MENU

「アルバイト」の語源・由来はドイツ語!なぜ日本では今の意味になった?

「アルバイト」の語源・由来はドイツ語!なぜ日本では今の意味になった?

「アルバイトって、そもそも何語なの?」と疑問に思ったことはありませんか?

英語のように聞こえますが、実は語源はドイツ語の「Arbeit」です。

しかも、ドイツ語のArbeitは日本でいうアルバイトだけを表す言葉ではなく、本来は「仕事」や「労働」を幅広く意味します。

では、なぜ日本では学生などが行う仕事を「アルバイト」と呼ぶようになったのでしょうか?

その歴史をたどると、戦前の学生文化や、終戦直後の厳しい学生生活が大きく関係していたことがわかります。

この記事では、アルバイトという言葉の語源と由来、日本へ入った時期、現在の意味へ変わった理由まで、歴史を追いながらわかりやすく解説します。

目次

アルバイトの語源・由来を最初にわかりやすく解説

アルバイトの語源はドイツ語の「Arbeit」

アルバイトの語源は、ドイツ語の「Arbeit」です。

ドイツ語では名詞の最初の文字を大文字で書くため、「arbeit」ではなく「Arbeit」と表記します。

日本語では「アルバイト」と発音しますが、これもドイツ語の音を日本語に取り込んだものです。

では、Arbeitはドイツ語で「学生が放課後や休日にする仕事」を意味するのでしょうか。

答えは違います。

現在のドイツ語におけるArbeitは、仕事、労働、作業、活動などを広く表す基本的な言葉です。

肉体を使う仕事だけではなく、頭を使って行う仕事にも使われます。

何かを書く作業や、研究・制作などに取り組むことにも使えるため、日本語の「アルバイト」より意味の範囲はずっと広い言葉です。

つまり、「Arbeit=日本のアルバイト」と覚えてしまうと、本来の意味からずれてしまいます。

むしろArbeitは、日本語の「仕事」や「労働」に近い言葉だと理解したほうがわかりやすいでしょう。

普段私たちが使うアルバイトは、ドイツ語をそのまま翻訳した言葉ではありません。

ドイツ語から日本語へ取り入れられたあと、日本社会の中で意味が変化した外来語なのです。

「Arbeit」の本来の意味は仕事・労働

Arbeitの意味をさらに詳しく見ると、現在の日本語との違いがよくわかります。

現代のドイツ語では、人が何かを成し遂げるために行う活動や、職業として行う仕事などをArbeitと表します。

また、Arbeitには「苦労」「努力」といった意味合いにつながる用法もあります。

この言葉の歴史をさかのぼると、中高ドイツ語の「ar(e)beit」、さらに古高ドイツ語の「ar(a)beit」につながります。

古い時代には「重い身体的努力」「苦労」「苦役」といった意味を持っていました。

現在の日本で「アルバイト」と聞くと、カフェやコンビニ、塾、販売店などで働く場面を想像しやすいでしょう。

ところが、その大もとになった言葉には、もともと「大変な労働」や「苦労」と結びつく歴史があったのです。

時代が進むにつれて、ドイツ語では意味の範囲が広がり、現在では日常的な仕事や活動を幅広く表す言葉になっています。

この変化を知ると、日本語のアルバイトも単なる「短時間の仕事」という言葉ではなく、長い歴史を持つ言葉であることがわかります。

日本語の「アルバイト」とドイツ語では意味が違う

日本語とドイツ語の違いを整理すると、もっと理解しやすくなります。

言葉主な意味
ドイツ語のArbeit仕事、労働、作業、活動など
日本語のアルバイト学業や本業のかたわらで行う仕事、企業などがアルバイトと呼ぶ働き方
英語のpart-time job通常より短い時間で行う仕事

日本語で「アルバイトを始めた」と言えば、多くの場合は新しい勤務先で働き始めたことを意味します。

しかしドイツ語でArbeitを使う場合、アルバイトだけを指しているわけではありません。

正規の職業であっても、日々の作業であっても、文脈によってArbeitと呼ぶことができます。

この違いが生まれたのは、日本へ入ってから「アルバイト」という言葉の使われ方が変化したためです。

外来語には、原語の意味をそのまま保つものもあれば、日本独自の意味へ変わっていくものもあります。

アルバイトは後者の代表的な例といえるでしょう。

語源だけはドイツ語ですが、現在の日本語における使い方までドイツ語と同じではありません。

「外国語から借りた言葉なのに、借りた先で別の意味に育った」という点が、アルバイトという言葉の面白いところです。

アルバイトは英語ではない!英語では何と言う?

カタカナ語の多くが英語から来ているため、アルバイトも英語だと思っていた人は少なくないでしょう。

しかし、アルバイトは英語由来ではありません。

英語で日本語のアルバイトに近い働き方を表す代表的な言葉は「part-time job」です。

「part-time」は、フルタイムより少ない時間で働くことを表します。

そのため、「アルバイトをしています」と英語で伝えたい場合は、「I have a part-time job.」などと表現できます。

ただし、日本語のアルバイトと英語のpart-time jobも完全に同じニュアンスではありません。

日本語では「学生がする仕事」というイメージを持つ人が多い一方、英語のpart-timeは学生だけに限定される表現ではありません。

年齢や立場にかかわらず、フルタイムより短い時間で働く場合に使われます。

日本語のアルバイトも現在では学生だけを指す言葉ではありませんが、歴史的に学生生活との結びつきが強かったため、そのイメージが現在まで残っています。

なぜドイツ語の「Arbeit」が日本に入ってきたのか

アルバイトという言葉はいつから日本にある?

アルバイトという言葉が日本へ入った正確な瞬間を、一つの年や出来事だけで決めることはできません。

ただし、少なくとも大正時代の終わりごろには、日本語の中で使われていたことを確認できます。

国立国語研究所が大正時代の外来語辞典を調査した研究では、1920年代初頭に刊行された『新しき用語の泉』に「アルバイト」が収録されていることが確認されています。

当時のアルバイトは、現在のような「飲食店や販売店で働く」といった意味だけではありませんでした。

「労働」「作業」「仕事」など、ドイツ語のArbeitに近い広い意味で使われていました。

学問上の作業や研究業績を表す用法もありました。

ここで大切なのは、「アルバイトという言葉が日本に入った時期」と「現在の意味が一般化した時期」は同じではないということです。

言葉自体は戦前から存在していました。

しかし、現在につながる「学生や社会人が本業とは別に収入を得る仕事」という意味が社会全体へ広く定着していくのは、後の時代です。

アルバイトの歴史を考えるときは、この二つの時期を分けて考える必要があります。

なぜ日本ではドイツ語が使われたの?

では、なぜ英語ではなくドイツ語のArbeitが日本語に入ったのでしょうか。

その背景を理解するには、近代日本の高等教育を見る必要があります。

明治以降の日本は、西洋の医学、法律、哲学、科学などを急速に取り入れました。

その中でドイツ語圏の学問は大きな影響力を持ち、学校や大学でドイツ語を学ぶ学生も多くいました。

戦前の旧制高等学校では外国語教育が重視され、ドイツ語を学んでいた学生たちの間から、さまざまなドイツ語由来の表現が学生語として使われました。

旧制高校の学生語を研究した資料でも、ドイツ語教育と学生たちの仲間内の言葉との強い関係が指摘されています。

アルバイトも、そのような時代背景の中で使われるようになった言葉です。

現在の日本では英語由来のカタカナ語が非常に多いため、ドイツ語由来と聞くと珍しく感じるかもしれません。

しかし近代日本では、ドイツ語は専門的な学問を学ぶうえで重要な外国語の一つでした。

医学の「カルテ」や大学の「ゼミ」など、現在まで残っているドイツ語由来の言葉があることからも、その影響の大きさがわかります。

アルバイトだけが偶然ドイツ語から入ったわけではなく、当時の教育や学問環境という土台があったのです。

旧制高校や大学の学生とアルバイトの深い関係

日本に入ったアルバイトという言葉は、とくに学生の世界と深く結びついていました。

旧制高校の学生が使った言葉には、外国語を取り入れたものが多くあります。

当時の高等教育を受けられる人は現在より限られており、学生という集団の中でのみ通じる独特の言葉も数多く生まれました。

アルバイトについても、最初の段階では学生の間で使われる隠語的、集団語的な性質があったとする研究があります。

一方で、当時のアルバイトを現在の「学生の仕事」とまったく同じ意味だったと考えるのは正確ではありません。

仕事や労働を表したり、研究上の作業や業績を表したりする使い方も存在していました。

1938年に旧制第五高等学校の生徒が作業の際に「Arbeitdienst」というドイツ語系の表現を使用していたという記録も残っています。

つまり、学生とArbeitの関係は戦前から存在していましたが、その使われ方は一種類ではなかったのです。

この学生文化と、後に起こる戦後の深刻な生活難が結びつくことで、「学生が収入を得るためにする仕事」という現在につながる意味が一気に強くなっていきます。

「アルバイト」を最初に使った人は誰?

語源を調べていると、「日本で最初にアルバイトと言った人は誰なの?」という疑問も浮かびます。

しかし、特定の一人を「アルバイトという言葉を最初に使った人物」と断定できる確実な記録は確認されていません。

現在確認できる資料からわかるのは、戦前の高等教育を受けた学生たちの世界で使われていたということです。

1960年代の研究では、現在につながる「内職」の意味について、旧制高校の学生語だった可能性が非常に高いと指摘されています。

ただし、「ある学生が何年何月何日に最初に使い、それが広まった」という種類の記録が残っているわけではありません。

そのため、「○○という人物がアルバイトを名付けた」と説明するのは避けたほうが正確です。

言葉は必ずしも誰か一人が発明するものではありません。

仲間内で使われた表現が少しずつ広まり、いつの間にか一般語になることもあります。

アルバイトも、学生たちの間で使われていた言葉が社会の変化とともに広く知られるようになったと考えるほうが、確認できる歴史に合っています。

なぜ日本では「学生の仕事・副業」という意味になった?

戦前は仕事だけでなく研究や業績にも使われていた

現在の日本語では、アルバイトと研究を結びつける人はほとんどいないでしょう。

ところが、戦前の用法を見ると事情は違います。

アルバイトには「労働」「作業」「仕事」のほか、学問研究の作業や研究業績を表す意味もありました。

これは、もとのドイツ語Arbeitが幅広い仕事や活動を表すこととつながっています。

現在の感覚でいえば、「研究の仕事」「研究成果」に近い使われ方ができたわけです。

つまり、日本へ入った初期のアルバイトは、現在より原語の意味を多く残していました。

その後、「仕事全般」という意味は次第に目立たなくなり、別の意味が中心になっていきます。

日本語にはもともと「仕事」「労働」「研究」「業績」という言葉があります。

そのため、わざわざアルバイトという外来語を使わなければならない場面は多くありません。

一方、学生が学業のかたわら収入を得る仕事を表す言葉としては、アルバイトが便利な表現になりました。

こうして原語の広い意味から、日本社会で必要とされた特定の意味へ重心が移っていったと考えられます。

現在の意味が広まった大きな背景は戦後の学生生活

現在につながる意味が広く定着するうえで、大きな転換点となったのが第二次世界大戦後です。

終戦直後の学生生活は、現在からは想像しにくいほど厳しい状態でした。

戦場や工場から学校へ戻った学生たちは、食料不足や住宅不足に直面しました。

家庭からの仕送りが途絶え、生活費を得るために働かなければならない学生も増えていきました。

文部科学省がまとめた戦後教育史には、学生たちが生活費を得るため、街頭販売や行商から重労働まで行わざるを得ない状況だったことが記録されています。

学校への出席にも影響が出るほど、学生の生活は苦しくなっていました。

ここで、戦前から学生の世界と関係のあった「アルバイト」という言葉が、生活費を得るための仕事と強く結びついていきます。

現在のアルバイトには比較的気軽なイメージもありますが、社会に広く定着していった時代背景を見ると、その出発点は決して軽いものではありません。

学業を続けるために必要な収入を、自分で働いて得なければならない学生たちの現実があったのです。

1946年3月に学生アルバイトのあっせんが始まった

アルバイトの歴史を理解するうえで、とくに重要な日付があります。

1946年3月1日です。

現在の日本学生支援機構につながる学生援護組織の沿革には、この日に「学生アルバイトのあっ旋を開始」したことが記録されています。

当時、学生の生活難は個人の努力だけでは解決できないほど深刻になっていました。

そこで学生の生活を支えるため、仕事を紹介する取り組みが行われるようになったのです。

文部科学省の戦後教育史にも、勤労学徒援護会が1946年3月にアルバイトのあっせんを始めたことが記録されています。

この事実は、「アルバイトという言葉は戦後に突然生まれた」という意味ではありません。

言葉そのものは戦前からありました。

大きく変わったのは、アルバイトという言葉と「学生が生活費を得るためにする仕事」が強く結びついたことです。

1959年には東京大学の「学生アルバイト」委員会が『東京大学学生アルバイト10年史』を刊行しています。

その目次には「戦後の学生アルバイト」「学生生活の窮状とその対策」「学生アルバイトの登場」などの項目があり、戦後の学生生活とアルバイトが深く結びついていたことがわかります。

「なぜ現在のような意味になったのか」という疑問には、戦後の学生生活という社会背景まで見ることで、初めて十分に答えられるのです。

アルバイトの意味が変わった流れを時系列で整理

ここまでの歴史を時系列で整理すると、アルバイトという言葉がどのように変化したのかが一目でわかります。

時期主な動き
明治以降高等教育や学問の世界でドイツ語の影響が強まる
1920年代初頭外来語辞典に「アルバイト」が収録されていることが確認できる
戦前労働・仕事だけでなく、研究作業や業績などの意味でも使われる
戦後直後生活費を得るため働かなければならない学生が増える
1946年3月1日学生アルバイトのあっせんが開始される
1950年代「学生アルバイト」という表現が広く定着していく
現在学生に限らず、さまざまな人の働き方を表す言葉として使われる

この流れを見ると、アルバイトは「ドイツ語がそのまま日本語になっただけの言葉」ではないことがわかります。

最初はArbeitに近い広い意味で入り、その後、日本の学生文化や戦後社会の影響を受けて意味が変化しました。

さらに現在では、学生に限らず、幅広い年齢の人がアルバイトとして働いています。

一つの外来語の意味が、100年ほどの間にここまで変化したわけです。

言葉は辞書の中だけで変化するものではありません。

人々の暮らしや社会の状況が変わることで、言葉が使われる場面も変わり、その結果として意味そのものが変化していきます。

アルバイトは、その仕組みが非常によく見える言葉といえるでしょう。

アルバイトの語源を知ると面白い関連知識

「バイト」はアルバイトを短くした日本語

日常会話では、「アルバイト」より「バイト」と言う機会のほうが多いかもしれません。

「今日バイトがある」「バイトを探している」と言えば、ほとんどの人に意味が通じます。

バイトは、アルバイトの後半部分だけを残した略語です。

日本語の略語は「コンビニエンスストア」から「コンビニ」のように前半を残すものが多いのですが、バイトは後半を残しています。

日本語の外来語略語を調べた研究でも、「バイト」のような後部を残すタイプは比較的少ないことが確認されています。

つまり、「アルバイト→バイト」という略し方は、日本語の略語として少し変わったタイプなのです。

しかも、語源を知らずに「バイト」だけを見ると、ドイツ語のArbeitとのつながりはほとんどわかりません。

ドイツ語からArbeitを取り入れ、日本でアルバイトという意味に変化させ、さらにバイトと短縮したことになります。

外国語だった言葉が、何段階も日本語らしく変化していったわけです。

現在では「バイトする」という動詞のような使い方まで自然に成立しています。

語源が外国語であることを意識しないほど、日本語の中に深く定着した証拠といえるでしょう。

現代のドイツでは日本のアルバイトを何と呼ぶ?

語源がドイツ語なら、現在のドイツでも学生の仕事をArbeitと呼ぶのではないかと思うかもしれません。

しかし、日本語の「アルバイト」にぴったり一対一で対応する言葉がArbeitというわけではありません。

現代のドイツでは、働き方によって「Job」「Minijob」「Werkstudierendenjob」など、さまざまな表現が使われます。

ドイツ連邦雇用庁も、学生が学業と並行して働く仕事について、「Aushilfsjobs」「Minijobs」「Werkstudierendenjobs」などに分けて案内しています。

たとえば飲食店やイベント、小売店などで一時的・補助的に働く仕事はAushilfsjobとして扱われることがあります。

学生が企業で専門分野と関係のある仕事をする場合は、Werkstudierendenjobという働き方もあります。

一定の収入条件に収まる働き方にはMinijobという制度上の呼び方もあります。

つまり、日本語でまとめて「アルバイト」と呼んでいる仕事も、ドイツでは条件や仕事内容によって別々の言葉が使われるのです。

「アルバイトの語源はドイツ語なのに、現在のドイツでは日本と同じようにアルバイトとは呼ばない」という点は、この言葉の歴史でも特に面白いところでしょう。

アルバイトとパートは何が違う?

アルバイトと並んでよく使われる言葉に「パート」があります。

語源だけを見ると、二つはまったく違います。

アルバイトはドイツ語のArbeitに由来します。

一方、パートは英語の「part-time」に由来する呼び方です。

日本では、学生や若い人の仕事を「アルバイト」、主婦・主夫などの短時間勤務を「パート」と呼び分ける場面があります。

しかし、法律上は「アルバイト」という名前と「パート」という名前だけで、まったく別の働き方に分類されるわけではありません。

現在のパートタイム・有期雇用労働法では、会社が「パート」「アルバイト」などのどの名称を使っているかではなく、実際の労働時間や契約期間などによって対象となるかが判断されます。

同じ事業主に雇われる通常の労働者より1週間の所定労働時間が短ければ、会社でアルバイトと呼ばれていても短時間労働者に該当します。

反対に、「パート」と呼ばれているという理由だけで法律上の区分が決まるわけでもありません。

アルバイトとパートの違いを考えるときは、日常的な呼び分けと法律上の扱いを分けて理解することが大切です。

アルバイトとロボットは同じ語源なの?

アルバイトの語源を調べていると、しばしば「ロボット」という言葉も登場します。

どちらも「労働」と関係する言葉なので、まったく同じ語源から生まれたと思ってしまうかもしれません。

しかし、「ロボットがArbeitから生まれた」と考えるのは正確ではありません。

ロボットという言葉は、チェコ語の「robot」や「robota」と関係しています。

robotaには、強制的な労働や賦役に関係する意味があります。

現在の「機械としてのロボット」という言葉が世界的に知られるきっかけになったのは、チェコの作家カレル・チャペックの戯曲『R.U.R.』です。

作品は1920年に発表され、そこで使われた「robot」という言葉が広まっていきました。

一方、アルバイトのArbeitはドイツ語として別の歴史をたどっています。

そのため、「アルバイトからロボットという言葉が生まれた」という関係ではありません。

ただし、どちらの言葉にも古くから労働や苦役を連想させる意味が関わっている点は興味深いところです。

普段はまったく別の言葉に見える「アルバイト」と「ロボット」の両方に、人間の労働というテーマが隠れているのです。

アルバイトの語源・由来まとめ

アルバイトの語源は、ドイツ語の「Arbeit」です。

Arbeitは現在のドイツ語では、アルバイトだけを意味する言葉ではなく、仕事、労働、作業、活動などを幅広く表します。

さらに古い時代までさかのぼると、重い身体的努力や苦労、苦役などを表す言葉につながります。

日本では、大正時代の終わりごろには「アルバイト」という言葉が外来語として使われていたことが確認できます。

当初は仕事や労働、研究作業、研究業績など、現在より広い意味を持っていました。

その後、戦後の深刻な学生生活の困窮によって、学生が学業を続けながら収入を得る仕事と「アルバイト」という言葉の結びつきが強くなります。

1946年3月1日には学生アルバイトのあっせんが開始されており、戦後社会の中で学生アルバイトが重要な役割を持つようになったことがわかります。

つまり、アルバイトという言葉は「ドイツ語の仕事という言葉を日本語にしただけ」ではありません。

ドイツ語から日本へ入り、学生文化の中で使われ、戦後の社会状況によって意味が変化し、現在の日本語へと育った言葉です。

現在では学生だけでなく、さまざまな年齢や立場の人がアルバイトとして働いています。

法律上も「アルバイト」という名称だけで特別な雇用区分になるわけではなく、実際の労働時間や契約内容などによって扱いが決まります。

「今日バイトに行く」という何気ない一言の中にも、ドイツ語、近代日本の学生文化、戦後の生活難、そして日本語独自の意味変化という長い歴史が詰まっています。

由来を知ってから「アルバイト」という言葉を見ると、これまでとは少し違って感じられるのではないでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次