にも、「店の前まで来たのに休みでテンションだだ下がり」といった使い方ができます。

実際の企業調査の発表資料でも、「テンションがダダ下がり」という形で使われた例があります。

ただし、この表現は医学的な意味で心の状態を示す言葉ではありません。

日常的な失望や落胆を、くだけた調子で表現する言い方です。

「がっかりした」よりも変化の大きさを強調しやすく、「落ち込んだ」より会話的で軽い響きになる場合があります。

SNSや友人との会話では、短い言葉で感情が伝わりやすい表現といえるでしょう。

売上・株価・支持率など数字が下がる場合にも使える

「だだ下がり」は、気分だけでなく数字が下がる場面でも使えます。

株価については、2000年に東京市場の株価が下落する状況を「ダダ下がり」と表現した記録があります。

同じように、売上、利用者数、アクセス数、視聴率、支持率などについても意味は通じます。

「最近、店の売上がだだ下がりだ」と言えば、売上がかなり悪化しているという危機感が伝わります。

「動画の再生数がだだ下がりになった」なら、以前と比べて再生数がかなり低くなっている様子を表せます。

ただし、数字について使うときほど、主観と事実を分けることが重要になります。

「だだ下がり」には、何%以上下がれば使えるといった明確な基準がありません。

100万円の売上が95万円になった状況を大きな減少と感じる人もいれば、それほど大きな変化ではないと考える人もいます。

そのため、データを説明する文章では「売上は前年同月比20%減少した」「支持率は3カ月連続で低下した」のように数字や期間を示すほうが適切です。

「だだ下がり」は、数字そのものではなく、下落の大きさに対する話し手の印象を伝える表現です。

会話では便利ですが、分析や報告では具体的なデータと使い分けましょう。

ビジネスでは「だだ下がり」を使っても大丈夫?

仕事の場で「だだ下がり」を使うこと自体が間違いというわけではありません。

ただし、話し言葉に近い表現なので、相手や場面を選びます。

社内の気軽な会話なら、「最近、問い合わせ件数がだだ下がりですね」と言っても意味は十分に伝わります。

同僚同士のチャットでも、状況を直感的に共有するには便利でしょう。

一方、取引先へのメールや正式な報告書では、より具体的で落ち着いた言い方が適しています。

「売上がだだ下がりです」と書くより、「売上が大幅に減少しています」としたほうが、文章として改まった印象になります。

数字がある場合は、「売上は前年同期比18%減少しました」と書けば、さらに正確です。

価格や株価であれば、「大幅に下落している」という表現が使えます。

能力や評価なら、「低下している」が自然です。

「低下」には、位置が低くなることに加えて、物事の質や程度が悪くなる意味があります。

ビジネスでは、「だだ下がり」が正しいかどうかよりも、読み手が正確に状況を理解できるかを基準に考えるとよいでしょう。

口頭なら感覚的な表現、正式な文章なら具体的な表現と使い分ければ、不自然になりません。

「だだ下がり」の類語・言い換えは?似た言葉との違い

「急落」「右肩下がり」「ガタ落ち」との違い

「だだ下がり」と似た表現には、「急落」「右肩下がり」「ガタ落ち」などがあります。

似ているように見えますが、それぞれが強調している部分は少し違います。

「急落」は、物価や相場などが急激に下がることを表す言葉です。

重要なのは「急に」という点です。

株価が短時間で大きく下がった場合には、「株価が急落した」が適しています。

「右肩下がり」は、グラフが右に進むほど低くなる形から、時間の経過とともに数値が低くなったり、状態が悪くなったりすることを表します。

「ここ半年、売上が右肩下がりだ」のように、継続的な傾向を表す場合に向いています。

「ガタ落ち」は、数量や評価、評判などが急に目立って落ちることを表します。

「テストの成績がガタ落ちした」「人気がガタ落ちした」のように使えます。

これに対して「だだ下がり」は、「かなり下がっている」という強い印象を、くだけた調子で伝える表現です。

必ずしも一瞬の下落だけを意味するわけではなく、どんどん下がっている状態にも使えます。

そのため、「急に大きく下がったこと」を正確に表したいなら「急落」や「ガタ落ち」が適している場合があります。

時間とともに下がり続けている傾向を強調するなら、「右肩下がり」がわかりやすいでしょう。

日常会話で「とにかくかなり下がっている」と感覚的に強く伝えたい場合には、「だだ下がり」がよく合います。

「低下」「下降」「下落」などフォーマルな言い換え

改まった文章では、何が下がったのかに合わせて言い換えると自然です。

幅広く使いやすいのが「低下」です。

「低下」は、単に低くなることだけでなく、物事の質や程度が悪くなることにも使えます。

「好感度がだだ下がり」を改まった表現にするなら、「好感度が大幅に低下した」と言い換えられます。

「社員のモチベーションがだだ下がり」であれば、「社員の意欲が大きく低下している」とすると落ち着いた文章になります。

「下降」は、下へ向かって移動したり変化したりすることを意味します。

支持率や数値の動きを方向として説明するときには、「支持率が下降している」と表現できます。

価格や株価、相場には「下落」が自然です。

「下落」は、物価や相場、物事の価値などが下がることを表します。

「株価がだだ下がり」を「株価が大幅に下落している」とすれば、ニュースやビジネス文書にも使いやすくなります。

人数や件数が少なくなった場合は、「減少」がわかりやすいでしょう。

「アクセス数がだだ下がり」であれば、「アクセス数が大幅に減少している」と言い換えられます。

大切なのは、「だだ下がり」を一つの言葉に機械的に置き換えないことです。

評価なら「低下」、価格なら「下落」、件数なら「減少」のように、対象に合わせて選ぶと読みやすい文章になります。

「だだ上がり」は「だだ下がり」の反対語として使える?

「だだ下がり」が通じるなら、「だだ上がり」も使えるのではないかと思う人もいるでしょう。

実際の日本語では、「ダダ上がり」「だだ上がり」という表現も使われています。

たとえば、作品のドラマ化を喜ぶコメントで「テンションがダダ上がりしました」という使用例があります。

意味は、「テンションがものすごく上がった」と考えればわかりやすいでしょう。

そのため、日常会話では「だだ下がり」と反対方向の変化を表す言い方として十分に通じます。

ただし、改まった文章で使える正式な対義表現として考えるなら、別の言葉を選んだほうが自然な場合があります。

「右肩下がり」の反対には「右肩上がり」があり、時間がたつほど数値が大きくなったり、状態がよくなったりすることを表します。

「急落」の反対方向なら「急騰」が対応します。

友人との会話なら、「新しい予告編を見て期待値がだだ上がり」のように使っても不自然ではありません。

仕事の資料なら、「期待値が上昇した」「評価が大幅に向上した」「売上が急増した」などと書くほうが適しています。

「だだ下がり」についてよくある疑問

「だだ下がり」は必ず悪い意味で使われる?

「だだ下がり」はネガティブな場面でよく使われますが、「下がること=必ず悪いこと」とは限りません。

何が下がったのか、誰の立場から見るのかによって評価が変わるからです。

「テンションがだだ下がり」「人気がだだ下がり」「売上がだだ下がり」であれば、一般的には好ましくない変化として受け取られるでしょう。

一方、「商品の価格がだだ下がり」となれば、販売する側には困る状況でも、買う側にはうれしい場合があります。

夏の終わりに「気温がだだ下がり」と言えば、暑さが苦手な人には歓迎できる変化かもしれません。

つまり、「だだ下がり」という言葉が直接表しているのは、下向きの変化の大きさです。

その変化が良いのか悪いのかは、対象や立場によって決まります。

ただし、実際には人気、評価、気分、売上など、高いほうが好まれることの多いものと組み合わせる機会が多いため、ネガティブな印象を持たれやすい表現です。

また、「だだ」という強い語感によって、単純な「下がった」よりも困った状況や驚きを感じさせやすくなります。

言葉だけを見て「悪い意味」と決めるのではなく、何が下がっているのかまで確認すると正しく理解できます。

「だだ下がり」と「ダダ下がり」はどちらが正しい?

「だだ下がり」と「ダダ下がり」は、基本的に同じ意味で使われます。

接頭語としての「だだ」は、国語辞典ではひらがなで示され、「だだ黒い」「だだ漏れ」などの例が挙げられています。

そのため、通常の文章で表記に迷った場合は「だだ下がり」と書けばわかりやすいでしょう。

一方、「ダダ下がり」というカタカナ表記にも実際の使用例があります。

2000年12月22日のテレビ放送でも「ダダ下がり」という形が使われています。

カタカナにすると、言葉の勢いや強調が視覚的に伝わりやすくなるため、会話調の記事やSNS、コピーなどでは使いやすい表記です。

では、「駄々下がり」と漢字で書いてよいのでしょうか。

ここは少し注意が必要です。

「駄々」は、「駄々をこねる」のように、わがままを言ったりむずかったりする意味で使われる別の言葉です。

「だだ下がり」の「だだ」は程度の甚だしさを表す接頭語なので、語の仕組みをわかりやすく示すなら「だだ下がり」か「ダダ下がり」と書くのが無難です。

漢字を使うと「駄々をこねる」の意味と結びついて見えるため、意味を説明する文章では特にひらがな表記がおすすめです。

「だだ下がりに下がる」は二重表現になる?

「だだ下がりに下がる」という文章を見ると、「下がり」と「下がる」が重なっているのではないかと気になる人もいるでしょう。

意味の面では、確かに「下がる」という内容が重複しています。

「だだ下がり」だけで、すでに大きく下がっている状態を表せるためです。

そのため、文章を簡潔にしたい場合は、「売上がだだ下がりだ」「好感度がだだ下がりになった」とするほうがすっきりします。

「株価がだだ下がりに下がっている」であれば、「株価がだだ下がりになっている」や「株価がどんどん下がっている」と書き換えられます。

ただし、意味の似た言葉が重なっているからといって、会話の中で絶対に使ってはいけないわけではありません。

話し言葉では、勢いを出したり変化の大きさを強調したりするため、意味を重ねる言い方が現れることがあります。

大切なのは、「文法的に絶対に誤り」と決めつけることではなく、文章として読みやすいかどうかです。

ブログ、ニュース、ビジネス文書など、読みやすさを重視する文章では「だだ下がりだ」「だだ下がりになった」と簡潔に書くのがおすすめです。

まとめ

「だだ下がり」とは、数値や評価、人気、気分などが大きく下がったり、どんどん下がっていったりする様子を表す、くだけた言葉です。

「だだ」には、程度が並外れて甚だしいことなどを表す接頭語としての働きがあります。

そのため、「下がる」よりも強く、「かなり下がっている」「普通ではないほど下向きになっている」という印象を伝えられます。

テンション、好感度、人気、売上、株価など、上下の変化として捉えやすいものに使うと自然です。

一方、「だだ下がり」には具体的な下落率や期間を示す働きはありません。

正式な報告や分析では、「20%減少した」「大幅に低下した」「3カ月連続で下落した」など、数字や状況を具体的に表すほうが正確です。

また、「急落」が急な変化を強調するのに対し、「右肩下がり」は時間とともに低くなっていく傾向を表します。

「だだ下がり」はそのどちらか一方に限定されず、「かなり下がっている」という話し手の強い実感を表しやすい点が特徴です。

表記は「だだ下がり」と「ダダ下がり」のどちらでも意味は通じますが、接頭語の意味をわかりやすく示すなら「だだ下がり」が使いやすいでしょう。

「駄々をこねる」の「駄々」とは意味が異なるため、漢字で「駄々下がり」と書くより、ひらがなかカタカナを使うほうが誤解を防ぎやすくなります。

意味を一言で覚えるなら、「だだ下がり=普通よりかなり下がる、またはどんどん下がっていく様子」と考えれば十分です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次