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大麦・もち麦・押し麦の違いは?栄養や食感、選び方をわかりやすく比較

大麦・もち麦・押し麦は何が違う?栄養や食感、選び方をわかりやすく比較

スーパーの穀物売り場で、大麦、もち麦、押し麦を見比べながら、「結局、何が違うのだろう」と迷ったことはありませんか?

どれも麦ごはんに使えるため、名前が違うだけの同じ食品に見えるかもしれません。

実は、大麦は穀物そのもの、もち麦は大麦の性質、押し麦は大麦の加工方法を表しています。

この関係を知らないまま選ぶと、想像していた食感と違ったり、栄養成分を誤解したりすることがあります。

この記事では、3つの関係を比較表で整理し、食感、食物繊維、β-グルカン、カロリー、選び方、炊き方までわかりやすく解説します。

自分にはもち麦と押し麦のどちらが合うのか知りたい人は、ぜひ商品選びの参考にしてください。

目次

大麦・もち麦・押し麦の違いをまず結論から解説

3つの違いがひと目でわかる比較表

大麦、もち麦、押し麦の関係を理解するうえで、最も大切なのは「同じ基準で付けられた名前ではない」という点です。

大麦は穀物そのものの名前で、もち麦は大麦が持つ性質を表す呼び方です。

一方、押し麦は大麦を食べやすくするために加工した食品を指します。

つまり、大麦という大きな枠の中にもち麦があり、大麦の加工品として押し麦があると考えるとわかりやすくなります。

比較する点大麦もち麦押し麦
名前が表すもの穀物の種類大麦の性質大麦の加工方法
主な特徴さまざまな品種や加工品を含む粘りがあり、もちもちしやすい蒸して平たく加工されている
一般的な見た目加工方法によって異なる丸みのある粒が多い平たく中央に線があるものが多い
一般的な食感品種と加工方法で異なるもちもち、プチプチあっさり、やや歯応えがある
食物繊維精白米より多い食品が多いβ-グルカンが多い傾向食物繊維を豊富に含む
主な食べ方麦ごはん、麦茶、みそ、スープなど麦ごはん、サラダ、スープ麦ごはん、麦とろなど

ただし、市販品の名称や形は商品によって異なります。

丸いから必ずもち麦、平たいから必ずうるち性とは限らないため、最終的には原材料名と商品説明を確認することが大切です。

大麦はもち麦や押し麦を含む大きな分類

大麦は、イネ科に属する穀物です。

私たちが普段目にするもち麦や押し麦だけでなく、麦茶、麦みそ、ビール、焼酎などにも利用されています。

大麦には、もち性とうるち性のほか、穀粒の外皮が取れやすい裸麦と外皮が密着している皮麦、穂の粒の付き方による二条大麦と六条大麦など、複数の分類があります。

ここで混乱しやすいのは、大麦の分類方法が一つではないことです。

たとえば、ある大麦は「もち性の六条裸麦」のように、性質、穂の形、外皮の取れやすさを組み合わせて説明できます。

さらに、収穫した大麦を削る、蒸す、平たくするなどの加工を行うと、丸麦や押し麦、米粒麦といった食品になります。

そのため、「大麦ともち麦は別の穀物なのか」と考えるよりも、「もち麦は大麦の一グループ」と理解するほうが正確です。

米にうるち米ともち米があるように、大麦にもうるち性ともち性があると考えると、関係がつかみやすくなります。

もち麦は「もち性」の大麦

もち麦とは、もち性を持つ大麦の通称です。

もち性とうるち性の違いには、粒の中に含まれるでんぷんの構成が関係しています。

一般的なうるち性大麦にはアミロースが含まれますが、もち性大麦にはアミロースをほとんど含まない品種や、含有量が少ない品種があります。

その結果、炊いたときに粘りが生まれ、もちもちとした食感になりやすくなります。

もち麦は特定の一品種を指す名前ではありません。

キラリモチ、はねうまもち、ダイシモチ、フクミファイバーなど、特徴の異なる複数の品種があります。

同じもち麦でも、色、粒の大きさ、粘り、β-グルカンの量、炊飯後の変色しやすさなどは同一ではありません。

「もち麦だから栄養成分はすべて同じ」と考えず、購入する商品の栄養成分表示を確認することが重要です。

押し麦は大麦を平たく加工した食品

押し麦は、精白した大麦を蒸気に当て、ローラーなどで平たくした加工品です。

大麦は、そのままでは水を吸いにくく、白米と同時に炊くと硬さが残る場合があります。

平たくすることで水を吸いやすくし、白米と一緒に炊きやすくしているのが押し麦です。

一般的な押し麦を見ると、粒の中央に黒っぽい線が残っています。

これは黒条線と呼ばれる部分で、押し麦らしい見た目の一つです。

市販されている押し麦には、うるち性の大麦を使った商品が多く見られます。

ただし、「押す」という言葉は加工方法を表しているため、押し麦という名称だけで大麦の性質まで断定することはできません。

商品を正確に把握したい場合は、「うるち性」「もち性」「原料大麦」といった記載を確認しましょう。

もち麦と押し麦が比較されるとわかりにくい理由

もち麦と押し麦がわかりにくいのは、二つの名称が別の基準で付けられているからです。

もち麦は、でんぷんの性質による呼び方です。

押し麦は、形を平たくする加工方法による呼び方です。

「甘いりんご」と「薄切りりんご」を比べているようなもので、片方は性質、もう片方は切り方を表しています。

一般的な商品では、もち麦は丸みを残した形で販売され、押し麦は平たく加工されているため、別の穀物のように見えます。

しかし、どちらも原料は大麦です。

買い物のときは、最初に「もちもちした食感を選びたいのか」「炊きやすい平たい麦を選びたいのか」を考えましょう。

そのうえで、食物繊維量、β-グルカン量、価格、炊き方を確認すると、自分に合う商品を見つけやすくなります。

もち麦と押し麦の違いを5つのポイントで比較

原料となる大麦の性質と加工方法の違い

もち麦は、もち性の大麦から作られます。

もち性は、炊いたときの粘りや食感に関係する性質です。

一方、押し麦は精白した大麦を蒸し、ローラーなどで平たくしたものです。

一般的にはうるち性大麦を使った押し麦が多いものの、押し麦という言葉自体は品種名ではありません。

そのため、もち麦と押し麦の違いを「原料が完全に違う」と説明するのは正確ではありません。

どちらも大麦を原料にしています。

異なるのは、主に注目している基準です。

もち麦では大麦が持つ性質に注目し、押し麦では食べやすくするための加工に注目しています。

店頭で選ぶ際は、商品名だけで判断せず、原材料名や「もち性大麦使用」といった説明を見るのが確実です。

もちもち・プチプチ・あっさりとした食感の違い

もち麦は、粘りがあり、もちもちとした食感になりやすい大麦です。

粒の形を残した商品では、表面の弾力によるプチプチ感も楽しめます。

農研機構が育成したもち性品種でも、うるち性の原品種と比べて、炊飯時のもちもち感や食味が向上したことが報告されています。

一般的な押し麦は、もち麦より粘りが控えめで、あっさりした食感です。

平たく加工されているため、白米となじみやすく、昔ながらの麦ごはんらしい歯応えを感じられます。

ただし、実際の食感は品種だけで決まるわけではありません。

大麦を加える割合、水の量、浸水時間、炊飯器の性能、精麦の程度によっても変わります。

もち麦でも水が少なければ硬くなり、押し麦でも十分に吸水させればやわらかく炊き上がります。

食感を比較するときは、最初から大麦の量を増やしすぎず、同じ水加減と配合で試すと違いがわかりやすくなります。

丸い粒と平たい粒に分かれる見た目の違い

市販のもち麦は、表面を削りながら粒の丸みを残した形が多く、白米より少し大きな粒に見えることがあります。

一方、押し麦はローラーで圧力をかけるため、薄く平たい形になります。

中央に黒っぽい線が見える商品が多いことも、押し麦の特徴です。

ただし、見た目だけで性質を判断するのはおすすめできません。

もち性の大麦にもさまざまな加工方法があり、丸い商品だけでなく、食べやすい形に加工された商品もあります。

押し麦にも、胚芽を残したもの、表面をさらに削ったもの、粒を切ってから加工したものがあります。

見た目は選ぶときの参考になりますが、最終的な判断材料は商品名、原材料名、加工方法の説明です。

特に、もち性かうるち性かを重視する場合は、パッケージに「もち性大麦」と書かれているか確認しましょう。

食物繊維やβ-グルカンなど栄養の違い

大麦の大きな特徴は、食物繊維を多く含むことです。

文部科学省の食品成分データベースでは、乾燥した押し麦100グラム当たりの食物繊維総量は12.2グラムとされています。

炊飯した押し麦では、水分が増えるため、100グラム当たりの食物繊維総量は4.2グラムです。

大麦に含まれる食物繊維のうち、特に注目されているのが水溶性食物繊維のβ-グルカンです。

もち性大麦は、一般的なうるち性大麦よりβ-グルカンが多い傾向にあります。

農林水産省は、一般的なもち性大麦には、うるち性大麦の約1.5倍のβ-グルカンが含まれると説明しています。

ただし、これは全商品に当てはまる固定値ではありません。

うるち性でもβ-グルカンを多く含む品種があり、もち性の中にも含有量の差があります。

精麦の程度や配合原料も影響するため、栄養を重視する場合は「もち麦か押し麦か」だけでなく、栄養成分表示の食物繊維量や、表示されている場合はβ-グルカン量を比較しましょう。

カロリー・糖質・価格に大きな差はある?

文部科学省の食品成分データベースでは、乾燥した押し麦100グラム当たりのエネルギーは329キロカロリー、炭水化物は78.3グラムです。

このうち食物繊維総量は12.2グラムで、利用可能炭水化物は測定方法によって数値が異なります。

ここで注意したいのは、一般的な「もち麦」という名前だけでは、全国共通の栄養値を決められないことです。

もち麦には複数の品種があり、精麦の程度や商品の配合も異なります。

カロリーや糖質を正確に比べたい場合は、同じ重量、同じ状態、同じ表示基準で比較する必要があります。

乾燥品100グラムと炊飯後100グラムでは水分量が大きく違うため、そのまま数値を比べてはいけません。

価格についても、もち麦と押し麦の名前だけで一律には決まりません。

国産か外国産か、品種、内容量、小分け包装の有無、機能性表示の有無などで変わります。

購入時は販売価格だけでなく、「価格÷内容量」で100グラム当たりの金額を計算すると、続けやすさを比べやすくなります。

もち麦と押し麦はどっちがいい?目的別の選び方

食物繊維を意識する人が確認したいポイント

食物繊維を意識するなら、商品名よりも栄養成分表示を優先して確認しましょう。

最初に見るのは、100グラム当たり、または1食当たりの食物繊維量です。

β-グルカン量が表示されている商品では、実際に食べる量でどの程度摂取できるかも確認します。

「もち麦使用」と書かれていても、複数の穀物が混ざっている商品では、もち麦の配合割合が少ない場合があります。

原材料名は、原則として使用した重量の多い順に表示されるため、どの穀物が中心なのかを判断する手がかりになります。

日本人の食事摂取基準2025年版では、成人の食物繊維の目標量は、年齢によって差があるものの、男性で1日20グラム以上、女性で18グラム以上を基本とする区分が多くなっています。

一方、令和6年国民健康・栄養調査に基づく成人の平均摂取量は1日18.1グラムとされており、食事全体で補う意識が大切です。

大麦だけですべてを補おうとせず、野菜、豆類、きのこ、海藻、果物なども組み合わせましょう。

麦ごはん初心者や食べやすさ重視の人の選び方

初めて麦ごはんを食べる人は、白米に少量の大麦を混ぜるところから始めると続けやすくなります。

白米1合に対して25グラム程度なら、白米らしさを残しながら、大麦の食感を試せます。

慣れてきたら50グラム程度まで増やし、自分が食べやすい割合を探しましょう。

一般的な炊飯方法では、大麦の重さに対して約2倍の水を追加します。

大麦25グラムなら水50ミリリットル、大麦50グラムなら水100ミリリットルが一つの目安です。

食感に敏感な人には、白米となじみやすい押し麦や米粒麦が向いています。

もちもちした食感が好きな人には、もち麦が向いています。

家族の中で好みが分かれる場合は、大麦を別にゆでて、食べる人のごはんやスープだけに加える方法も便利です。

いきなり大袋を購入せず、少量の商品で食感や香りを確かめると失敗を減らせます。

もちもちした食感を楽しみたい人に向くもの

食感を第一に選ぶなら、もち性大麦と明記されたもち麦が有力です。

もち性大麦は、うるち性大麦より炊飯後にやわらかく、粘りを感じやすい傾向があります。

粒をしっかり感じたい人は、丸みを残して精麦された商品を選びましょう。

白米との一体感を重視するなら、小粒の商品や、白米に近い形へ加工された商品が食べやすくなります。

同じもち麦でも、品種によって食感は少しずつ異なります。

たとえば、キラリモチは炊飯後に変色しにくい特徴を持ち、はねうまもちはアミロースを含まないもち性品種として育成されています。

ただし、品種名が表示されていない商品も少なくありません。

その場合は、「もちもち」「プチプチ」「やわらかめ」など、メーカーが示している食感の説明を参考にすると選びやすくなります。

値段を抑えて毎日続けたい人に向くもの

毎日食べる場合は、1袋の販売価格だけでなく、100グラム当たりの価格を比べましょう。

大容量の商品は単価が下がりやすい一方、開封後に長期間置くと香りや風味が落ちる可能性があります。

消費するペースに合った容量を選ぶことが、結果的な無駄を減らします。

一般的な押し麦には、長く麦ごはんに使われてきた定番商品が多くあります。

選択肢が多いため、価格を比較しやすい点はメリットです。

ただし、押し麦なら必ず安く、もち麦なら必ず高いとは限りません。

原料の産地、品種、栽培方法、包装、販売店によって価格は変わります。

費用を抑えたい人は、特別な機能をうたう商品だけに絞らず、食物繊維量、内容量、1回に使う量のバランスを見て選びましょう。

1回当たりの使用量を無理に増やさず、少量でも習慣として続けるほうが家計への負担を調整しやすくなります。

ダイエット中はどちらを選べばよい?

ダイエット中に選ぶなら、もち麦か押し麦かだけで決める必要はありません。

大切なのは、食べる量、食事全体のエネルギー、主菜や副菜との組み合わせです。

肥満の予防や改善には、食事から取るエネルギーと、日常生活や運動で使うエネルギーのバランスを整えることが基本です。

大麦のβ-グルカンを含む食事については、食後血糖値の上昇を穏やかにする可能性がヒト試験で示されています。

もち性大麦の配合割合が高く、β-グルカン量が多い麦ごはんほど、白米のみの食事よりGI値が低かった研究結果もあります。

一方で、もち麦や押し麦を加えれば、自動的に体重が減るわけではありません。

茶わんの大きさが以前より大きくなったり、高カロリーのおかずが増えたりすれば、食事全体のエネルギーは増えます。

食物繊維量を重視する人は栄養成分表示を比べ、食べやすさを重視する人は無理なく続けられる食感を選びましょう。

大麦・もち麦・押し麦のおいしい炊き方と活用方法

白米に混ぜる基本割合と失敗しにくい水加減

麦ごはんは、白米の水加減を済ませてから、大麦と追加の水を入れるのが基本です。

大麦に加える水は、大麦の重さの約2倍が目安になります。

白米1合を通常どおりの水加減にした場合は、次の配合から始めると調整しやすくなります。

白米大麦大麦用に加える水食べやすさの目安
1合25グラム50ミリリットル白米らしさを残しやすい
1合50グラム100ミリリットル大麦の食感を感じやすい
1合100グラム200ミリリットル大麦の割合が高い

この水量は、多くの精麦商品に使える目安ですが、すべての商品に共通する絶対的な数値ではありません。

吸水しやすい加工が施された商品や、専用の炊飯方法が指定されている商品もあります。

最初はパッケージに書かれた水量を優先し、硬ければ次回は水を少し増やし、やわらかすぎれば少し減らしましょう。

炊き上がったら、釜の底から返すように全体をほぐすと、大麦と白米が均一に混ざります。

炊く前に洗う?浸水は必要?

精麦された大麦は、商品によっては洗わずに炊けます。

もち麦については、水洗いや浸水をせず、そのまま白米に加えて炊ける商品があります。

押し麦については、追加の水を入れたあと、30分ほど吸水させる方法がメーカーから案内されています。

ただし、洗う必要がない商品でも、香りが気になる場合は軽くすすぐ方法があります。

大麦を強くこすり続ける必要はなく、表面を水で流す程度で十分です。

浸水時間を取ると、粒の中心まで水が入りやすくなり、やわらかく炊きやすくなります。

硬さが苦手な人や、押し麦、丸麦を多めに入れる人は、30分程度の浸水から試しましょう。

予約炊飯が可能かどうかは商品や炊飯器によって異なるため、両方の説明書を確認してください。

硬さや麦特有のにおいを抑えるコツ

麦ごはんが硬いときは、まず追加する水の量を確認しましょう。

白米の分だけ水を入れ、大麦用の水を足していないケースでは、粒の中心に硬さが残りやすくなります。

大麦の重さの約2倍の水を追加し、必要に応じて30分ほど吸水させると改善しやすくなります。

においが気になる場合は、炊く前に大麦を軽く洗う方法があります。

メーカーの調理情報では、料理酒や少量のオリーブ油を加える方法も、大麦特有の風味を和らげる工夫として紹介されています。

炊飯後に長時間保温すると、においがこもったり、色が変わったりしやすくなります。

すぐに食べない分は、温かいうちに1食分ずつ包み、粗熱を取って冷凍すると扱いやすくなります。

再加熱するときは、乾燥を防ぐためにラップをかけたまま電子レンジで温めましょう。

もち麦と押し麦を混ぜて炊くことはできる?

もち麦と押し麦は、同じ炊飯釜で混ぜて炊くことができます。

どちらも白米と一緒に炊けるよう加工された大麦商品であれば、特別な調理器具は必要ありません。

たとえば、もち麦25グラムと押し麦25グラムを入れる場合、大麦の合計は50グラムです。

一般的な目安では、大麦用の水として合計重量の約2倍に当たる100ミリリットルを加えます。

ただし、押し麦と丸みを残したもち麦では、水の吸い方ややわらかくなるまでの時間が異なる場合があります。

初めて混ぜるときは30分ほど浸水させ、炊飯後の硬さを確認しましょう。

もち麦の弾力と押し麦のあっさりした食感が合わさるため、一種類だけでは食感が強すぎると感じる人にも向いています。

商品ごとに指定された水量が異なる場合は、それぞれの説明をもとに水量を計算してください。

スープ・サラダ・リゾットに使う簡単アレンジ

大麦は、白米に混ぜるだけでなく、ゆでて料理に加えることもできます。

もち麦をゆでる場合は、たっぷりの湯に入れ、弱めの沸騰を保ちながら15分から20分ほど加熱する方法があります。

好みの硬さになったらざるに上げ、流水で表面のぬめりを洗い流し、よく水を切ります。

ゆでた大麦は、サラダに加えるとプチプチした食感が生まれます。

野菜スープやミネストローネに入れると、食べ応えを増やせます。

トマトソースや牛乳、豆乳と一緒に煮れば、ごはんとは違った麦のリゾット風に仕上がります。

ハンバーグや肉団子のたねに混ぜれば、食感のアクセントにもなります。

一度に多めにゆで、1回分ずつ冷凍しておくと、必要な分だけ料理に加えられます。

スープに乾燥した大麦を直接入れる場合は、水分を吸って汁が少なくなるため、通常より水やだしを多めに用意しましょう。

大麦商品を選ぶ前に知りたい疑問と注意点

丸麦・米粒麦・胚芽押し麦との違い

丸麦は、大麦の外側を削り、粒の丸い形を残したものです。

平たく押していないため、押し麦より粒感が強く、商品によっては長めの吸水や加熱が必要になります。

押し麦は、丸麦を蒸して平たくし、白米と一緒に炊きやすくしたものです。

米粒麦は、大麦を白米に近い形へ加工した食品です。

白米と形や比重が近いため、炊飯したときに麦だけが上へ集まりにくく、全体に混ざりやすい特徴があります。

胚芽押し麦は、胚芽の部分をできるだけ残しながら、平たく加工した押し麦です。

ただし、「胚芽を残しているから、すべての栄養素が通常の押し麦より必ず多い」とは限りません。

削り方や原料品種が商品ごとに違うため、栄養成分表示を比較して判断しましょう。

商品によって食物繊維量が違うのはなぜ?

食物繊維量が商品ごとに違う主な理由は、原料品種、精麦の程度、加工方法、ほかの穀物との配合割合が異なるためです。

大麦のβ-グルカンは、粒の中心に近い胚乳の細胞壁にも含まれています。

農研機構は、精麦によって外側を削ると、製品中のβ-グルカンの割合が高くなる場合があると説明しています。

一方、不溶性食物繊維などは、粒の外側をどの程度残すかによって数値が変わります。

もち性大麦はうるち性大麦よりβ-グルカンが多い傾向にありますが、高β-グルカン品種の中には、うるち性の品種もあります。

そのため、「もち麦」という名称だけを見て、食物繊維量が最も多いと判断するのは早計です。

100グラム当たりの数値だけでなく、1回に使う量も含めて比較しましょう。

1食で実際に食べる量が少なければ、表示上の数値が高くても摂取量は限られます。

食べすぎるとお腹が張ることがある?

大麦を急に多く食べると、人によってはガス、お腹の張り、腹痛、便の変化などが起こる場合があります。

これは、大麦だけに限らず、食物繊維の摂取量を急に増やしたときに見られることがある反応です。

公的医療機関の食事指導でも、食物繊維は一度に増やさず、体調を見ながら段階的に増やすことが勧められています。

初めて食べる場合は、白米1合に大麦25グラム程度の少量から試しましょう。

問題がなければ、数日から数週間かけて少しずつ割合を増やします。

食物繊維は水分を吸うため、水分も無理のない範囲で取ることが大切です。

腹痛や下痢、強い膨満感が続く場合は、食べる量を減らしてください。

消化器系の病気で治療中の人や、食事制限を受けている人は、自己判断で増やさず、医師や管理栄養士に相談しましょう。

大麦にグルテンは含まれる?アレルギー時の注意

大麦と小麦は別の穀物ですが、グルテンを避ける必要がある人にとって、大麦は注意が必要な食品です。

米国食品医薬品局や英国の公的医療機関は、小麦、ライ麦、大麦をグルテンを含む穀物として扱っています。

セリアック病などでグルテン除去を指示されている場合は、もち麦や押し麦を含む大麦食品を自己判断で食べないでください。

小麦アレルギーと大麦への反応は、全員に同じように起こるわけではありません。

小麦アレルギーの子どもを対象とした研究では、大麦にも反応した例が確認され、特に小麦に対する反応のしきい値が低い人との関連が報告されています。

小麦アレルギーがあっても大麦を食べられる人はいますが、自宅で安全性を試すことは避けましょう。

過去に穀物でじんましん、せき、呼吸困難、嘔吐などが出たことがある人は、アレルギー専門医に相談してください。

「小麦不使用」と「グルテンフリー」は同じ意味ではないため、表示を混同しないことも大切です。

原材料名と栄養成分表示で確認するポイント

商品を選ぶときは、表面に大きく書かれた商品名だけでなく、裏面の表示まで確認しましょう。

原材料名では、大麦だけの商品なのか、米や雑穀が混ざっているのかを確認します。

もち麦を選びたい場合は、「もち性大麦」「もち大麦」といった記載があるかを見ましょう。

栄養成分表示では、食物繊維、エネルギー、炭水化物を確認します。

β-グルカン量が表示されている場合は、100グラム当たりなのか、1食当たりなのかも確認してください。

数値の基準が違う商品同士を、そのまま比べないことが大切です。

さらに、内容量、100グラム当たりの価格、原料原産地、洗う必要の有無、追加する水の量、浸水時間も確認しましょう。

アレルギーやグルテンに関する制限がある人は、原材料表示だけで安全性を自己判断せず、製造者や医療機関に確認してください。

日本の食物アレルギー表示制度は改正されることがあるため、最新の表示と公的情報を確認する必要があります。

大麦・もち麦・押し麦の違いまとめ

大麦は、もち麦や押し麦の原料となる穀物の名前です。

もち麦は、炊いたときに粘りが出やすい、もち性大麦の通称です。

押し麦は、精白した大麦を蒸し、ローラーなどで平たくした加工品です。

この三つは並列の名称ではなく、「穀物の名前」「性質の名前」「加工方法の名前」という違いがあります。

もちもちした食感を楽しみたい人には、もち性大麦と明記されたもち麦が向いています。

白米となじみやすく、昔ながらの麦ごはんを手軽に作りたい人には、押し麦が選択肢になります。

食物繊維を重視する場合は、もち麦か押し麦かだけで決めず、商品の栄養成分表示を比較しましょう。

もち性大麦はβ-グルカンが多い傾向にありますが、品種や加工方法による差があるため、すべての商品に同じ特徴が当てはまるわけではありません。

炊飯するときは、白米を通常どおり水加減してから、大麦と大麦の重さの約2倍の水を加える方法が基本です。

初めて食べる人は少量から始め、食感と体調を確認しながら、自分に合う配合を探してください。

参考・出典情報
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